こんにちは!greenz.jp副編集長のスズキコウタです。
誰もが、SNSやブログツールのアカウントを持っているのが当たり前の時代。情報や表現のアウトプットを発信することのハードルは、すごく低くなりました。みなさんは、普段、どんな発信をしているでしょう?
誰もが情報発信をし、自分の思いや考えを表現できるようになった今、より多くの人々に届く魅力的な文章を書ける人を増やすべく、僕は「作文の学校」を展開してきました。幸運なことに、毎度とても多くの受講生で活気に溢れた学び場になっています。
しかし、それを繰り返す中で、次の段階として相談を受けるトピックが生まれました。それが、「自分でウェブマガジンやブログなどのメディアを持ったけど、なかなか続かなくて三日坊主状態なんだよね・・・」ということ。
その質問に対する僕の回答は明快で、「近いビジョンを持った仲間と一緒に運営していけばいい」というものなのですが、言うのは簡単です。質問いただく方にとって、そもそも仲間の探し方や、どんな仕組みをつくればいいのか、など悩みは尽きません。
5人のコアメンバー、約10名のフリーランスエディターさん、約60名のライターさんとともにつくってきたgreenz.jpで副編集長をしてきた僕なら、チームでコラボレーションしながら楽しくコンテンツをつくるハウトゥーを伝授できるかもしれない。そう感じて開催を決断したのが、今回の「マイメディアの続け方」1dayクラスです。
僕らには仲間と変化が必要だった。
僕は、greenz.jpで初めて編集を生業にした人間ですが、もともとミュージシャンとして活動していたり、レコード店の店員をしていたこともあって、自分自身の作品や気に入っている音楽についてのブログを運営していました。
2004年から2012年頃まで、かなりの頻度で更新していましたが、当時は完全な素人。それゆえ、自分が本当に読んでほしい人に届いている実感もなく、「マイメディア」が広がり大きくなる可能性もわずかでした。
そんなモヤモヤを抱いて入社したグリーンズで、僕は早々に「greenz global」という英語版ウェブマガジンのローンチと編集長を任されます。
プロボノやインターンとして協力してくれる仲間を探し、毎週のように会議を行ってブレストをし、試作品を発信。大きな成功を収めたとはいい難いですが、やがて僕らが憧れる海外のウェブマガジン「GOOD」や「inhabitat」「Urban Times」などに記事が転載される成果を生み出しました。
「greenz global」が一段落した後、僕はgreenz.jp編集部に異動。副編集長として、鈴木菜央・兼松佳宏というふたりの編集長や、池田美砂子さん・増村江利子さんとともに、greenz.jpを育む仕事を始めます。もちろん僕だけでなく、編集部メンバーや素晴らしいライターさんの才能あってのことですが、入社当時15万人だった月刊読者数は、現在では30万人を超えるようになりました。
これらの成果を生み出すうえで僕らに大事だったのは、仲間の存在、そして変化を恐れない姿勢でした。
昨今、個人ブロガーとして、NPO・株式会社のオウンドメディア担当として、「ひとり編集部」状態で媒体を運営している方によく出会います。一方、greenz.jpが多種多様で寛容なコンテンツを定期的に発信するには、仲間がいることが大事でした。
世界各地に散らばるライターさんの存在が不可欠だったのはもちろん、編集部メンバー同士のコミュニケーションを活発に保つことで、新しいワクワクが可視化され、記事やスクールプログラムになっていったのです。
そして、「何か上手く行かないな」「もっと成功できるんじゃないか」と思うことを見つけると、どんな実験をしようかと話し始める。その実験での成功体験を蓄積していき、徐々にgreenz.jpに変化をもたらしていく。大切にしたいメッセージや価値を保つには、僕らの大事な人を幸せにするには、変わることを恐れずに実験を楽しむマインドセットが重要でした。
ここだけの話、greenz global当時も、やがてgreenz.jpに所属を移してからも、さまざまなトラブルや挫折を経験しました。でも、なんとかgreenz.jpは昨年秋には記事発信数6000本を突破、今年は12周年を迎えようとしています。
そんなgreenz.jpは、どのように運営してきたのか、惜しげもなく副編集長である僕が徹底解説する。そして、受講生の方々がマイメディアをつくるための思考トレーニングをお伝えし、実際に試してみる。そんなクラスが今回の「マイメディアの続け方」というわけです。
誰もが”マイメディア”を持てる時代。
ならば続けなきゃもったいないじゃん!
「マイメディアの続け方」。この響きだけを受け取ると、「そもそも自分のブログを”メディア”だなんて言うのは憚られる」だとか、「編集部をつくるなんて遠い先のことだから」と感じてしまう方がいらっしゃるかもしれません。
でも、すでに個人でブログやSNS発信をしている方、企業やNPOのオウンドメディアを編集している方、これからマイメディアを持ちたいと思っている方、どんな方にも参考にしていただけるクラスになるはずです。
そして、もしあなたがひとりでメディアを運営しているのならば、これから一緒につくっていくパートナーやライバルとの出会いの機会にも?
僕は、楽しくマイメディアを続けるためには、孤軍奮闘では限界があるのではないかと感じています。もちろん、中にはひとりで社会課題や権力に立ち向かい、多くの読者を獲得しているジャーナリストもいるわけですが、そのパワーをもっている人は正直、少数派と言わざるを得ません。
先ほど、greenz.jpには仲間が身近にいることが大事だったと書きましたが、仲間がいることの何よりのメリットは「楽しく続けられる」こと。
時に意見の食い違いが生まれることもありますが、協力しあってお互いの企画や記事を良い物にしていける。そんな関係が築かれているほど、マイメディアにホーム感を抱けるし、日々更新するモチベーションも上がるし、楽しいんです! だからこそ、チームでつくる楽しさ、そんなチームをつくる術を多くの人と分かち合いたいと思います。
成功体験も失敗体験も時間の限り話します!
今回の1dayクラスは、たっぷり4時間ほど、週末の土曜午後に開催します。講師は、僕・スズキコウタと、編集デスクとして日々、greenz.jpをマネージメントしている福井尚子のふたり。僕らの持つハウトゥーをいっぱい伝えたいですし、一緒にみなさんとマイメディアの可能性を考え模索する時間を大事にしたいですから。
当日の進行にもよりますが、前半はgreenz.jpがどのように運営されているのか伝授する時間をメインにしつつ、特に受講生のみなさんが気になる「greenz.jpの裏側」をその場で聞いて、僕が時間の限り、答えたいと思います。試しに挙げてみたのが、以下のキーワード。みなさんは、どれが一番気になりますか?
greenz.jp編集部は、いわゆる一般的な編集チームと比べると、よりコミュニティ性が強いと思います。実際に、世界各地のライターさんと編集部が親密につながっている状況をつくることに注力してきましたし、ライターさん同士の親交も活発。そんな編集者とライターさんが交わり、一緒にメディアを育むためのアイデアを出す。そんな状態をどうつくるのかについても、もちろん話します。
後半は、たっぷり2セッションほど、ワークショップを行います。当日までに、僕らgreenz.jp編集部メンバーが「マイメディアを持ちたい! 育みたい!」という方にオススメする、思考と実験のトレーニング方法を準備。その中から選んで、グループで挑戦してもらいます。このトレーニングを通じて、みなさんがつくりたい理想のメディアのカタチが見えてくるといいですね。
おそらくクラス単体は、4時間びっちりかからないはずなので、残りの時間は講師と受講生の垣根を取っ払って、交流会を楽しみましょう。授業中に聞けなかった質問を僕に寄せてもらうのも大歓迎ですし、「マイメディアを持ちたい」という同じ境遇の仲間がいっぱい集まる学びの場。将来のパートナーとの出会いの機会になるかも?
そしてクラス前後に受講生と講師がつながれる場として、Facebookにオンラインサロンも作成。このクラスをきっかけにマイメディアをつくり始めたときに、受講生同士でアドバイスし合ったり、僕に相談を投げかけることもできます。
つい僕は、たっぷり凝縮したクラスを設計しがちなのですが、その分、お得に感じてもらえるクラスなはず(笑) 当日は、僕自身も受講生のみなさんに学ばせてもらうこともあるはずなので、いっぱいの多種多様な方々が参加してくれることを心待ちしています!
開催概要
▼講座日程
2018年3月3日(土)PM1:00 – PM5:00(終盤はPOTLUCK交流会!)
▼講師
greenz.jp副編集長 。1985年生まれ。
greenz.jpの記事企画・マネージメントの責任者をつとめる一方、ライターインターンを数多く育成。現在は、自らのビジョンを表現し波及させていける人びとを育成するため、「作文の学校」の講師を日本各地でつとめる。「2kai Productions」のメンバーとして、ミュージシャン・選曲家・フリーランスエディターとしても活動中。https://medium.com/@2kaiprod
・実に年間約80万トン、100年以上! 海外からゴミを大量に輸入し続けるスウェーデン。その驚きの使い道って?
・”生きる”と”表現する”は切り離せない。坂本龍一が、社会や自然と同期しながら創作表現する様を描く映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』
・狛江市で開かれた野外フェス「Tamagawa River Festival」で思いっきり遊んだら、河川敷のあるべき方が見えてきた
・ここにある食べ物、好きなだけ持っていって! お腹と心を満たす無料食品店「The Free Store」が成り立つ理由。
・アウトバーンとエコの国・ドイツが建設を始めた、交差点も信号もない自転車専用の高速道路って?
greenz.jp編集部デスク/greenz.jpエディター&ライター
大学卒業後、会社員を経て、アートマネジメントを学ぶためイギリスの大学院へ留学。大学院留学中の2015年6月よりライターインターンとしてgreenzへ参加。帰国後は、ライターや翻訳業と並行して、アートプロジェクトやコミュニティスペースの運営に携わる。アート、まちづくり、エネルギー、食、などに興味のアンテナを広げています。
・47の多様な暮らしから、未来を想像する。竹内昌義さん・伊藤菜衣子さん・後藤正文さんによる「これからの暮らしかた」展に行ってきました!
・これからは、弱虫が地域をつくる? エーゼロが岡山県西粟倉村と北海道厚真町で「ローカルライフラボ」研究員を募集する理由
・モヤモヤ期の人たちも、後押しします! 「まちづくり会社ドラマチック」今村ひろゆきさんが、“みんなが自分を信じられるリアルな場”づくりを通して伝えたいこと
・栗とオープンガーデンだけじゃない。次々と市民協働の動きが生まれる小布施町が自分たちの未来を「誰かにお任せにしない」のはなぜか?
・いつの間にか地域のコミュニティスペースになっていた! 「ハコノカフェ」鹿子木夕子さんが、人が集まるカフェを続けている理由とは?
▼当日のプログラム
・チェックイン
・座学:そもそもgreenz.jpとは、どんなメディアか?
・座学:副編集長自ら語る「greenz.jp編集部」の仕組み
・ディスカッション:受講生が気になる「greenz.jpの裏側」を成功・失敗、両方とも時間の限り話します!
・休憩
・座学:greenz.jpが提案する、マイメディアをつくるための思考トレーニング
・ワークショップ:マイメディアをつくるための思考トレーニング(2セッションを予定)
・チェックアウト
・POTLUCK 交流会!(ドリンクとおつまみはご用意します。持ち込み歓迎!)
▼こんな人にオススメ!
・すでにブログを運営していたり、編集仕事に取り組んでいる人
・なかなかブログやSNSの投稿が定期的に続かない、と悩んでいる人
・「作文の学校」などライタースクールに通った経験がある人
・フリーペーパー、ZINE、ウェブマガジンなど、読み物を扱うメディアをつくってみたい人
・自分の会社やマイプロジェクトの日々の試行錯誤を発信したい人
・greenz.jpの裏側をいっぱい知りたい人
・一緒にマイメディアをつくる仲間を探している人
▼こんな経験ができるよ!
・自分の書く記事をどのように人々に届けていくか、考え・学ぶ機会
・メディア・編集部運営のノウハウを知る(初〜中級編)
・「なぜ自分は発信したいのだろう?」とふりかえる機会
・伝えたいことを伝えたい相手に届ける方法を見つける機会
・共にメディアをつくるかもしれない仲間との出会い
▼会場
greenz Harajuku
東京都渋谷区神宮前2-19-5 アズマビル1階
東京メトロ 千代田線 「明治神宮前」駅、銀座線「外苑前」駅、副都心線「北参道」駅、JR「原宿」駅からそれぞれ徒歩10分
▼参加費
一般 ¥8,000
オンライン参加(一般) ¥8,000
ピープル割 ¥6,500
学生割引 ¥7,000
「作文の学校」卒業生割 ¥7,000
<受講者の特典>
・講師自ら作成したオリジナル教材や資料の配布
・Facebookにおけるオンラインサロンへの参加
・クラス終了後の交流会への参加(現地参加の方のみ)
※オンライン参加は、Googleハングアウトを使用します。詳細はこちらのページの最下部をご覧ください。
※ピープル割は、greenz.jpを寄付でサポートしてくださる読者限定です。まだの方もこれ機にぜひ◎ 先着2名まで。→グリーンズの寄付読者制度「greenz people」
※学生割引は先着2名様までとさせていただきます。
▼定員
15名
※最小催行人数6名
※申し込みは先着順です。定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
※最低開講人数は6名です。開講の決定は初回授業の1週間前までご連絡いたします。
▼申込み締切
3月1日(木)22:00
※定員に達し次第、受付を停止します。お早めにお申込み下さい。
▼申し込み方法
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