「1500字のコラムを書け!」と言われるとおののくけど、「10回ツイートをしてみよう!」ならば気軽になる、ということがあると思うんですね。
最近、時折、greenz.jpにコラムを書いてますが、いくつかはTwitterでの短文を合体編集させたものです。
・「頑張れ!」は時に人を追い込む? greenz.jp 副編集長のコラム「僕らが勇気づけられる魔法の言葉って?」
・面倒くさいことにこそ、未来を切り開くヒントがある。greenz.jp 副編集長のコラム「僕がレコードで音楽を聴く理由」
つまり、Wordに向かってゼロからひねり出そうと自分にプレッシャーを与えるのでなく、思いついたことをどんどんTwitterで発信していく。やがてそれがコラムのモチーフとなっていく、ということです。
この手法は、大元をたどれば、Brian WilsonがThe Beach Boysの『SMiLE』というアルバムを制作した手法にヒントを得ています。数小節しかない音楽の断片を大量に作成し、それを編集でパズルのようにはめあわせて、ひとつの曲にするという手法。モジュラー・レコーディング、といわれるものですね。
『SMiLE』に収録された楽曲『Good Vibrations』。注意深く聴くと、複数の断片がつながって1曲になっていることがわかります。
僕はかつて音楽をつくることを生業にしていたのですが、当時、そのモジュラー・レコーディングで曲をつくってました。つまりイントロからでなく、思いついた8小節単位のパートを録音していき、最後に合体させる。それを実践してたので、編集仕事に転職しても自然とそれができたのです。
毎度多くの受講者と盛り上がっている「作文の学校」ゼミでは、事前に思考や情報を整理するスキルを伝授します。しかしそのように整理してカッチリつくるのも良いんですが、自分の中から出てきたものを「自動筆記的」に書き記していき、それを編集の力でまとめたものも、読み物として面白いと思うんです。
特に「取材先」というステークホルダーがいない、そしておそらくクライアントがいる可能性も低いコラムやエッセイにおいては、かっちりつくりこむことで責任を果たす、という考え方も不要なので、このような短文合成式・自動筆記的な執筆というのはどんどんやっていいのではないでしょうか。
そんなわけでこの記事も、このようにTwitterで思いつくままに書き、今こうして800字のコラムとしてgreenz.jpで公開されました。文章を書くことに身構えてしまう方には、オススメの方法です。
– INFORMATION –
月間30万人が訪れるgreenz.jpの副編集長スズキコウタによる「グリーンズ作文の学校」。greenz.jpに掲載する全記事の校正に関わる副編集長と、編集デスク・向晴香が講師をつとめる本ゼミクラスは、これまで全期満員御礼、総受講者数100名突破、地方から開催要請もある人気ぶり。この度、豪華ゲスト講師を迎えて、第4期の申し込みをスタートします! お申込みはお早めに!
https://greenz.jp/event/sakubun_zemi_04/