今年の夏はロンドンでオリンピックが開催されました。世界で活躍する選手たちの姿を見て、子どもたちはわくわくと胸を躍らせているかもしれません。
最近の子どもたちは外で遊ばないと言われています。オリンピックに興奮している今こそ、外に連れ出すチャンス?!気軽にできる外での遊びを提案してみてはいかがでしょう。 そこで 今回は、“子どもの、子どもによる、子どものための”庭遊び「Backyard Game of the Year」の模様をお伝えします!
「Backyard Game of the Year」は今年で2回目。主催はアメリカの子ども向けオーガニック食品のCLIFkidです。サンフランシスコで行われた決勝戦には全国から6人の子どもたちが出場しました。
決勝戦で行われたのは、「North Pole South Pole(北極南極)」「Footloose Derby(気ままダービー)」「Tortoise & the Hare Ball(うさぎとかめボール)」など、なんとも変わったネーミングの6つのゲーム。
実はこれらのゲーム、決勝に進んだ6人の子どもたち自身で、“誰でもできる遊びを”と考えたものなんです!
その中のひとつ、「North Pole South Pole(北極南極)」の遊び方を見ていきましょう。
用意する道具は3種類。4本のフラフープと2つの麻袋(または枕カバー)、50~100個の水風船です。4人以上で、2チームに分かれて競います。
ルールは簡単。フィールドの端と端にフラフープを2本ずつおき、一方におかれた2本のフープにはあらかじめ水風船を置いておきます。水風船が置かれていないフラフープがスタート地点で、そこで子どもたちは麻袋にすっぽり入ってゲームスタート!水風船を拾って、スタート地点のフープまで落とさずに運んでいきます。いくつ運んでもOKですが、落としたものは拾えません。
戻ってきたらバトンタッチ!また同じように水風船を取りに行き、今度は1人目が落とした風船も拾うことができます。それを何回かくりかえし、一方のチームのフープに水風船がなくなったらゲーム終了。うまく運べた数が多いチームの勝ちです!
このゲームを考えたのは、7歳のアビゲイルちゃん。2012年の“Backyard Game of the Year賞”に輝き、1万ドル(約78万円)の教育奨学金が授与されました。
アメリカでは未成年の肥満が問題視されており、外で遊ぶことが減ったことが、その原因のひとつとして考えられています。“決勝戦で競うゲームを子どもたちに考えてもらおう”というアイデアは、その問題意識からうまれたものでした。この楽しそうなゲームを見た子どもたちが外で遊ぶことに興味を持ったり、自分でも新しい遊びを作ろうとしてくれるのではとの期待が込められています。
日本でも、テレビゲームやインターネットばかりで、外での遊び方を知らない子どもが増えていると言われています。でも、その原因は“外”にもあるのではないでしょうか。空き地や広場、雑木林、車のあまり通らない私道…そういった子どもたちが創造力を働かせて自由に遊べる場所は少なくなってきています。それに、都心部ではマンション暮らしで庭がない…というおうちも少なくないはず。子どもたちが安心して思いっきり遊べる場所を残していくことも、同時に考えていきたいですね。
子どもたちが考えた6つのゲームは、 ClifKidBackyardGame.comから誰でもダウンロードできます。山も海もいいけれど、この夏はこのゲームができる場所を探して近所を冒険するのもいいかもしれません。お子さんがいる方は、一緒に遊んでみてはいかがでしょうか。きっといい思い出になると思いますよ!
(Text: 杉本真奈美)
[via treehugger]
子どもの創造力はすごい!
部屋の中での遊びにも創造力を!