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未来をつくるエコアイデアに助成総額300万円!締切迫るE-ideaコンペティション、審査員が語る必勝法。 #Eidea_EA

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今や、若手アイデアマンの登竜門!?現在エントリー受付中の「E-idea コンペティション」(主催:ブリティッシュ・カウンシルロイド レジスター クオリティ アシュアランス リミテッド(LRQA))では、環境を良くしたい、という意欲あふれる若手エコ社会起業家や活動家を募集中です。応募はアイデア段階のものでもOK。必要なのはあなたの、“もっと環境を良くしたい”という強い意志と実現に向けたエネルギーです。

「アイデアはあるけど、お金がない……」

そんなあなたのために、助成金などアイデア実現のためのサポートをしてくれる「E-idea コンペティション」。今回は、審査員を務めるブリティッシュ・カウンシルの斉藤さんに、その魅力から必勝法まで、今年のポイントを詳しく聞いちゃいました!

1:7カ国の受賞者と交流も!豊富な国際プログラム

まずは今回の「E-idea コンペティション」、第2回目にして昨年と大きな違いがあります。それはアジア太平洋7カ国で同時開催されること。そこにはどんな魅力が眠っているのでしょうか?

今年のコンペティションの魅力は、助成金だけではありません。7カ国同時開催となる今回の受賞者のみなさんには、国境を越えて活躍してもらいたいと思っています。早速10月には全ての国の受賞者を集め、意見交換や情報共有のためのワークショップをインドネシアで開催する予定です。このコンペティションを通して、国内ではもちろん、国際的にも活躍できる人材を発掘、支援できればと思います。(ブリティッシュ・カウンシル 斉藤さん)

ブリティッシュ・カウンシル及びLRQAが持つ、日本とその他の国々を繋ぐネットワークを活かしたプログラム構成は、「E-idea コンペティション」だから実現できること。このコンペティションの大きな魅力です。

国際プログラムで大きく羽ばたこう!

国際プログラムで大きく羽ばたこう!

私が取材させていただいた昨年受賞者のみなさんからも、「国際交流により大きな刺激を受けた」という声を多く聞くことができました。今年は7カ国同時開催により、さらに充実したプログラムとなることは間違いないはず。受賞者が大きく羽ばたくための強力な土台が、「E-idea コンペティション」には既に用意されているのです。

2:スタート資金?事業拡大?2つのカテゴリーで助成金をご用意。

さて、そうは言ってもやはり気になるのは助成金ですよね。今年は、スタートアップ賞(40万円)とステップアップ賞(60万円)の2つのカテゴリーが用意されています。そこには、どんな意味があるのでしょうか。

環境問題が深刻化、多様化するなか、トップダウンではなくボトムアップで皆さんのような活動家の方々が社会を変えることが求められています。素晴らしいアイデアはあるけれども、それをまずスタートさせる資金がない方や、もう既にある程度活動しているが、今後は海外展開も見据えて活動を拡大したい方など、様々な方にご応募いただきたいと思い、2つのカテゴリーをご用意しました。

「ビジネス化にはまだ時間がかかりそうだから……」と、尻込みすることはありません。昨年も、「E-idea コンペティション」をきっかけに、アイデア段階のプロジェクトがグローバルビジネスにまで躍進した例がありました。勘違いされやすいのですが、応募に必要なのは、実績ではなく“アイデア”なのです。

3:審査の決め手は明確な問題意識とやる気!

では最後に、今回審査員を務められる斉藤さんに、気になる審査の決め手となるポイントを聞きました。

まず、“何の問題を解決したいのか”が明確である事が重要です。その上で信念をもってその問題を解決したいというやる気、どのように解決できるのかその戦略、持続的に活動するためのプラン、これらが必要となると思います。
他にはない革新的なアイデア、画期的なプロジェクトに出会えることを楽しみに、みなさまのご応募をお待ちしています!

斉藤さんのお話で、「私にも応募できるかも!?」と思った方もいるはず!そんなあなたは、この記事の最後にある募集要領のチェックをお忘れなく。応募締め切りは7月3日(日)です!

昨年受賞者レポート:石橋秀一さん

さて、前回の記事に引き続き、ここからは昨年の「E-ideaコンペティション」受賞者のその後の様子をお届けします。今回は、家庭の電力を可視化するサービス『ELP Lite』の予約販売開始で注目を集めている、株式会社Sassorの石橋秀一さんの登場です。

昨年の受賞インタビューの様子。一番左が石橋秀一さん。

昨年の受賞インタビューの様子。一番左が石橋秀一さん。

家庭内電力に関するリテラシーを高めていくことを目的とした「Energy Literacy Platform(略称:ELP)」で2等を受賞した石橋さん。プロトタイプ制作中に「E-ideaコンペティション」を受賞し助成金を獲得、3ヶ月後には完成、そして先日の『ELP Lite』発売と、着実に成果を積み重ねてきました。(詳しくは過去記事「あのプロジェクトリーダーは今!?「E-ideaコンペティション」受賞者のその後を追った!」「家庭の使用電力をまるごと見える化!注目のサービス『ELP Lite』いよいよ予約販売開始」をチェック!)
この半年間の歩みについてお話を聞きました。

受賞から約3ヶ月後の昨年9月に「株式会社Sassor(サッソー)」を登記し、会社としての体制を作ることができました。そして、この約半年はプロトタイプから実際の製品に発展させるための活動に多くの時間を費やしてきました。
電気機器の製造は小さなベンチャーの力だけでは難しいので、国内外のイベントでプレゼンテーションをしたり、多くの企業様や投資家の方々とお会いしました。忙しい日々でしたが、サポートしてくださる多くの方と知り合うことができました。

中国で行われたITイベントでプレゼンをする石橋さん(左から2番目)はじめ4名のELPメンバーのみなさん

中国で行われたITイベントでプレゼンをする石橋さん(左から2番目)はじめ4名のELPメンバーのみなさん

株式会社となり、事業化を実現させるために奔走する毎日に、充実感を感じている様子の石橋さん。そんな忙しい毎日の中でも、新しいプロトタイプを開発・作成し、ついに簡易版である『ELP Lite』の予約販売も開始。「事業化に向けて最初の一歩を踏み出せそうな段階に来ている」と、この1年の成果から得た自信も見せてくれました。

プロトタイプからリニューアルした『ELP Lite』の画面。見やすさを重視し、PC版も同時にリニューアル。

プロトタイプからリニューアルした『ELP Lite』の画面。見やすさを重視し、PC版も同時にリニューアル。

ところで、家庭内の電力消費量を家電ごとに可視化する「Energy Literacy Platform」は、震災後の節電意識の高まりの中、ますますニーズが高まっているように思います。まさに今、世の中に必要とされるツールと言えるのではないでしょうか。

震災の影響はとても大きいと思います。震災前から電力を管理するためにサービスとして開発していましたが、震災の前と比べると人々の興味も高まりましたし、問い合わせの件数も増えたように思います。節電の意識がピークに高まるのは、電力が切実に不足すると予測されている今年の夏でしょう。ビジネス的に見るとそのタイミングで何か提供することがとても重要です。

今後は、ビジネスチャンスとも言える夏を見据え、まずは、実際に何軒かの家庭にELPを設置し、公開実験を行う予定とのこと。計測データは誰でも見られるようにするので、直接ユーザーにイメージを伝えるための絶好のチャンスとなりそうです。そして夏にはさらに規模を拡大して実験を行い、冬には製品販売と、石橋さんは、一気に事業を加速していく今後の目標を聞かせてくれました。

こちらもデザインを一新した電源モジュール。これを家電とつなぐだけで、電力消費量が一目瞭然!

こちらもデザインを一新した電源モジュール。これを家電とつなぐだけで、電力消費量が一目瞭然!

ひとつのアイデアが、コンペティション受賞を機に動きだし、ビジネスにまで成長、そしてリーダーは社長へ。そんな起業家にとって夢のストーリーが、今、目の前で実現しようとしています。私は1年間の取材を通して、夢物語として語られていることが、実は夢ではないことを知りました。それは、取材している私にとっても、とても言葉では言い表せないほどエキサイティングな体験なんです!ぜひ多くのアイデアマンに夢を実現させてほしいと、心から思います。

次に夢を叶えるのは誰でしょうか。社会を変えていく力に変わるかもしれない、あなたの“いいアイデア”、「E-ideaコンペティション」で実現させてみませんか?

■「E-ideaコンペティション」概要

– 名称:E-ideaコンペティション
– 主催:ブリティッシュ・カウンシル、ロイド レジスター クオリティ アシュアランス リミテッド(LRQA)

<募集要領(日本)>

– 賞:スタートアップ賞 (各40万円×3)、ステップアップ賞 (各60万円×3)

– 応募資格: 日本国籍を有する18歳から35歳までの学生および社会人
  1. 18歳から35歳までの日本国籍の方
  2. 応募者は個人のみとしますが、団体の代表者からの応募も受け付けます。
  3. リーダーとしての経験やプロジェクトマネジメント経験を十分に持つ方。
  4.  E-ideaの気候変動や持続可能性に関連する活動プログラムに幅広く参加
    できる方。
  5.  応募者またはプロジェクトメンバーのうち一人が、他の国の E-idea 受賞者
    とともに国際ワークショップやネットワーキングイベントに参加する際に
    必要となる、英語によるコミュニケーション能力を持っていること。

– プロジェクト基準
  1. 応募プロジェクトは、次の持続可能性問題のいずれかひとつ以上に取り組む
  ものとします:運送・交通、ごみの削減、エネルギーの削減と効率化、サステ
  イナブルデザイン、クリエイティブ産業向けの取り組み。

  2. プロジェクトは、対象とする人々の行動に測定可能な変化をもたらすための、
  明確かつ実践的な目標を提示することができる必要があります。

  3. プロジェクトは特定の地域社会または産業を対象とするものとします。
   例:近隣・郊外地域、大学、専門セクター、文化活動コミュニティなど。

  4. プロジェクトは将来の発展が可能な構成であるものとします。すなわち、
  ブリティッシュ・カウンシルとLRQAからの資金提供が終了した後も、持続可能
  であり段階的な規模拡大が可能でなければなりません。

  5. プロジェクトには明確なコミュニケーションプランがなければなりません。

  6. 選定されたプロジェクトは、広報資料におけるE-ideaロゴの使用などの
  コミュニケーション規定に従うことが要求されます。

  7. プロジェクトは2011年10月31日までに着手するものとし、この時点での進捗
  報告の提出が求められます。2012年9月30日までに、プロジェクト目標に対する
  短期的成果を達成することが期待されます。

– 応募方法:規定の申請書を使用し、メールにて応募。
     →申請書ダウンロード http://jp.e-idea.org/

– 応募締切: 2011年7月3日(日) 必着

– お問い合わせ先、応募先: Eメール:science@britishcouncil.or.jp

– 選考および結果通知方法:
  書類審査を通過された方は2011年7月30日(土)、および7月31日(日)に面接
  審査を行い、9月に最終決定します。

※募集要領は各国で異なります。
※詳細はウェブサイトをご覧ください。www.e-idea.org