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【インタビュー】 “Doing well by Doing good.(いいことをして、成功する!)” インターフェイスフロアの「環境負荷ゼロ」経営に迫る(前編)

greenz/グリーンズ インターフェイスフロア

環境への意識が高まる中、多くの企業が「地球との共生」「地球に優しいモノづくり」などのキャッチフレーズを掲げる今日この頃だが、11年後の2020年までに企業活動で生じる(環境負荷)をゼロにする!という、非常に具体的で分かりやすく、かつ野心的な目標を掲げている会社がある。

それが、タイルカーペットを中心に生産・販売するアメリカの「インターフェイスフロア」だ。

Doing well by Doing good.(いいことをして、成功する!)

これは、創立者レイ・アンダーソン氏の言葉。このアンダーソン氏が1973年が立ち上げたインターフェイスフロアは全世界のタイルカーペットシェアの35%を占め、年商10億ドルを誇るグローバル企業だ。そんな同社だが、2020年までに(環境負荷)ゼロを実現する「ミッション・ゼロ」を核に、バイオミミクリ(生物の造形や生態系のしくみに学んだモノづくり)によるカーペットの製造、販売、製品リサイクルシステムの確立などを取り組んでいる。めざすのは、「地球環境によいことをして成功する」という、サステナブルな経営、すなわちグリーンビジネスの実践だ。

グリーンビジネスの成否は、消費者に「環境にいい買い物をしている」という満足を提供できるかどうかに係っている。インターフェイスフロアの日本法人、インターフェイス オーバーシーズ ホールディングズ インクの瀬戸清春氏、水沼史恵氏に話をうかがった。

カーペットの模様は、自然に学べ!

―まずはじめにお聞きしたいのですが、インターフェイスフロアではタイルカーペットにバイオミミクリ、すなわち自然の造形や仕組みを模倣するモノづくりを取り入れている、と伺いました。具体的にはどんな点がバイオミミクリなのでしょうか?

「はい。ロールカーペットと違って、タイルカーペットは50センチ四方の大きさの中でデザインしなければいけませんが、自然の中の模様や造形をまねることで、大きさの制約の中にタイルカーペットの可能性をより引き出そうとしています」(瀬戸氏)

―カーペットの模様を自然に求めたということですね

「そうですね。デザインのモチーフは、自然のなかに潜んでいるんです。昨年グッドデザイン賞を受賞したカーペット「エントロピー」は、空から見た田畑が織り成す模様、木目や葉っぱをモチーフにデザインしました。これは「I2(アイツー)」という製品グループの一つなんですが、「エントロピー」は「I2」の中でトップの売り上げを記録しています」(瀬戸氏)

greenz/グリーンズ エントロピー
バイオミミクリを用いた「エントロピー」

―「エントロピー」のミニマルでフラクタルな模様を見ていると、何となく心が静まるというか、落ち着く感じがします。これがバイオミミクリの効果なのでしょうか

「そうかも知れません(笑)。さらに、エントロピー、すなわちI2のデザインには、もう一つ大きな特徴があります。それは床に張る時のカーペットの向きを問わない「ランダム貼り」ができることなんです。

ふつう、カーペットには織目があり、貼る方向性が決まっています。これを揃えないで貼ると見た目に違和感が生じるので、通常は向きを揃えるか、または交互に並べる「市松貼り」のどちらかにします。

それで実際のフロアは真四角ではないので、方向を揃えて貼ると必ずムダが発生していました。このムダをロス率と呼びますが、貼る向きを問わないI2では、ロス率が従来5%程度だったのを2~3%にまで減少させることが可能となりました。

タイルカーペットは100%石油から作られます。「ランダム貼り」は地球からなるべく奪わないでカーペットを提供する方法でもあるんです。ちなみにランダム貼りは、インターフェイスフロアが業界で初めて実現しました」(瀬戸氏)

現在、都内のオフィスで使われるカーペットはそのほとんどがタイルカーペット。その中でインターフェイスフロアの製品は、誰が、どんな風に、どのくらい使っているのか?

サステナブルな会社は、もう使ってる!? 高まる環境意識

―インターフェイスフロアのタイルカーペットのシェアは、ズバリ何%ですか?

「世界全体では35%ですが、国内では2%で、まだまだこれからですね(笑)。国内での弊社製品のポジションはどちらかと言えば高級品で、応接室や役員室に使用されることが多いです。ただし外資系企業はそういった区別は余りしません。海外のオフィスでは、働く環境を分け隔てしないのが一般的です」(水沼氏)

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瀬戸氏(左)と水沼氏(右)

―働く環境をより快適にすることで働く意欲を高めようという意識は、海外のほうが進んでいるみたいですね。ところで日本国内では、インターフェイスフロアのカーペットを導入する企業は、やはりサステナビリティに対する意識が高く、ユーザーは貴社の環境理念に共感してくれているのでしょうか?

「はい、ユーザーのサステナビリティへの意識は以前よりも確実に高まっています。特に近年のCSRの普及によって、企業活動における環境対策の優先順位は上昇しています」(瀬戸氏)

―これまでは1枚数百円のタイルカーペットでないとダメだったのが、これからは多少割高でも環境に配慮した製品ならば社内で承認されやすくなる(笑)

「極端に言えば、そうですね(笑)。こうした傾向は京都議定書の発効以来続いていて、最近では大手貸ビル業者の方からもご相談をいただきました。日本でもようやくLCA(ライフサイクルアセスメント、製品やサービスの環境負荷を調べること)に基いて、環境費用を上乗せした商品に理解が得られるようになってきたと思います」(瀬戸氏)

インターフェイスフロアのカーペットは1平米につき数千円で、「1枚数百円」の格安タイルカーペットと比べれば高価だ。しかしそれは、製造・流通・使用・廃棄・リサイクルにともなうコストをきちんと価格に上乗せしているからであり、エントロピーのデザインには、そうしたコストの上乗せを支払ってでも欲しくなる魅力がある。

では具体的に、環境コストを上乗せするためにどんな取り組みをしているのだろうか?

インタビューの後編はこちら

インターフェイスフロア
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インターフェイスフロアのショールーム(恵比寿)
カーペットの世界的企業であるインターフェイスフロアは、1990年代より現会長のレイ・アンダーソン氏の指揮のもと、環境負荷ゼロの企業経営を追求するグリーンビジネスの先駆者。自然をモチーフとしたデザイン、カーボンフリー、業界初の「ランダム貼り」が特徴のタイルカーペット「エントロピー」を発売する。

実際の商品は、恵比寿にあるインターフェイスフロアのショールームで直接見ることができるほか、オンラインショップでもチェックすることができる。

インターフェイスフロア日本法人では今後、同社の環境への取り組みを広く一般にも公開し、サステナブルな社会の実現のための知恵をシェアしたいと考えている。greenz.jpでも同社の最新情報をお知らせする予定だ。

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