【インタビュー】 “Doing well by Doing good.(いいことをして、成功する!)” インターフェイスフロアの「環境負荷ゼロ」経営に迫る(後半)

インターフェイスフロア社の創業者であり、現会長のレイ・アンダーソン氏

インターフェイスフロア社の創業者であり、現会長のレイ・アンダーソン氏

私たちはよいことをして成功する。もうこれ以上、地球から奪わない

バイオミミクリなタイルカーペットを製造・販売し、2020年までに「環境負荷ゼロ」を実現するという野心的な目標“>「ミッション・ゼロ」を掲げるインターフェイスフロア社へのインタビュー。前編ではカーペットデザインのモチーフを自然に求めていること、日本国内でもサステナビリティへの意識が高いユーザーに支持されていることについて触れたが、後編の今回は同社のグリーンビジネスの裏付けとなる具体的な環境への取り組み、そして日本がサステナブルな社会になるための課題について伺った。

その価格にはワケがある サステナブルは「強み」

―インターフェイスフロアのタイルカーペットはリース販売もしていますが、これは、製品を回収・リサイクル・再生するところまで企業がきちんと責任を持つということですか?

「そうですね。先程もお話ししましたが、タイルカーペットの原料は100%石油資源ですから、使い終わったら燃やして捨てて、では石油が取れなくなったその時にカーペットはもう作れなくなります。

弊社には製品をリサイクルする「グラスバック・リ」というシステムがあります。タイルカーペットは、ナイロンで織り上げた表面と、柔軟性に富むポリ塩化ビニルのベースを貼り合せて作りますが、このシステムでは表面とベースを上手にはがして、それぞれリサイクルします。このシステムは日本で独自に考案されたもので、海外の工場にも導入されています」(瀬戸氏)

―日本発のリサイクル技術というわけですね

「はい。またテナントビルでは、入居者が変わるときにリフォームするのが一般的で、その時に大量の使用済みタイルカーペットが出てしまいますが、インターフェイスフロアのカーペットには「リ・エントリ」というシステムがあり、使用済みカーペットの回収する仕組みも確立しています。

この他にも、カーペット製造時に1平米あたりCO2換算で約16kg排出される地球温暖化ガスをカーボンオフセットする「クールカーペットプログラム」を2003年より導入しています。これにより、多くのお客様にカーボンフリーのカーペットをご利用いただいております」(水沼氏)

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クールカーペットプラグラムのカーボンオフセット証書

インターフェイスフロアのユーザーは、一見割高にも見えるカーペットの代金を支払うことで、地球環境への負荷を減らせる上、「我が社は環境にいいことをしている」という満足も得られる。サステナビリティへの意識が高まるこれからは、この無形の価値を提供できる企業こそが生き残る。

同社創業者で現会長のレイ・アンダーソン氏は著書『パワー・オブ・ワン -次なる環境革命への7つの扉-』(海象社刊)の中で「資源効率の悪い会社を犠牲にして、わが社も勝ち、地球も勝つ。いいことをして成功する」と語る。資源希少と地球温暖化の時代の今、石油資源に多くを依存する同社にとって、サステナビリティとは企業が生き残るための戦略そのものだ。サステナビリティと商品、サービスがつながっているのがインターフェイスフロアといえる。

同社の取り組みは、環境負荷を製品価格の中にきちんと反映させることが、これからのビジネスの「強み」になるという点で、多くの企業にとって学ぶべき点がありそうだ。

もうこれ以上、地球から奪わない!

そんなインターフェイスフロアから見て、日本がよりサステナブルな社会に変わるためにはどんなハードルがあるだろうか? 最後にきいてみた。

「インターフェイスフロアが環境経営へとシフトできたのは、「これ以上地球環境に負荷をかけない、これ以上地球から奪わない」とはっきりミッションを定めたことと、そしてもう一つ、レイ・アンダーソンの強力なリーダーシップが社員の意識改革を大きく促したことにあると思っています。とはいえ「ミッション・ゼロ」はまだ道半ばで、これを実現できるかどうかは、今後の私たちにかかっています。明確なミッションとリーダーシップが大事です」(瀬戸氏)

「私がこの会社で働きたいと思ったのは、エコと経済をどうすれば両立できるかに強い関心があったからで、実際に入社してみると、目標に向けてきちんと期限を決めて取り組んでいるのがとても面白く感じました。これからは、地球環境への危機感を行動に変えられる企業や個人が、成功するのではないでしょうか」(水沼氏)

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瀬戸氏(手前)と水沼氏(奧)

インターフェイスフロアは「これ以上地球から奪わない、いいことをして成功する」とミッションを定めている点が一番の強みだが、同社が何より尊いのは、一見キレイ事にも聞こえるこの言葉を行動を通じて実現しようとしていることだろう。

同社の「ミッション・ゼロ」では、環境負荷をなくし、再生可能なエネルギーだけを動力にビジネスを回していくことが到達点だ。実はこれ、300年前の江戸社会と原理は一緒。江戸の街は、太陽エネルギーだけで百万人の人口を維持する、究極のリサイクル社会だった。

300年前の江戸に出来て、今の日本にできぬという理由はないはず。インターフェイスフロアのカーペットは、技術を駆使して何度もリサイクルし、再生してできた製品であることを気付かせないほどオシャレだ。

そんな、進んでチョイスしたくなるようなサステナブルな商品・サービスを提供することが企業の役目であり、消費者もそうした商品・サービスをみきわめ、選ぶことが求められるだろう。その両輪がかみ合う時こそ、グリーンビジネスの飛躍の時だ。

インタビューの前編はこちら

インターフェイスフロア
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インターフェイスフロアのショールーム(恵比寿)
カーペットの世界的企業であるインターフェイスフロアは、1990年代より現会長のレイ・アンダーソン氏の指揮のもと、環境負荷ゼロの企業経営を追求するグリーンビジネスの先駆者。自然をモチーフとしたデザイン、カーボンフリー、業界初の「ランダム貼り」が特徴のタイルカーペット「エントロピー」を発売する。

実際の商品は、恵比寿にあるインターフェイスフロアのショールームで直接見ることができるほか、オンラインショップでもチェックすることができる。

インターフェイスフロア日本法人では今後、同社の環境への取り組みを広く一般にも公開し、サステナブルな社会の実現のための知恵をシェアしたいと考えている。greenz.jpでも同社の最新情報をお知らせする予定だ。

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