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メール世代への挑戦! 20代の投票率向上を目指す「ivote」が始めた新プロジェクト

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by JosephGilbert.org

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混迷を極める日本の政治。2009年に行われるであろう次の衆議院総選挙、あなたは投票に行きますか?

うーん、微妙かも。行っても何も変わらないし……。

と思った方、変わらないのはあなたのせいかも?

例えば、年金問題が政治の現場で重要視されるのは“お年寄りの票が取れるから”という理由もあるんです。

「なーんだ、結局若い人は無視されるじゃん」そう思った人、ちょっと考えてみてください。それはある意味当たり前かもしれません。だって、選挙に行かないんだし、そもそも少子化で私たちの世代の人口は少ないんだから。

政治家の立場に立って考えると、投票数を集めるためには投票率の高いお年寄りに向けた政策を採ったほうが有利になると考えるのは当然かも。実際、2007年の参議院選挙の投票率は60代が76%に対し、20代前半は33%。さらに、20代は人口が少ないので、あるモデル地域における実際の投票数に至っては、20代は60代の約40%しかなかった。(データは、財団法人明るい選挙推進協会「第21回参議院議員通常選挙における年齢別投票率」より)
数の差で圧倒的に若い人の声は届きにくくなっているのだ。

そんな現状に気付き、投票に行こうという呼びかけを始めたのが、学生団体ivote(アイ・ヴォート)。20代の投票率を上げようと2008年4月に結成し、現在のメンバーは7名。これまで学生のための政治イベントを開催するなど、活動を続けてきた。政治家を招いて交流をする“居酒屋ivote”といった気軽に学生が参加できる場を提供し、話題となっている。

今年2月、彼らが次の衆議院総選挙の向けて新たにスタートさせたのがivoteメールプロジェクト。先ほどの文章はこのホームページに記載されていたものだ。

No Reason ivote
~メール世代の挑戦!~

と題されたこのプロジェクトは、投票の意思を事前に登録すると、当日、リマインダーとしてメールが送られてくる仕組み。一度行こうと思っても、いざ当日となると急に面倒くさくなってしまったりすることもあるだろう。そんな気持ちを、このメールが後押ししてくれるのだ。

ivote-flow
ivoteメールプロジェクト

メールには、投票理由の選択肢があるので、今の想いに近いものを選んで登録しよう!タイムカプセルに入れた自分への手紙みたいで、なんだかワクワクしてきませんか?

若者の投票率の低さは、どうやら万国共通の悩みらしい。
アメリカ大統領選においては、YouTubeFacebookを活用したオバマ大統領の選挙戦術や、コチラの記事でも紹介したマイケル・ムーア監督の映画無料ダウンロードプレゼントなど、若者をターゲットにした戦略が目立ってきている。日本でもニコニコ動画の政治チャンネルやYahoo!みんなの政治など、政治家が若年層向けのメディアに登場する機会は増えているが、選挙率の向上に結びつかないのは、政治に対する不信感とあきらめの心が強いからだろうか。

でも、どんなものに対しても、無関心でいる限り現状は何も変わらないのだ。学生自らそのことに気付き、動き始めたivoteの活動には力強さを感じる。彼らの目標は20代有権者(1,000万人)の1%にあたる10万人登録!同世代の呼びかけにどれだけ反響があるか、注目したいところ。

そしてもうひとつ、彼らが伝えるとても大事なメッセージがこれ。

自分たち若い世代がもっと大人になったときの社会は、いま作られているんです。いま選挙で若い人の声を政治家に届けなかったら、そのツケは自分だけじゃなく、自分たちの子どもたちの世代にも回ります。これではあまりにも無責任だと思いませんか?

環境問題と同じで、今の政治に声を上げることは、同時に未来の世代に対しての責任を果たすということ。あなたの子供の世代に対して無関心でいられますか?

投票行為は、私達に与えられた「権利」。「義務」ではなく「権利」なのだ。そのことをもう一度考えてみよう。

もちろん、行かない権利もあるので、それはあなたの自由。でも、行かない権利を行使するなら、“なんとなく”ではなく、その理由を持っていたいですよね。“行かない理由も行く理由もない”のでは、「権利」を与えられた大人として少し恥ずかしいと思いませんか?

投票に行かないあなたの理由はなんだろう。
ivoteをきっかけに、一度自問自答してはいかがだろうか。

ivoteメールに登録してみよう!と思ったらコチラ。

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