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素材を取ったら使い切る。キャンパーも必見、草の「たわし」のつくり方

自分が出すゴミや使い捨て品、あるいは海洋プラスチックになるものを少しでも減らしたい。そんな意識をもちながら暮らしていると、突き当たるのは生活用品、特に消耗品ではないでしょうか。

なかでも食器洗いなど掃除用のスポンジは、使うたびに摩耗して出るマイクロプラスチックが下水に流れてしまいます。アクリル毛糸のたわしも然り。そのため、木材パルプなどのセルロース製スポンジに代えたり、シュロやサイザル麻など植物素材のたわし、あるいは凹凸のあるガラ紡糸で織られたふきん、もしくは乾燥ヘチマで食器洗いをしている方もいるかもしれません。

今度はその選択肢に「草」も加えてみませんか? 草でつくるたわしをご紹介します。

そもそも汚れを落とすのは

食器を洗う目的は、食べ物が残っていることで食器の表面に発生する雑菌を抑えること。そのため一般的な食器洗い洗剤には、水と油を混ざりやすくする成分が使われています。

洗剤を必要としない自然素材のたわしの場合、素材の性質をいかして洗います。素材の性質とは例えば、表面についた細かな凹凸や、食器の形にフィットする程よい弾力感、水が通りやすい適度な隙間、たわし自体の清潔さのためにも乾きやすい通気性など。また、洗う前に食器の表面を拭き取るひと手間も大切です。

教えてくれた草の先生

草のたわしを教えてくれたのは、神奈川県相模原市(旧藤野町)で「暮らしの手仕事 くらして」を主宰する大和(おおわ)まゆみさん。綿を育てて繊維にしたり、草木での染めものや手縫いで自分の肌着をつくるなど、さまざまな手仕事のワークショップを定期開催しています。

草に関しては全7回の「草から教わる豊かな暮らし講座」として確立。身近な野草から繊維を取って紐をよったり、カゴや鍋敷きなどの生活品をつくったり、時には貴重な素材も使ったりしながら、幅広く草について学べる講座です。

自然素材をいかして愛おしいものをつくり出す“魔法の手”の持ち主、まゆみさん。写真は「くらして」の農園にて、メディカルハーブとして知られるエキナセアの花を服の中に収穫しているところを激写しました。

草たわしのつくりかた

1. 草を取ってくる

草の種類にはこだわりませんが、ふわふわの綿毛や硬い茎などではなく、チガヤ(イネ科)など30cm前後の長さでまっすぐな草がつくりやすいです。量は扱いやすい量を取れれば大丈夫。目安として、1個のたわしをつくるのに、親指と人差し指で軽く持てるくらいの草があればOKです。

2. 軽く濡らす

霧吹きなどで軽く草の表面を濡らし、扱いやすいように準備します。

3. 全体をねじる

4. 小さく輪をつくり、根元で留める

輪にした根元に残りの草を一周回してから留める。

「根元を揃えたら…」と話しているうちに瞬時にできあがる、まゆみさん作。

ひとつ目はやや粗くて硬めになりました。まゆみさんのお手本のように程よい弾力感がある仕上がりにするには、何個もつくってみながら、力の入れ方などを調整できると良いようです。

たわしとして機能は果たすけど見た目が不揃いになるなど、自分でつくってみると世の工芸品や職人技のすごさを改めて実感します。

短命なれど、レジリエンス

草のたわしは普段の洗い物でも使えますが、例えば根菜類の土落とし、あるいは屋外のお掃除用や靴洗いなどに気兼ねなく使えます。自分で使いやすいサイズや形に変えられるので、道具類の手入れなどにも重宝しそうです。

もちろんキャンプ先での食器洗いにもぴったりです。その場にある草でつくれたら、自宅からスポンジを持っていく手間もありません。

何度か使うと留めたところが解けたり、全体がバラけるなど使いにくくなりますが、そうなったらもう任務終了のサイン。コンポストなど土に還すタイミングです。一般的なたわしに比べるとすぐに使えなくはなりますが、捨てた後も「また自分でつくれる」、そう思えることは、小さくとも確実に気持ちを強くしてくれることでしょう。

資源を受け取ったら、最後まで使い切ること。その責任を体感した時、「使い捨て」というコンセプトについてどんなことを考えますか?

– INFORMATION –

大和まゆみさん「草から教わる豊かな暮らし講座」、5月末開講!

大和まゆみさんの「草から教わる豊かな暮らし講座」は、今年も5月末から開講です。素材を取りに行くことから始まる充実の内容は、「やっかいもの」扱いされている身近な草の見方が大きく変わり、人生のターニングポイントになるでしょう。お問い合わせは「暮らしの手仕事 くらして」まで。