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他人がうらやましくても、憧れる誰かがいても、私は私。自分が輝き、人生を楽しむために大事なこととは? 悩んで行き着いたキーワードが「実感」でした。

最近まで働く場所を探していた私は、自分の思い描く理想の状態に近づきたい、早く実践のフィールドに立って活動したいと思いながらも、何もできない自分に嫌気が差していました。

そんなふうにひとりで悶々と考えるだけでなく、気になった人や場所に足を運び、自分の目で見て、耳で聞いて、感じたことを元に次の行動を起こしていく。そんな人たちを私は尊敬し、自分もそうあろうと心掛けています。

私の友人のひとりは、今までの専門性など気にも留めずに、自分の感じていることに正直に突き進み様々な経験を積み重ねていて、話を聞くたびに刺激をもらっています。

時間をかけて小さく丁寧に活動を積み重ね、彼・彼女たちにしか見えてこない世界やものと出会う。そんな人が口にする言葉は、スッと頭に入ってくるのです。なぜなら、そんな話し手が口にする言葉は実体験に基づいていて、聞き手がイメージしやすいから。

私は最近、下記の言葉に出会い、心の中でおまじないのように何度も何度も唱えています。

実感できることだけが、人を輝かせる。

自分が大切だと思うことを体現しながら生きていきたいと思っていた私は、この言葉にとても真実味を感じました。

物事に触れ、何かを感じるからこそ、生まれる実感。

例えば、牛乳がどうやって自分の元まで来るのか知りたいと思い、牧場に訪れてみることで、牛乳って牛の乳だったんだ! と感覚的にわかる。そして、自分が口にするものに感謝できたり。

そんな実感が人を輝かせるのだとしたら…

それならもっと実感を大切にして生きていきたいと思った私は、過去のgreenz.jpの記事から自分の実感と向き合い、奮闘し、自分自身や誰かを輝かせている人たちを取り上げた記事を集めてみました!

greenz playlist」は、読者のみなさまの「毎日見れないから、いいとこどりしたい!」「過去の記事からも、なにか面白いものを見つけ出したい!」という声に応えて、ライフスタイルやテーマに合わせて過去の記事をリスト化していく企画です。

お金がないなら、手を動かせばいい

お金もない。スキルもない。でも、熱い思いならある。ソーラーパネル付きテントでホームレスを救ったアメリカの女子高生たちの物語by 西川富佐子さん

地元でホームレスが急増していることを肌で感じていた女子高生たち。しかし彼女たちは、お金や物資を寄付することができるほどのゆとりはありませんでした。そこで、自分たちの手と頭を動かすことでホームレスの役に立とうと動き出します!

通学路でホームレスが増えていることを肌で感じていた女子高生たち。お金がなくても、やろうとする気持ちと自分の身体さえあれば何かを生み出すことはできるということを、彼女たちは体感したのではないでしょうか。

彼女たちの姿を見て、私も日常で感じた小さな違和感や喜びを見過ごさずに、今の私に何ができるか考えてみました。以前から私は、家畜やペットなどの動物が経済活動の上で、モノのように扱われてしまうことがある事実に違和感を感じていたことから、いくつかの牧場や養鶏場に訪れました。そこで働く人と話したことで、今の私に何ができるか糸口が見え、今小さくできることを実践しています。

学ぶ機会を自らつくったり、自分が貢献できる場所を見つけ出すことを日常の中でやってみるのも面白いかもしれませんね!

目の前の現実を、夢中で生ききる

命は燃やすものでも、懸けるものでもない。味わうものなんだ。『シャイン』のモデルとなった天才ピアニストのドキュメンタリー映画『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』by 丸原孝紀さん

明るく、誰とでも分け隔てなく笑顔で挨拶し、ハグし、キスをする子どもの心を持った「天才ピアニスト」のデイヴィッド。彼は精神を患い11年間、ピアノのない精神病院で過ごし、ピアニストとしてのキャリアは終わったと思われていたのですが、奇跡的に再びステージに立つことに…。

幼少期から周囲の期待を集めてきた彼にのしかかった重圧や、精神を患った経験、そして妻との精神的なつながりや、ピアノとの深いつながりが今の彼を力付けているように感じます。

生き生きとピアノを弾いたり、周りの人に嬉しそうに握手やハグを求める彼のエネルギーが、周囲の人に伝わり、自然とそういった空気感が広がっていくのですね。

思えば私がいろいろな場所に足を運び出会った人たちも、生き生きとしてエネルギーに満ちていたように感じます。だから、私はこの記事に心動かされ、改めて紹介したいと思いました。彼のように生きている実感を強く感じながら生きていきたい! と思うのは、私だけではないのでは?

日々行うこと自体が、生きている価値につながる暮らし方

ここは日本のブータン!? 地域とつながり、お金に頼らない暮らしをつくる福祉施設「さんわーくかぐや」に見る、生きることの本質と個性とともにある未来by たけいしちえさん

個性をゆるやかに社会へつなげることをミッションに活動する神奈川県藤沢市の福祉施設「さんわーく かぐや」(以下、かぐや)。人生をお金に換算せず、作業自体が生きている価値につながる暮らし方ってどんなものだろう? という想いが、「かぐや」の構想につながったんだとか。

自分でつくった食べ物や作品をマルシェで販売することで、自分のしたことの意味を感じられること。地域とつながり、受け止めてもらっている実感。自分が自分のままで生きているという実感。「かぐや」に関わる人たちの日常には、実感があふれているように感じられました。

日々過ごす時間、それ自体が「生きている価値」につながることは、とても豊かなことのように感じます。以前バイト先で、私は今ここに居たいからここに居て、目の前のお客さんもここが好きだから今ここに居る。そういった状況を感じて、胸がいっぱいになりました。そんな刹那的な時間の積み重ねが、私を支えてくれているように感じます。

「自分が思いつく方向へ進んでいったらいい」

「直感を磨くのは、良い環境と良い食べ物」ブラウンズフィールド・中島デコさんに聞く「つながり」が育む場所づくりby 宮本裕人さん

1999年に東京から千葉県いすみ市に移住した料理家の中島デコさんが、写真家エバレット・ブラウンさんと立ち上げた「ブラウンズフィールド」。夫妻と子どもたちの家、カフェと宿泊場を備えた施設、米や野菜をつくる農園、そして多くの若者たちが生き方・暮らし方をおのおの学ぶ‟学校”でもあるブラウンズフィールドから、たくさんのつながりの連鎖を感じ取れます。

ブラウンズフィールドの魅力は、自然の流れの中で形を変えてきた、その在り方なのかもしれません。そして、デコさんの「自分が思いつく方向へ進んでいったらいい」という言葉は、デコさん自身がそんなふうに生きてきたから説得力があるし、私もそうやって生きていっても大丈夫かもしれないと思えて、勇気づけられました。

他人にわかりやすく説明しづらい感情が、実は自分を一番突き動かすものなのかもしれません。言葉にしきれず思わず泣いてしまったり、うまく伝えられなくて苦しくなってしまっても、ただ思いついた方向へ行ってみたらいいのだと思えました。

「社会」は大きすぎるけど、私にだってできることがある

自分1人ではつくれない未来を、それでも見てみたい。「学習するコミュニティに夢を見て」by 信岡良亮さん

株式会社アスノオト代表で、地域をキャンパスに日本を巡りながら学ぶ「さとのば大学」発起人の信岡良亮さん。大学卒業以降、東京→島根の離島→東京と、都市側と地域側のそれぞれに立って、問いと実践を繰り返しながら動いている信岡さんの言葉から得られる気づきが多いはずです。

一度のアクションですべてを変えることはできないけれど、少しずつ軌道修正して行動を続ければ社会は変えていけると、信岡さんは感じているような印象を受けました。

誰か特別な人にしか社会を変える力はないのだと心のどこかで感じていた私。そもそも「社会」というものは大きすぎるし、もうすでに出来上がっている社会を私がどうこうする余地なんてないとさえ思っていました。

そんな私の背中を押したのが、「さとのば大学」でした。大学時代、中途半端で何も形にできなかった私でも、社会は自分の手で変えることができる。社会をいい方向に持っていきたいと思ってもいいんだと気付かせてくれたのです。

(プレイリストはここまで)

いかがでしたか?

5つの記事に出てきたみなさんは、それぞれ何かを体現している人たちでしたね。

これらの記事を選んだ私は、冒頭に挙げた「実感できることだけが人を輝かせる」という言葉に、実感を伴った学びを続けていきたい。未来に希望を抱きながら生きていきたい。という願いを投影していたのだと気付きました。

どんなに他人がうらやましくても、誰かに憧れても、私は私としてしか生きられない。だから勇気を出してなんだって実際にやってみる。理由なんていらないし、やっていることがすべて。私は、私を生ききろうと思います。

(Text / Curator: 茂出木美樹)
(Top Photo: Unsplash

– NEXT ACTION –

日常で感じた違和感や、楽しいと感じたことをノートに書き出してみよう。そこから一つ選んで、次に起こせる小さなアクションは何か考えてみませんか?