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社会づくりの出発点は、“家族”との関係性に? 家族との絆や思いから生まれた事例をまとめてみました。

greenz playlist」は、読者のみなさまの「毎日見れないから、いいとこどりしたい!」「過去の記事からも、なにか面白いものを見つけ出したい!」という声に応えて、ライフスタイルやテーマに合わせて過去の記事をリスト化していく企画です。

突然ですが、あなたにとって「家族」はどんな存在でしょうか。

家族との在りかたは、世界に多様な人々がいるように、十人十色だと思います。

例えば、親と子のかたちも多様です。片親に育てられた方、祖父母や地域の人が親代わりだった方もいます。関係性の視点として、とても仲が良い親子、友達みたいにフラットな関係性の親子、現在は距離を置こうとしている親子などがいるかもしれません。親と子だけでなく家族となると、そこには無数の在りかたがあります。

家族を社会の一部としてみると、人が一番最初に参加する「コミュニティ」ともいえます。自分と家族がどのようなつながりで育つかによって、その後の社会との関わりかたが決まるといっても過言ではないのかもしれません。

今回紹介するのは、“家族を幸せにしたい”という想いを出発点として生まれたソーシャルデザイン。自分にとって身近な家族への愛が、ゆくゆくは社会を幸せにする。そんな素敵な事例を選びました。

「やっぱり、ふたりが生きた時間を写真で紡ごう」。愛する家族との死別を越えて、吉田亮人さんが写真家として決めた覚悟。 by 杉本恭子さん

写真家・吉田亮人さんは、中華料理店を営む両親が忙しいとき、いつも近くで暮らす祖父母の家で過ごしていたそうです。10歳年下の従兄弟・大輝さんもおばあちゃん子。おばあちゃんもまた、孫たちをとてもかわいがりました。

写真家として活動をはじめた翌年、帰省した吉田さんは大好きなふたりにふとレンズを向け、シャッターを切りはじめました。ところが3年後、何の前触れもなくファインダーから大輝さんの姿が消えてしまいます。さらに2年後、おばあちゃんもまたカメラレンズには写らない世界へと旅立ちました。

ひとりになった吉田さんのもとに遺されたのは、ふたりが生きていた愛おしい時間を焼き付けた写真たち。2017年春、吉田さんはこれらの作品を、KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭2017の個展示展「Falling Leaves」で発表しました。(⇒続きは、こちら

 
人間関係の糸は、“つなげて垂らす”がちょうどいい。「おとうさんのヤキイモタイム」で“あそび”の種をまく西川正さんと考える、お客様時代をご機嫌に生きる心のありようとは by 池田美砂子さん

子育てもサービス産業化が進み、どうしても「責任」や「損得」が気になるようになってしまった現代社会。日本の“孤育て”を生み出した背景にあるのは、核家族化、そして、社会との接点に張り詰めたものを感じ、大切であるが故に家族だけで“閉じる”ようになってしまった親のありかたなのではないでしょうか。

和光市で「おとうさんのヤキイモタイム」を開催している西川正さんは、サービス産業化と制度化が進み、人のつながりが生まれにくい社会(=お客様時代)になった背景を考察し、その解決策として、心のありようとしての“あそび(=ひま、隙間、間柄)”を持つことの価値を提唱しています。(⇒続きは、こちら

 
ワンコが楽しそうだと、人も楽しくなる。その好循環を生み出したい。三重・大台の森で始まった「ワンズラフ」とは by 寄稿者さん
 

大切な家族の一員、ワンコ。でも思いっきり遊ばせてあげられるところがなくて、困った事はありませんか?

ワンコに自然の中を、思いっきり遊ばせてあげたい。

そんな思いを胸に、立ち上がったのが小田さんご夫妻。今回は小田さんご夫妻の挑戦をご紹介します。(⇒続きは、こちら

 
この“愛の実験”が、ずっと続く世界であるように。年間4,000万円。すべて寄付で20年以上無償医療を提供する「ブミセハット国際助産院」ロビン・リムさんに聞く、“いかしあうつながり”の育みかた by 池田美砂子さん

インドネシアのバリ島にあるこの助産院では、24時間365日、どんなに貧しい人も無償で受け入れ、お母さんと産まれてくる赤ちゃんの命に寄り添っています。設立は1995年。実に20年以上に渡り、収益事業を一切持たず、世界中の支援者から集まる寄付により医療を提供し続けているのです。

代表のロビン・リムさんは、ブミセハットの一連の活動をこのように呼び、現場での活動の傍ら、自ら世界中を駆け回ってファンドレイジングを行っています。

今では年間4,000万円にものぼるという、そんな想いの交換が20年間続いたからこそ維持できた、実に壮大なる“愛の実験”。ロビンさんが助産師になったきっかけは、妹が妊娠高血圧症になり亡くなったことだったといいます。(⇒続きは、こちら

 
ソーシャルデザインの4つの危機感 [いかしあうつながりコラム 1] by 鈴木菜央さん
 

ソーシャルデザイン領域で何かを成し遂げる人は、つい家族と自分をないがしろにして、社会課題の解決や目指す未来づくりへ邁進する人が多い印象です。僕はこれを「幸せのドーナツ化現象」と呼んでいます。

僕がまさにそれでした。グリーンズを起業して4年たった2010年ごろ、なんとか軌道に乗せるために頑張り続けた結果、ぜんそくが悪化し、ぎっくり腰で立てなくなり、パートナーとの関係も最悪になりました。おまけに、うつ状態にも…。そもそもは自分と家族のためにこんなにがんばっているのに、どうして幸せになれないのか? ずいぶんと悩みましたし、絶望感も味わいました。

今の自分の働き方、生き方の延長では、グリーンズを良いメディアに育て、ちゃんとお給料を家族に渡し、良き夫になり、子どもたちと時間を過ごして、自分の健康も取り戻すことは、どうしてもイメージできませんでした。いったいどうしたらいいのか? 途方に暮れました。(⇒続きは、こちら

(プレイリストここまで)

 
記事に出てくる家族といっても、おばあちゃん、お父さん、妹、愛犬・・・など。どれもが家族の存在や、自分自身の関係性から出発した事例や示唆でしたね。

最後の記事でも紹介していますが、greenz.jpの編集長鈴木菜央は、自分、家族、地球ともつながって暮らすことが本当に自分が求めていることだと言っていました。

わたしは、このプレイリストをつくりながら、「“家族”という世界で一番身近な存在を幸せにできたら、おのずと自分も社会も幸せになる」という仮説が明らかになっていくように感じました。みなさんは、これらの記事を読み、家族と自分の幸せについてどう思いましたか? ぜひ、 #greenzjp でSNSに投稿してください!

(Text / Curator: 亀山咲)

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