誰もが聞いたことがある「自給自足」という言葉。興味はあっても、「生活に必要なものを、自分でつくり出すことって本当にできるの?」と疑問に感じたり、「将来的には目指していると、どのように始めたらいいかわからない」とハードルの高さを感じたことはありませんか?
地方移住を一つの選択肢とし、「田舎暮らし」に憧れる世代が増えてきていると言われるなか(出典元)、いつかは自給自足の暮らしをしてみたいと思う人も増えている様子。
そしてひとくちに自給自足といっても、個人で暮らしや仕事を楽しむといったレベルから、自給自足によるものづくりによって地域を活性化するといった、まち単位で取り組むものまで、その規模や内容も幅広くなっています。
そこで今回は、これまでにgreenz.jpで紹介してきた、自給自足の体験談や、個性あふれる自給自足の暮らしかたを個人レベルからまちづくりのレベルまで、紹介していきます。
1. まずは自給自足を体験してみよう
日本人の自給自足の基本はお米!green drinks 松戸「MUDまみれのMADな田植え」 by green drinks japanさん
2012年から、お米づくりに取り組んでいる、green drinks松戸では、田植えが体験できるイベントが行われています。参加者のほとんどが初体験のため、まずは田んぼに慣れることから教えてもらえます。だんだん慣れてくると「最初は泥が重くて動きにくくても、泥が気持ちいいと感じる」など、自分で経験してみないとわからないコメントも。
参加者の皆さんによると、苗の植えつけそのものは難しくなかったようですが、作業の単調さがだんだんとつらくなり、慣れない姿勢で作業を続けることは簡単なことではなかったようです。それでも、汗をかいて田植えをした後には、いくら体は疲れていても、本当に穏やかな気持ちになることができたのだとか。
green drinks 松戸では、手間や大変さを実感することによって、これまで「当たり前」だと思っていたことが、実は大変なことだったということを、学べる機会を発信してくれています。(⇒続きはこちら)
2. 自給自足の暮らしかた
理想の暮らしをするなら札幌がちょうどいい。暮らしかた冒険家が伝えたい札幌のDIYライフ、(だいたい)自給自足ライフの話 by 葛原信太郎さん
震災を機に福島から札幌へ移住してきた安斎さん夫妻は、ご主人の伸也さんが畑でつくった野菜を奥様の明子さんが料理してお店に出すというカフェを経営しています。
そのおふたりが移住するきっかけになったのが、「世界で1%のお金持ちになれない自分たちは『豊かな暮らし』を自分たちでつくるしかない」という、DIYライフ、自給自足ライフの大先輩の永田温子さんの言葉だったのだとか。
この記事では安斎さん夫妻と永田さんの3人が、「わたしも札幌に移住したい!」思ってしまうような、心豊かな暮らしぶりを紹介してくれています。(⇒続きは、こちら)
3. 自給自足のはたらきかた
素直に生きてたら、全部みんなが用意してくれた。自給自足を目指す農家 「米市農園」高橋洋平さんの暮らし by ヘメンディンガー綾さん
和歌山県、紀ノ川市で伝統ある農家を営んでいる「米市農園」の高橋洋平さんは、土中の微生物や昆虫を生かすことで、敵をつくらない農法や、肥料を使わない工夫をした農法など、「人間と地球にとってベストな農法」を追い求めています。
夏季限定でオープンするピザ屋さんは、「米市農園」でとれた自家製の麦でつくった生地を、ワークショップに参加してくれたみんなでつくった石窯で焼き上げてくれます。
その他にも、大人の土遊びでつくられたコミュニティスペースや「米市農園」でとれた綿で糸をつむいで野良着をつくるプロジェクトなど、生産者として生きる洋平さんから、自給自足のアイデアを学びましょう。(⇒続きは、こちら)
4. 自給自足の学校づくり
不完全こそ求心力! “へなちょこエネルギー”で地と知をつなぐ、「余市エコカレッジ」式・連携ソーシャルデザイン by はらみづほさん
資金調達に苦労しながらも、北海道余市町に、生活技術とコミュニティづくりの体験学習場エコカレッジ「泊まれる学び舎」を立ち上げた坂本純科さん。これまで限られた人しか訪れなかった余市町が、「泊まれる学び舎」のオープンによって多くの人々に開かれた場所となり、将来はエコビレッジの建設を目指しています。
そんな、坂本さんたちのモットーは、「地域ぐるみの自給自足」閉じられたコミュニティでまかなうのではなく、それぞれの得意分野で支えあおうというもの。
一人ではできないことを実現するコミュニティづくりを目指すために、坂本さんが心がけていることについてお話を伺いました。(⇒続きはこちら)
5. 自給自足の村づくり
「あわくら温泉 元湯」がOPEN! 人口1600人の村・西粟倉のエネルギー会社「村楽エナジー」がつくろうとしているのは、地域みんなが幸せになる仕組み by アサイアサミさん
自立したむらづくりを目指す岡山県の西粟倉村で、薪ボイラー事業を担う「村楽エナジー」の井筒耕平さんに話を伺ったこの記事。
地域資源エネルギー会社「村楽エナジー」が目指したのは、村でまかなうことができる、木によるエネルギーの自給自足。来る日も来る日も薪割りした丸太を、ボイラーへ入れ、「森の資源を自らの手でエネルギーに交換する作業」が醍醐味だと、井筒さんは話します。
そんな「村楽エナジー」が2015年に始めたのが、自然エネルギーの気持ちよさを実感してもらうための日帰り温泉「元湯」です。(⇒続きはこちら)
いかがでしたか? 暮らしかたは人それぞれですが、すでに自給自足を実践している人たちに共通しているのは、学びから工夫をすることを積み重ねている点ではないでしょうか?
工夫や実験を重ねていくことで、自給自足のアイデアや実践方法は無限大に広がっています。「興味はあるけれど・・・」となかなかスタートできないときは、まず自分にできそうなことから始めてみて、仲間と共有をしながらブラッシュアップしていくといいかもしれません。
(Text / Curator: 松下史佳)
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