「nD」の中原寛法さんと宮本涼輔さん
今回は、その巻頭インタビューを一足先に、冒頭部分だけgreenz.jpに掲載することにしました。全編は、greenz peopleメールマガジンでお楽しみください。
こんにちは! greenz.jp編集部デスクのスズキコウタです。greenz peopleメールマガジンの編集長を任されて、4か月。いよいよ僕も巻頭インタビューに登場することになりました。そんな僕の最初の巻頭特集にご登場いただくことになったのが、「株式会社nD」の中原寛法さんと宮本涼輔さんのおふたりです。
中原さんの出身地である岡山に本社を置く「nD」は、greenz.jpのシステム管理や、greenz peopleの会員管理システムの開発など、僕らのサイト運営で欠かせないチーム。品川に住む中原さんと千葉県に住む宮本さんは、週に1日だけ直接顔を合わせて仕事をし、他の日はリモートワークで仕事を進めているのだとか。
(*)リモートワーク:オンラインツールを用いて、場所や時間にとらわれず働くライフスタイル
実は、グリーンズも週に2日オフィスで集まる以外は、リモートワークです。主にメール、チャット、Facebook、そしてGoogle Hangoutsを使い、チーム内はもちろん、地方〜全世界に散らばるライターやフリーランサーとコミュニケーションし、仕事を一緒に進めています。
しかしリモートツールを使う中で、たまに感情的なコミュニケーションをしてしまったり、誰がいつまでに何の仕事をするべきか分からなくなってしまうことも。円滑なコミュニケーションで、確実に仕事をするためにはどうしたらいいのだろう・・・
そんなモヤモヤを抱えていたときに見つけたのが宮本涼輔さんが書いた、このブログ記事。メールやチャットを使わずに、TODO単位で物事を考えてリモートワークをしているという内容に、目から鱗でした。
そこで今回は「nD」チームのふたりが、日頃どのようにリモートワークを進めているのか伺いつつ、グリーンズチームにとって、そしてピープルのみなさんにとって最適なコミュニケーション環境を生み出すにはどうしたらいいのか、アドバイスをいただいてきました。
コウタ よろしくお願いします! 今日(取材日)は1月20日なんですが、なんとおふたりが実際に会うのは、2016年で初めてだと聞いて・・・
中原さん そうなんですよ(笑)
コウタ それって、本当にリモートワークで仕事がきちんとこなせている証拠ですよね。
まずお聞きしたいんですが、そもそもなぜ、「nD」はリモートワークを取り入れ始めたんですか?
中原さん 僕は大学院を卒業してから、ずっとフリーランスで仕事をしてきたんです。その最初から、ずっとリモートで。元々、毎日同じ人と会うのがめんどくさかったりして、これまでも事務所やシェアオフィスを借りたことが無いんです。
コウタ それは、すごいな・・・でも、最近でこそ色々なツールがあるけれど、数年前だとせいぜいSkypeとかチャットぐらいですよね?
中原さん そうですね。それに僕の経験が浅かったこともあり、あまり上手くいかない時期はありましたよ。
コウタ たとえば、どんなことに苦労しましたか?
中原さん 宮本くんが入る前に、とても仕事ができるインターンがいて、彼が入社したいって言ってくれたんですね。でも、その後にメールが来て、「やっぱり辞めたい」と。理由を聞いたら、「nDはリモートワークだから、毎日会えないのが心細い」ということでした。
コウタ リモートワークとかフリーランス的な仕事の進め方って、向き不向きがありますからね。
中原さん その経験から、リモートワークをするには必然性が大事という学びがありました。そこで「リモートに向いていて、かつそれを面白いと思える人を探そう」って考えてたら、飛んで火にいる夏の虫みたいなのが・・・
宮本さん 僕でした(笑) 僕は、まずアルバイトとして「nD」に入って。初日からリモートワークでしたね。当時はSkypeでやりとりをして、中原さんから指示された仕事をこなしてました。
中原さん それで、あるときに「大学を卒業して、来年はどうするの?」って聞いたんですよ。そしたら、なんか「海の横に住んで、サーフィンする」とか言ってて(笑) 普通、大学4年生の人に聞く質問の答えとしては間違ってるじゃないですか!
コウタ (笑)
中原さん でも、その瞬間に「あっ、こういう人のほうがいい!」っていう直感があったんです。というのは、たまたま家の本棚に『社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論』があって。この人を雇えば、もうサーフィン行ってるから・・・
コウタ パタゴニアと同じことが実現する(笑)
中原さん で、やばいと思って・・・(笑) それで、ウチに入りませんかって。
海を見ながら仕事をする、ある日の宮本さんの仕事場。宮本さんは、greenz people会員の一人でもあり、以前には「今週のgreenz people」という企画に登場いただいたことも。
コウタ では、実際に現在「nD」がどのようなメソッドでリモートワークを進めているのか教えてください。
宮本さん 「nD」では、タスク単位でのコミュニケーションができるツールを選んで使っています。今は、「asana」というタスク管理ツールと、「Slack」というチャットツールがメインですね。
中原さん 「nD」に入ってきた当時の宮本くんは、まだウェブプログラミングに必要な知識が充分ではなかったので、細かく箇条書きにして仕事の内容を伝えないといけなかったんです。
そこで、作業の流れとか、所要時間、難易度をリストし始めました。それを徐々にやっていくなかで、今の「asana」に行き着いたんです。
コウタ なるほど。ちなみに、「asana」に決めた理由は何なんですか?
宮本さん 一番はタスクの追加が簡単にできるということですね。他のツールは、「追加」っていうボタンを押さないといけない。それがめんどくさくて。「asana」は改行するだけで、勝手に箇条書きのタスクに区別してくれる。その感じがよくて。
中原さん だから、僕がクライアントとのミーティングに行って、そのときにとった箇条書きのメモを、そのまま「asana」のタスクとして登録してるんです。
コウタ つまり、コピペするだけで、タスクにできてしまうと。議事録やメモも、asanaに合わせた思考になっていきそうですね。
中原さん そうです。議事録って、文章的に書く方も多いと思いますが、箇条書きでタスクとしてメモするようにする。文章を箇条書きに変えて、整理してタスクにして・・・という手間を省いています。無駄なステップはなくしたほうがいいんです。
宮本さん このようにチームとしてのコミュニケーションがタスク目線になると、無駄な会話でお互いの集中力を削いだり、ストレスの原因をつくることを防げるようになりますよ。
中原さん あと共同でタスクを認識できる強みもあります。僕らのような小さいチームだと、属人的になりがち。
たとえば誰か一人風邪をひいたときに、その人でなきゃ進められない仕事だと止まってしまう。でも「asana」で管理していれば、他の人にアサインされているタスクを、暇な人が代理担当することもできます。
だから、万一僕が死んでも、あるいは記憶喪失になっても、思い出せる状態をつくる。それが「asana」でのゴールです。
スズキコウタが実際に使っている「asana」の画面より(クリックで拡大)
みなさんにお見せできるのは、ここまで!
このあと、3人の会話は「チャットやメールをできるだけ使わない理由」「ツールを選ぶよりも大事なこととは何か?」「お互いがストレスを感じずに仕事を進めるための秘訣」など、広がっていきました。全編は、3月22日ごろに配信予定のgreenz people限定メルマガに掲載しますので、この機会にぜひ入会をご検討ください!!
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これまでに巻頭対談に登場いただいたのは、「つみき設計施工社」河野直さん、働き方研究家・西村佳哲さん、「スマイルスタイル」塩山諒さん、「クラシコム」青木耕平さん、並河進さん、ソーヤー海さんなど、豪華な面々ばかり!(改めてみなさまありがとうございました!)
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先ほど紹介した、「nD」の中原寛法さんと宮本涼輔さんとの巻頭対談以外にも、2月にライターインターンから編集アシスタントに昇格した伊藤優汰(通称、ぽろくん)へのインタビュー、最近のグリーンズメンバーの様子、ピープル会員から届いた質問にgreenz.jp編集長の鈴木菜央が回答します。
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