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一日だけ、町中がレストランになるフードカーニバル「レストランデイ」が日本でも初開催! [イベントレポート]

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誰でも、どこでも、一日だけ自由にレストランを開けるとしたら?
そんな夢が実現するイベント「レストランデイ」が、8月19日に世界各地で一斉開催されました。

昨年からフィンランド・ヘルシンキで始まったこのイベントは今回で6回目。
通常レストランを開く場合は、食の安全を守るために様々な資格や法律などをクリアしなければいけませんが、純粋に食を楽しもう!という発想から「レストランデイ」は始まりました。また普段受け手である人たちが、食について考えるきっかけに、という思いもあるようです。

この日だけは、飲食店はもちろん、洋服屋さんや本屋さん、公園、海辺、オフィス、家の庭など、自分の好きなレストランを好きなところでオープンできるのです!ヘルシンキでは今回、なんと360件も開店したとか。

その人気は海外へも渡り、スウェーデン、デンマーク、ポーランド、オランダ、ハンガリー、ロシア、シンガポールなどに広まっています。そして今年8月、ついに日本でも始まりました!

日本語サイトを開設した呼びかけ人の方によると、

今年5月、ヘルシンキに住む友人に呼ばれてレストランデイに参加しました。そして「世界中に広げたい、東京でもやってくれないか?」と頼まれたことが「Restaurant Day Tokyo」を始めたきっかけです。

しかし、すでにヘルシンキでは一大イベントとなり行政も支援していますが、日本ではレストランとして食品を提供することは食品衛生法などに反してしまいます。なので第1回目は知人に声をかけてゆるく始めることにしました。

中にはまったく知らない方もサイトを見て出店していて、そんなふうに個人が自主的にやってくれているのは嬉しいです。明らかに商業目的のものや宗教的、政治的な出店は禁止しなければいけませんが、なるべく管理はしたくないので、個人レベルでゆるりと広まってほしいと思っています。

と話してくれました。

東京では8店がオープン。今回はそのうちの4件におじゃましました。

お花屋さんやネクタイ屋さんもレストランに!

まず1件目は中目黒の花屋さんfarverでホットサンドやベーグルを提供する、花のレストラン「Boulangerie TOKO&MOTENA」。

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子ども店長がおもてなし。

出店者の一人である小林静香さんはお花屋さんでレストランをやりたいと思い、farverを紹介してもらったそうです。

食に関するイベントは増えてきましたが、レストランデイは「食を楽しむ」というコンセプトがいいなと思いました。この日以外にも、いつかみんながレストランを出せるようになるといいですね。

と小林さん。

お店の外観は花屋とは分からないほど隠れ家風で、イベントがあったからこそ入ることができたという印象ですが、出店者たちのお友達が続々と来店し、またそこで新たな出会いが生まれ、コミュニティの場になっていることを感じました。

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続いて伺ったのは、代官山ヒルサイドテラスにあるキュートなネクタイ屋さん「giraffe」。

普段は商品を置いているという机がカフェテーブルに代わり、まるでいつもカフェが並列されているように思えるほど違和感がありませんでした。

ここでは「COCO DONUT」のおいしいドーナツとジンジャエールがなんと無料で振舞われ、常連さんとその家族やお友達が集まってとても賑やかでした。

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代々木公園にもカフェやレストランがオープン!

次に代々木公園内で開かれた「cafe puisto」へ。

puistoとはフィンランド語で“公園”という意味なのだそう。北欧雑貨のお店を営む方を中心にフィンランド仲間が集まって開いたこちらのレストランでは、フィンランド定番食のシナモンロールとアイスコーヒーを頂きました。

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看板がお店の目印

出店者の方はもともとフィンランドにレストランデイというイベントがあることは知っていたそうで、日本でもはじまることを知って「やるしかない!」と出店を決めたとのこと。料理だけでなくフィンランドの民俗楽器「カンテレ」や、フィンランド生まれのアウトドアスポーツ「モルック」も楽しめるなど、レストランデイをきっかけにフィンランドに親しみをもってほしいとの皆さんの思いが伝わってきます。

緑に囲まれてのんびりコーヒーを頂く贅沢な時間、これこそがフィンランドの魅力とのこと。普段は食に係る仕事をしていない方でも、こんなふうに気軽に出店し、食を通じて異国の文化を伝えられるのもレストランデイの魅力のひとつのようです。

最後に訪れたのは同じ代々木公園内でオープンしていた「PICNIC CAFE」。

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「PICNIC CAFE」を開いていたのは「食べる 暮らす 憩う」と掲げる、暮らしをちょっと楽しくするユニットnom de cocoaさんご夫妻。

奥さんの裕子さんがフィンランド語を学んでいたこともあり、日本語サイトができる前から東京でレストランデイを開催しはじめ、なんと今回が3回目なのだそう。フレッシュな自家製ソーダとレモンが爽やかに薫るハンドメイドのパウンドケーキでもてなしていただきました。

開店してすぐにお邪魔したのですが、たまたま旅行で訪れていた海外の方や、前回のお客さんがまた訪ねててくれたりと、すぐにラグの上はにぎやかに。明るい裕子さんが会話を盛り上げ、その様子を見て人がさらに集まってきて…と、素敵な空間が作られていきました。

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「レストランデイの魅力はいろんな人に出会えること」と旦那さんの学志さん。会社勤めをする傍ら、準備に使った期間は3週間とのこと。それでも夫婦という最小単位で始められるので大変とは思っていないそう。帰り際には、「また来てください」ではなく「次は一緒にレストランデイに出店しましょう」と声をかけていただき、誰でも開けるレストランだからこその一幕を体験してきました。

全てのお店は回れませんでしたが、どのお店もそれぞれの魅力があり、自分だったらこんなレストランを開きたいな…とつい妄想してしまいます。ちなみにレストランの場所やメニューなど情報はすべてサイトに掲載されていて、アプリもあるので当日はそれを見ながら巡ることができて本当に便利でした。

では、「レストランを開くにはどうしたらいいの?」と思った方、ご安心ください。登録方法はもとっても簡単です。サイトの登録ページを開き、レストラン名とキャッチフレーズ、詳細(コンセプトやメニューなど)、場所を入力するだけ。審査や登録料などはありません。どこかお店を借りたい場合はそれぞれで交渉し、飲食の料金も自由。無料のお店や寄付制の人もいます。

開催日は、本来は2、5、8、11月の年4回ですが、東京はイベントが多いので春と秋の2回だけにするようです。次回は11月17日の予定。食欲の秋にぜひ参加してみては?

(Text:杉本真奈美、木村絵里)