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【レポート】いま、ちゃんと考えておきたい電力とこれからの暮らし方。greenz.jpとFUJITSUが省エネを考えるイベントを開催しました。

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SAP渋谷コラボレーション・プラザで5月27日、greenz.jpと富士通がタッグを組んだイベントが開催されました。題して、“これからの暮らし方を考えるワークショップ~省エネ編~”。

3月11日に起きた東日本大震災以降、電力不足から計画停電が実際されるなど、節電の大切さを多くの人が感じるようになりました。でも、節電という大きなものに、どんなことをすれば関わっていけるのか、いまいちわからない人もすくなくないかもしれません。

そもそも、ちゃんと節電してる暮らしのイメージって、どんなものなんでしょう?

電力が不足して、「本当に必要なものはなに?」というシンプルな問いに立ち返っているいまだからこそ、ぜひやっておきたかったこのイベント。省エネを通してこれからの暮らし方を考えるって、どういうことなのか。

会場に集まった人たちの盛り上がり具合のほどを、さっそくレポートしちゃいます!

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エネルギーを使う量と幸せの量は比例しない

70名ほどの参加者が集まった会場で、最初にgreenz.jp編集長のYOSHが今回のイベントの趣旨説明を行いました。

「エネルギーという言葉が、以前に比べてぐっと身近なものになってきました。でも、もっとジブンゴトとして語ることができるように、今日はふだんよりさらに深く、ワークショップなども織り交ぜながら、省エネについて考えてみたいと思います」。

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普段から省エネを意識している人、という問いかけには、会場のほぼ全員が挙手。greenz.jpのイベントだから、意識が高い人が集まっているのでしょうか。それとも、ほとんどの人にとって、省エネを意識することってあたりまえになっているのでしょうか?

趣旨説明が終わると、いよいよ第1部が開催。ブラウンズフィールド代表のエバレット・ブラウンさんを迎えて、トークショーが行われました。お相手をさせていただいたのは、greenz.jp発行人の鈴木菜央。ひとつひとつ、言葉を選んでゆっくりと話すエバレットさんに、ついつい鈴木もつられてゆったりトーク。スライドに大きく映し出される自然豊かなブラウンズフィールドを見ていると、本気で自然が恋しくなってきました。

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“幸福度調査というものがあるのをご存じですよね? どの国の国民が一番幸せかを調査しているのですが、1位はブータン、2位がバングラディッシュです。日本が何位か、わかる人いますか? ……答えは90位です”(エバレットさん)

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“アメリカの幸福度のピークは1952年なんですよね。その後、使えるエネルギーの量などは増えていったにも関わらず、その分だけ幸せになったかと言えばそうではありません。エネルギーの使用量と、幸せの総量は比例しないということですよね”(鈴木)

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“僕の好きな話があります。出雲大社の近くに、牛を飼っている老夫婦がいたんです。で、だんなさんがこう言うんですね、「もう、かあちゃんとケンカするのやめた」って。「どうしてですか?」って尋ねたら、「夫婦けんか見せると、牛の乳がすっぱくなる」って言うんですよ。この話はすごいですねぇ! 子どもは両親を見て育ちますが、牛だってそう。大切なのは気持ちだよね”(エバレットさん)

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気持ちの豊かさが大切。自然に触れることが大切。

エバレットさんの話は、すべてがすっと腑に落ちました。「同じようなライフスタイルをすぐに取り入れることが難しいかもしれないけれど、少しでも近づくにはどうすればいいのかな?」 話を聞きながら、そんなことを考えてしまいました。

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省エネルギーって、結局どういうことなんだろう?

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2部では、ファシリテーターに西村勇也さんを迎え、富士通さんに提供していただいたノートパソコンを使ってワークショップが行われました。ワークショップでは、同じテーブルを囲んだ5~6名の参加者同士がディスカッション。最初に、“結局、省エネってどういうことなんだんろう?”をテーマにして、真剣な、そして笑いもたっぷりの話し合いが開催されました。

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つづいて、あらかじめ用意されたステキな写真に、”省エネ”を自分たちの言葉に言い換え、30文字にまとめたコピーを加えてスライドをつくるというセッションを実施。用意された10枚の写真から1枚をチョイスして、ナイスなコピーを考えなくてはならないこの状況に、知り合ってからまだわずかな時間しかたっていないけれど、偶然同じテーブルに居合わせた人たちのチームワークによって、次々に個性豊かなコピーが完成。最後はノートパソコンにそのコピーを入力して、大きなポスターのようにスライドに映し出し、発表会を行いました。

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どの作品が優れていて、なんて評価はまったく必要なし。どの作品も、即興で作ったとは思えないくらい方向性がしっかりしていて、即興で作ったからこそ突飛な表現も含まれていて。みんな関心したり、思わず笑い声をあげたり。きっと、節電を前向きに考える、こんな感じ。笑顔があって、創造性に満ちていて。節電って、決して後ろ向きな行動じゃないって思えたことは大きな収穫でした。

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今回のイベントを通じて学びになったのは、たくさんの人の心の中には、すでに節電の大切さは伝わっていて、行動にまで結びついている人がたくさんいたという事実。つまり、最初の一歩はもう踏み出せているわけです。

でも、たとえば、エバレットさんの暮らしをのぞいてみると、あまりにも自然と一体化したライフスタイルに溜め息がでちゃう。節電を心がけてはいるけれど、エバレットさんの暮らしぶりに近づくには、まだまだ足りない部分もたくさん。そのギャップを埋めるためには、これからももっと節電のことを考えながら、理想の暮らしに近づけるよう、勇気を持って行動する必要がありそうです!

参加者のみなさんがつくったスライドはコチラ!