太陽光発電はサステナブルナ社会を実現するための切り札だが、個人住宅への導入が不可欠なだけにいかに普及させていくか政府は頭を悩ませる。補助金を出したり、余った電力を高額で買い取ったり。でも、もしかしたら、ソーラーパネルが普及しない原因は他にあるのかもしれない。それは「おしゃれじゃない」ということ…
ソーラーパネルはどれも青い、それが問題なのではないか。もし沖縄の赤瓦の家に青いソーラーパネルが設置されていたら興ざめだ。せっかく家にお気に入りの外装を施しても、青いソーラーパネルが台無しにしてしまうなら、ソーラーパネルを導入しようとは思わないだろう。ならば、屋根や壁面の色に合わせた白や赤やグレーのソーラーパネルがあればもっと普及するのではないだろうか?
そして実際、そのようなソーラーパネルはすでに実用化されている。たとえばこちら。
7色のパネルが利用可能で、このようにカラフルにすることもできるし、もちろん黄色単色などにもできる。発電量も青色のものと比べてほとんど遜色ないという。これなら建材として十分に活用できるのではないだろうか。
もうひとつ別のものがこちら。
これはただカラフルというだけでなく、製造コストを従来のものの4分の1に抑えたのだという。今のところ発電効率は従来型の約半分だというが、新たな技術により、デザインの向上も望めるというひとつの例だ。
また現在、透明なソーラーパネルの開発も進んでいるという。これなら、今使っている建物のデザインを邪魔することなく太陽光発電を導入できる。市販化はまだ先のようだが、これはぜひ期待したいところだ。
新しいものを導入しようとするときにはもちろんそのものの質、ソーラーパネルでいえば発電効率も大事だが、それが普及するためにはやはり人々に訴えるデザインが必要だろう。冒頭に掲げた写真はブエノスアイレスの公園にあるソーラーフラワー、太陽光発電による電力で常に太陽のほうを向き、夜には花弁が閉じるというパブリックアートだ。これ自体は発電するわけではないが、ソーラー発電がアートになりうるというコンセプトモデルとして見ることができる。ソーラーだって格好よくなれる!ということがわかれば、もっと太陽光発電は普及する、そんな楽しいソーラーパネルがどんどん出てくることを期待したい。
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