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友だちと世界平和の関係が垣間見えるサイト「Peace on Facebook」

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Jayel Aheram

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世界中で1億人以上のユーザーが利用しているソーシャルネットワークサービスの「Facebook」が、世界平和に関するサイト「Peace on Facebook」を立ち上げた。スタンフォード大学が推進する世界平和ムーブメント「Peace Innovation」の一環である。

このサイトのメインコンテンツは2つのグラフ。1つは「Friendships on Facebook(Facebookでの友だち関係)」で、歴史的に見て対立関係にある人たちが、Facebookでフレンド(友だち)になった数が表示されている。

対立軸は、「国家」「宗教」「政治」の3つ。例えば国家の場合は、「イスラエルとパレスチナ」「アルバニアとセルビア」「インドとパキスタン」「ギリシャとトルコ」の、それぞれの国同士の人たちが友だちになった数を折れ線グラフで表している。

greenz/グリーンズ Peace On Facebook

2つ目のグラフは「Is World Peace Possible?(世界平和は実現すると思う?)」というグラフで、今後50年間で世界平和は実現可能かと聞いて「YES」と答えた割合が表示される。グラフは国別(一部地域)になっており、アメリカ、コロンビア、ドイツ、イスラエル、トルコ、エジプト、台湾の全部で7つ。

greenz/グリーンズ Peace On Facebook

一番楽観的だったのはコロンビアで、35%の人たちが50年後には世界は平和になると答えている。一方、最も数字が低かったのはアメリカで、わずか9%の人しか「YES」と答えていない。これを悲観的と言うべきか現実的と言うべきか迷うところだが、この数字をどう受け取るかは、私たち自身に問われているのかもしれない。

現代では経験のある人も多いと思うが、外国人の友だちができると、友だちを通してその国のことを知ることになり、友だちだけでなく彼らの国に対しても親密な気持ちになる。友だちを作ることがお互いの国に対する理解を深めやがて世界平和に繋がるというのが、このサイトの目的なのだろう。

greenz/グリーンズ Peace On FacebookCreative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Stuck in Customs

世界中の人が国や民族を超えて結婚して子どもを産むと、国や民族が限定できない人が増えるので、戦争が無くなりいずれ世界が平和になるという説を聞いたことがある。何の根拠も無い説とは言え、対立関係の属性が希薄になれば、対立はいずれ無くなるというロジックは分からないでもない。

現実に外国の人と知り合う機会が無いとしたら、まずはFacebookのようなオンラインの世界で友だちを作ってみよう。自分と違うバックボーンを持った友だちも、自分と同じなんだと共感できるところが見つけられれば、それが世界平和への小さな一歩になるのではないだろうか。

Facebookで友だちを作ろう!