6月5日は世界環境デー(World Environment Day)。この日、地球をテーマとしたドキュメンタリーフィルム「Home」が世界に向けて発信された。たっぷり1時間半、身近でありながら見たことのない地球の「別の顔」が次々と映し出される。
発信元は、
人類の将来は環境を守る力にかかっている。なぜなら、我々の存在は、我々を取り巻く生命体にかかっているからだ
という考えのもと、上空から撮った写真をツールに、環境啓蒙活動を続けてきた環境写真家ヤン・アルテュベルトラン(Yann Arthus-Bertrand)だ。2005年には、GoodPlanet.orgを立ち上げ、環境教育の活動を本格化した。
上空から見た地球は想像を超えて美しく、人間が地球に与える影響はとてつもなく大きくてはっきりと目に見えるものだと知ったからだ、とヤン氏は語る。
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ヤン・アルテュベルトランの写真には、信じられないほど鮮やかな色に染まる美しい自然や、人間の活動によって醜い姿へと変貌した地表が再現されてる。人間が、繊細なバランスを保って生きている地球を傷つけてしまっていることを、ありありと感じる。今回リリースされたフィルムは、動画というだけあって、よりパワフルで直接的だ。
彼の活動とその影響力は、UNEPもきちんと認識している。その証拠に、彼は今年のアースデイに、UNEP親善大使に就任すると同時に、Champions of the Earth(地球のチャンピオン賞)を受賞した。
ここで、ヤン・アルテュベルトランと肩を並べてChampions of the Earthを受賞した活動家たちをご紹介しよう。
・ノルウェー環境大臣・開発援助大臣として国内外で環境活動を支援するエリック・ソルハイム (Erik Solheim)
・バイオミミクリのパイオニアで、エコデザイン革命を指揮するジャニン・ベニュス(Janine Benyus)
・Coalition of Rainforest Nations事務局長で、熱帯雨林保護と地球温暖化防止のために活動を展開するケビン・コンラッド(Kevin Conrad)
・Suzlon Energyを創立した風力発電起業家トゥルシー・タンティ(Tulsi Tanti)
・RecycleBankを立ち上げ、アメリカ各地でリサイクル活動を展開する ロン・ゴネン(Ron Gonen)
・エチオピアのゴミ捨て場の清掃・緑化・農地化活動を展開するHIV/エイズ孤児の集団テナ・ケベナ(Tena Kebena)
この中に、ヤン・アルテュベルトランと同じように、自身の目に映る風景を記録・発表している人物がいる。それは、エリック・ソルハイム だ。
世界中で排出される温暖化ガスのうち17.4%は、森林破壊に由来する。
そう訴える彼は2005年と2007年に、自宅の窓から見える景色を同じ場所から1年間欠かさず写真を撮り続けた。そして、「1 year in 40 seconds(40秒で1年間)」という作品を発表した。彼は個人HP上で、この作品を仕上げるまでの細かい手順を公開している。興味のある人は、ぜひチェックしよう!
One year in 40 seconds from Eirik Solheim on Vimeo.
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