12/21(木) green drinks Shibuya「ご近所づきあい2.0」を考える

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【レポート】greenz.jp ビジネスセミナー ~ Green Thinking(グリーン思考)で考える未来のビジネス

あけましておめでとうございます。greenz.jp編集長の鈴木菜央です。「年賀」代わりの年始しょっぱな記事は、「未来」について。どうも、今回の経済危機は今までのものとは違うようです。かつての経済危機は、「環境問題は景気が回復したら対応しよう」、でしたが、今回はそもそも、経済の仕組みがどうも限界を迎えていることが次々と明らかになってきました。greenz.jpは、その出口は、環境や雇用問題、平和問題、人権問題などまでまとめて解決する社会をつくることにあると考えています。それこそが、「持続可能で平和でわくわく」な世界です。それを実現する思考法をGreen Thinkingと名付けてみました。

greenz/グリーンズ green thinking
エコプロダクツ展2008、2日目の12月12日(金)greenz.jp初のビジネスセミナーが行われました! タイトルは「Green Thinking(グリーン思考)で考える未来のビジネスモデル」。 金融危機に世界がおびえる今だからこそ、本当に持続可能な社会を作るためのビジネスを提案するために、greenz.jpが腕まくりをして取り組んだセミナーです。

そもそも、今年になってから社会に貢献する仕事に本気に取り組もうとする人々が多くなってきた、とヒシヒシ感じていた今日この頃。それならば、今までつちかってきた経験と思いを総動員して、本当に必要なものを、持続可能な未来へ向けて頑張っている人に伝え、応援していきたい! と思い開催しましたし、これからも伝え続けていきたいと思っています!

そもそもGreen Thinkingとは……?

まずは、セミナーの最初にgreenz.jpから「Green Thinkingとは何か?」をプレゼンしました。詳しくはこちらのPDFをご参照ください。

greenz/グリーンズ Green Thinkingセミナー会場の様子
会場は、おかげさまで満員御礼! ありがとうございます!

まず、greenz.jpは、現在の持続可能ではない世界と、未来の持続可能な世界をつないでいくアプローチこそ「Green Thinking」なのではないか、と考えました。そして、現代社会における最大にニーズ「持続可能性」を満たすことは、非常にビジネスにおいて有効なのではないか、と思っています。

それは、今までgreenz.jpでお伝えしてきたニュースからも垣間見ることができます。そのGreen Thinkingなビジネスをまとめると……。

1. ビジネスのサイクルにおいて、無駄なものは一切ない!
ゼロエミッション、アップサイクル、バイオミミクリ etc……
お菓子の包み紙がおしゃれ変身!ecoistのバッグ
2. 未来の目標から、今するべきことを考える
バックキャスティング、ロングタームシンキング、ビジョン経営 etc……
コクヨの意志がここにあり!「エコバツマーク」から始まる環境への取り組み
3. Win-Win-…, 誰も泣かないビジネスモデル
フェアトレード、適性技術、ステークホルダー経営 etc……
フェアトレード&エコなドライフルーツを一気食いしてみた(People Tree)
子どもたちの遊ぶ力が原動力 – プレイ・ポンプ・インターナショナルの素敵なしくみ
4. グッドグローバリゼーションと地球意識のビジネス
マイクロファイナンス、ボトム・オブ・ザ・ピラミッド etc……
Kiva.orgに、イーココロ!…… 社会起業家がきてます!

このように、世界でもそして日本でもGreen Thinkingな例は増えていってるんです! そして私たちも少しずつでも作り出していけば、持続可能な世界が少しでも早く実現することになる、というわけです。

地球の時代を考える……上田壮一さん

次に、そのGreen Thinkingを実践している、と私たちオススメのゲストの方に、講演頂きました。最初のゲストはThink the Earthプロジェクトプロデューサーの上田壮一さん。今年の夏に行われた「Water Planet」キャンペーンでは、私たちもエコスゴイニュースで盛り上げました。

ターニングポイントにある現代は「アース・ジェネレーション」だと語る上田さん。「国」よりも「地球」という枠組みで捉えるべき時代なのだそうです。そして、そのアース・ジェネレーションに必要なのが「アース・コミュニケーター」。地球や環境について、わかりやすく、本気で伝えられる人のことをいうそう。そして、これからは「都市をいかにエコにするか」に需要が集まってくるのでは……とも話していらっしゃいました。

greenz/グリーンズ 上田壮一さん
ここ近年、インターネットは爆発的にその網の目を広げている(スライド右緑の数字は、インターネットホストの数)。だからこそ、この次世代を悲観してはいない、と上田さんは語りました

これからも世界経済は拡大するからこそ、環境について考えるべき……ピーター・D・ピーダーゼンさん

次のゲストは、株式会社イースクエア代表取締役社長である、ピーター・D・ピーダーゼンさん。ピーターさんは、これからの時代において大切な点を、説明してくださいました。

greenz/グリーンズ ピーター・D・ピーダーゼンさん
がけっぷちに居る「今」と、サステイナブルな世界の「向こう岸」を分かりやすく図に描くピーターさん

greenz/グリーンズ ピーター・D・ピーダーゼンさん
そこに橋がかかろうとしている……橋げたはエコリテラシー。これが日本はグラグラしてしまいがち……

・ホモ・ソシエンス…サピエンスではなく共鳴・協働・共創できる人類へ
・生命(いのち)をはぐくむ資本主義
・環境成長経済…これからも世界の人口は多くなる。つまり世界経済は拡大することが必至
・SVM Sustainable Value Management…サステイナブルである、という価値を、軽く見られることないよう、マネージメントしていくことが必要

とくに「環境成長経済」においては、金融危機を考慮に入れても、人口の増加によりGDPは2050年には現在の4倍になる、とピーターさん。しかし、それに対して1人が出してよい二酸化炭素の量は現在の1/8になってしまうそう。だからこそ、1/8にできる企業こそ伸びていき、ステークホルダーな企業から評価されるのではないか、と話していました。

オーガニック・コットン採用への決断……パタゴニア日本支社 辻井隆行さん

最後のスピーカーは、パタゴニア日本支社副支社長の辻井隆行さん。

greenz/グリーンズ 辻井隆行さん

パタゴニアでは、あるとき自社に使われている原料が、環境にどの程度負荷をかけているかについて調べました。すると、コットンを栽培することで農薬を大量に使い、環境とそれを作る人たちに多大な影響を与えている、ということに気づいたのだそう。しかしオーガニック・コットンを推進するには、ものすごく手間がかかることでもあるし、しばし戸惑ったといいます。

しかし、創業者のイヴォン・シュイナードさんは「この事実を承知のうえで、今後も私たちが従来のコットンを使って作り続けたなら、どちらにせよ私たちは破滅する。オーガニックでいこう。」と発言。この鶴の一声で、オーガニック・コットンを導入して販売したところ「品質がよいうえに環境にも配慮している商品になった」と、好評だったそうです。

続々と寄せられる質問にゲストとgreenz.jpが答える第二部!

この後、ゲストとgreenz.jpで質疑応答を受けたパネルディスカッションも行われました。
内容としては……

Q:フェアトレードについて…
A:「フェアトレードだからステキな製品」ではダメです。やはり商品自体に魅力がなければ(ピーターさん)

Q:これからのグリーンカラージョブとは…?
A:今後さまざまな企業の意識が上がっていくうえで、サスティナブルについてのいいアイディアを持っている人に、どんどん仕事が入ってくる時代になってくると思います(上田さん)

Q:このセミナーを聞いていて「意識を持つ」というのがポイントであると感じました。意識を高く持つには…?
A:目に見えないものが評価される時代になればよいのでは(辻井さん)
小さい頃から『自然のおかげで生きていられる』と実感する体験をたくさん増やせるような機会を作っていく時代にしていくと、自然に意識は高くなる社会になるのでは(上田さん)
Webの技術で小さな善意をつながっていくと、みなの意識が高まっていくのでは(鈴木菜央)

greenz/グリーンズ Green Thinking第二部

終始なごやかな雰囲気だった会場。ゲストのみなさんは、豊富な経験と深い考察に基づいた考えをお話されていて「そうか!」「なるほど~」とたくさん思えるセミナーでした。greenz.jpのこの「Green Thinking」も、さらに今回のセミナーを踏まえてGreen Thinkingすることで考えを深め、よりたくさんの気づきとやる気、そして明るい未来のビジョンをお届けしたいと思っています。次回は2月に開催予定! ご期待くださいませ!