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世界のユニーク自転車(2): デンマークの“フリータウン”が生んだ荷台付三輪車「Christianiabike」

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by psbikes.

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先日greenz.jpでご紹介したオランダの荷台付三輪車「Bakfiets」をはじめ、世界にはまだまだ便利な自転車がたくさんあります。こちらでは、デンマークのフリータウン「クリスチャニア(Christiania)」で30年以上も使われ続けている「クリスチャニアバイク(Christianiabike)をご紹介しましょう。

デンマークの首都コペンハーゲンには、「クリスチャニア(Christiania)」と呼ばれる、独自のコミュニティがあります。コペンハーゲン市からある程度の自治を認められているこのコミュニティは、自由に自然に生活することを是とする「フリータウン(Freetown)」を標榜し、設立当初の1970年代から、自動車の往来を禁止してきました。そこで、大きな荷物の運搬や人の移動のために生まれたのが「クリスチャニアバイク(Christianiabike)」。いまでは、デンマーク国内はもちろん、欧州各地で広く利用されています。

最大積載量100kgというパワフルなこの三輪車は、荷物や人、ワンコちゃんだって運べます。高品質の鋼材を使った頑丈なつくりで、メンテナンスの手間もほとんどかからず、長く乗り続けられるのが魅力です。

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by psbikes.

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また、「運転が難しいのでは?」という心配もご無用。以下のインタビュー動画で、クリスチャニアバイク愛用者の女性が語っているように、2人の子どもを乗せても、安全に操作できるとか。実際、この家庭では、マイカーを持たず、もっぱら、クリスチャニアバイクを「足」として利用しているとのことですよ。

ちなみに、日本では、ユーロバイクさんでクリスチャニアバイクを購入することができます。1台あたり平均30万円程度と、自転車としては少々お高めですが、ご関心のある方はぜひ覗いてみてくださいね。

このほか、荷台付三輪車を使った日本での取り組み例としては、デザイナーの三輪ノブヨシさんが自由大学で「仕事系三輪自転車」をテーマに講義を開催する予定とのことです。廊下をスイスイ試乗している様子はとても気持ちよさそう!

greenz.jpで以前ご紹介したチャリで集配するアルゼンチンのクリーニング屋さん「Laundry Company」でも採りあげたとおり、このような荷台付自転車は、ビジネスユースでも活用できそうですね。ガソリン代や駐車場代といった経費を削減でき、交通渋滞の影響を受けずに効率的に移動・運搬が可能で、しかも環境に優しいという「一石三鳥」!もちろん、自動車専用道路の設置など、インフラ面での課題はありますが、持続可能なビジネスにも、これらの自転車は、ますます活躍の場が広がりそうです。

クリスチャニアバイクについて調べてみよう。