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温暖化や大気汚染を軽減する環境浄化植物「サンパチェンス」のすごい能力

サカタのタネ

サカタのタネ


サカタのタネは25日、同社の花壇用草花「サンパチェンス」が、従来品と比べて高い環境浄化能力があるとする実験結果を発表しました。

花壇用で一般的なポトスなどの草花と比べて、CO2を約4~6倍、光化学スモッグの原因となる二酸化窒素(NO2)を5~8倍、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを3~4倍も吸収する能力があるそうです。

CO2削減効果
同社の発表している数字を基に計算してみたところ、サンパチェンス1株がCO2を固定できる量は年間約760gでした。同社は08年度に925万鉢の販売を見込んでいるので、仮に、そのすべてがポトスからの切り替えだとして差し引きしても、年間約5270tのCO2を減らせる計算になります。これは、日本の一般家庭約958世帯が1年間で排出する量、また、杉の木約37万6430本が1年間で吸収する量と同じです。

しかも、サンパチェンスは環境浄化能力が高いだけじゃなくて、強風や大雨に強く、花が咲いている期間が長く、さらにコストが安いんだとか。

枯れてからもCO2削減に貢献
残念ながら寒さには弱いので冬には枯れてしまいますが、それを堆肥にすればある程度のCO2は土壌に固定できます。多くのCO2を固定できるサンパチェンスで堆肥を作ることで、多くのCO2を土壌に固定できるというわけです。

京都議定書では、農地の土壌にCO2を固定する方法が、森林に吸収させる方法と同様に認められています。そのため、カナダ、ポルトガル、スペイン、デンマークの4カ国は、農地の土壌をCO2の吸収源として利用しています。日本は体制が整っていないためにその方法を利用していませんが、2013年以降には利用できるよう準備を進めています。

農水省によると、全国の水田に1000㎡あたり1t、畑に1.5tの堆肥を使えば、752万tものCO2を吸収できるそうです。これは、日本が京都議定書の約束を守るために06年の時点で減らさなきゃいけない約1億5600万tの4.8%に相当します。もし、その2倍のCO2を固定できる堆肥を使えば、1億5600万tの9.6%に相当する1504万t、3倍なら14.4%に相当する2256万tものCO2を吸収できることになります。

そういうわけで、これから大注目のサンパチェンス。ご自宅の庭にいかがでしょうか?