こんにちは。greenz.jp編集長の鈴木菜央です。
耳タコでしょうが、最近、「地方」や「ローカル」が面白くなってきましたね。
greenz.jpではこれまで、「ローカル」や「地域」を舞台にさまざまな取り組みを行う方たちに、取材を通じて数多く出会ってきました。特に、311以降、自分の地元やいま住む地域について、気になるあの土地について、自分との関係性を見直す方が増えたように感じています。
そんななか、「地方創生」というキーワードのもと、さらに脚光浴びるかたちになった「地域」。少子高齢社会の中で、社会をうまく縮めていきながら、どのように一人ひとりの幸せをつくっていくか?さまざまな施策、実験、取り組みが全国各地で起きていますが、まだ「こういうふうにすれば解決できる!」というような明確な答えは見つかっていないようです。
ただ、ひとつ「各地域の担い手である市民が自ら動くことなしには、地域が元気になることはない」ということは、はっきりしていると思います。市民も地方自治体も、地域の問題解決を「誰かがやってくれるだろう」という他人事でいる限り、問題は解決しません。
そして、大きな希望を感じるのは今、地域の自然、人々とつながった生き方、働き方、地域づくりがしたい!という思いを持った人がかなり増えてきたことです。
そこで、そんな人たちがローカル先進地であり、greenz.jpでも何度か記事にしている長野県は小布施町(小布施若者会議の記事、小布施エネルギー会議記事)に集まって、感じて学んでカタチにする2泊3日のワークショップ「ソーシャルデザインキャンプ」を実施しますよ!
地域の自然、人々とつながった生き方、働き方、地域づくりがしたいと思っているなら、ぜひ参加してください!
ソーシャルデザインキャンプで学べること、得られること
ソーシャルデザインキャンプでは、トークセッション、フィールドワーク、ワークショップを通じて、このようなことが学べるはずです。
小布施のまちづくりの哲学、姿勢、チャレンジ
景観と文化を大事にしながら、少子高齢化の克服、移住促進、エネルギーの自立などに取り組んできた小布施の取り組みについて、町長に直接話を聞いたり、まちづくり担当者とともに街歩きフィールドワークを行うことで、小布施の現在地、目指す未来を学びます。
地域の自然とつながった暮らしとエネルギー
地域が元気になるためには、再生不能エネルギーに頼って富がダダ漏れする社会から、できるだけ地域を省エネルギー化し、必要な分は自然エネルギーでまかなえる社会を目指すべきです。そんな社会とはどんな社会なのか?そして、そんな社会をつくるためにそれぞれができることを学びます。
地域の自然・人々とつながる暮らし方のヒント
楽しみながら人、暮らし、環境をつなげることを学びます。また、その結果いつのまにか社会課題とエネルギー問題が解決に向かう暮らしを考え、学びます。
人、暮らし、環境とがお互いに活かし合う仕事のヒント
人、暮らし、環境とがお互いに活かし合う仕事について考えて、仕事を通じて社会の課題が解決されていく仕事を考え、学びます。
人、暮らし、環境とがお互いに活かし合う地域づくりのヒント
人、暮らし、環境とがお互いに活かし合う政策について考えて、暮らしと仕事が活性化する「公共」の活用アイデアを考え、学びます。「政治」「社会参加」がぐっと身近になります。
「ほしい未来は、つくろう」という気分
ソーシャルデザインの最初の足がかりを得られ、「私にも社会をつくれるんだ」という実感、はじめる勇気が得られるでしょう。
同じ思いでつながる仲間が得られる
数十人が集まり、まちづくり、地域、エネルギー、ソーシャルデザインなどのテーマでトークセッション、ワークショップ、懇親会などの濃密な時間を過ごすので、興味が共通した仲間とつながることができるでしょう。
忙しい日常を一度リセットして、深く学ぶ3日間を一緒に過ごしませんか?
ソーシャルデザインキャンプ小布施 開催概要
※ 内容は一部変更になる場合もございます。あらかじめご了承ください。
日時
2016年3月25日(金)13:00開始~3月27日(日)13:00解散
会場
長野県小布施町
※ 現地集合・現地解散です。
※ 集合場所は小布施町役場3階ホールを予定していますが、正式な集合場所はお申込みいただいた皆様にメールにてご連絡します。
※ 現地へのアクセスは電車でもクルマでも大丈夫です。無料駐車場があります。
タイムテーブルおよび内容
3/25(金)
13:00 開会式
13:30 トークセッションA 市村良三さん(小布施町長)、大宮透さん(慶應SDM・小布施町ソーシャルデザインセンター研究員)
15:00 小布施街歩きフィールドワーク
16:30 トークセッションB 馬上丈司さん(千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役社長)、蘆田暢人(あしだ・まさと)(蘆田暢人建築設計事務所代表、ENERGY MEET共同代表)
19:00 懇親会(参加費別途)
初日は、「感じる」「知る」日です。小布施町の概要、現在地、小布施町が取り組んでいるプロジェクトなどについて聞き、小布施をガイド付きで歩き、人、暮らし、まち、環境の中にある可能性をみつけていきます。そして、エネルギーを巡る日本の現状や、地域の自立にはエネルギーの自立が欠かせないという話、そして小布施を題材にしながら、エネルギーと僕らの暮らしの関係について学びます。
3/26(土)
10:00 開始
各コースに分かれてのワークショップ
19:00 終了
2日目は、「考え、カタチにする」日です。それぞれのコースの説明を受けたうえで、コースを選んで頂き、アイデアをカタチにしていきます。政策コースを含むすべてのコースで、経験も知識も必要ありません。興味に応じて、参加コースを選んでください。
暮らしデザインコース
小布施のまちとgreenz.jpの記事を題材にしながら、自分も楽しくて、人、暮らし、まち、環境とがお互いに活かし合い、いつのまにか社会課題とエネルギー問題が解決に向かう暮らしのプロジェクトをつくっていきます。
・みんなで持ち寄って、暮らす。アーバンパーマカルチャー最前線、“ギフト”で成り立つシェアハウス「ウェル洋光台」
・移住して3年、みんなで図書館をつくっちゃった! 古民家シェアハウス「星空の家」管理人・三星千絵さんに聞く、田舎でつくる、仕事と暮らし
・マンション丸ごとコミュニティガーデンの拠点に。ご近所さんが集う緑のオアシス「たぬき村」とは?
・リュックひとつでお店のできあがり!山登りしながらフリマを楽しむ「摩耶山リュックサックマーケット」 | greenz.jp
・【お知らせ】賃貸でもできる。冬温かく夏涼しいをDIYでつくろう! みかんぐみ竹内昌義さんと一緒に学ぶ「エコハウスDIYクラス」1月31日(日)開講!
仕事デザインコース
人、暮らし、まち、環境とがお互いに活かし合う仕事について考えて、以下のような事例を活用しながら、仕事を通じて社会の課題が解決されていくプロジェクトをつくっていきます。
・廃棄ゴボウを「青森ごぼう茶」に変えた「Growth」
・元気なおばあちゃんに仕事場を増やしたい。高齢者と若者をつなぐきっかけにをつくる「パッチワーク」
・徳島の美しい村が実践するのは、“ごみを出さない売り方”!パスタもシャンプーも量り売りする「上勝百貨店」
・「あわくら温泉 元湯」がOPEN! 人口1600人の村・西粟倉のエネルギー会社「村楽エナジー」がつくろうとしているのは、地域みんなが幸せになる仕組み
・シェフは街のお母さん。“おすそわけ”から、つながる・ひろがる「TOWN KITCHEN」の取り組み
政策デザインコース
人、暮らし、まち、環境とがお互いに活かし合う政策について考えて、以下のような事例を活用しながらグループごとに政策案をつくっていきます。政策と言っても、法律をつくるというよりは、暮らしと仕事が活性化する「公共」の活用アイデアを考えていただきます。
・商店街コミュニティの再生のために、商店街の空き店舗を、物々交換所にするアートプロジェクト
・公共交通利用促進のため、本を読んでいるだけでバスの運賃が無料になるキャンペーン
・自然保護とまちづくりの両立をめざす「動物のための建築コンペ」
・公共空間に必要なベンチや駐輪場を公募し、一般の人々がDIYするプロジェクトDIYストリートファニチャー
・公園もDIYする時代!?住民と行政が組んで、街に笑顔を増やすロサンゼルスの「new People St」プログラム
3/27(日)
10:00 成果発表プレゼンテーション
12:30 閉会式
12:45 終了
13:00 アフターパーティー(希望者のみ、参加費別途)
最終日となる3日目は、成果の共有、学びの収穫、そしてお祝いです。アウトプットとプロセスからの学びを、共に祝福し、楽しみましょう。
参加費
すべての参加費は、交通費、食費、宿泊費を含みません。こちらで手配する公民館での宿泊を希望される方は、かならず参加チケットと同時に宿泊チケットを購入してください。食事、懇親会はすべて都度参加費をお支払いください。
通常参加チケット
10,000円
※ 二泊三日通しての参加です。
宿泊チケット
4,000円
※ 二泊分のふとん代、宿泊費です。
※ 宿泊は公民館にて男女別の大部屋となります。
※ なお、各自個別に近隣の宿泊施設をご手配いただいても結構です。
近隣にこちら、こちらなどのゲストハウスや、ユースホステルなどもあります。
トークセッションA、B参加チケット
各1,000円
※ 食費・交通費別
※ 初日のトークセッションAのみの参加となります。
※ 小布施街歩きフィールドワークにもご参加いただけます。
※ 初日の懇親会や最終日のアフターパーティーにご参加いただくことが可能です。
(費用は別途お支払いください)
定員
一般参加:先着30名
聴講のみ参加:先着30名
※最少催行人数一般参加10名
ゲスト講師プロフィール
1983年生まれ。千葉県出身。千葉大学法経学部卒業後、千葉大学大学院人文社会科学研究科にて地方自治体における再生可能エネルギーに関する研究を行い、日本初となる「公共学」の博士号を取得。専門はエネルギー政策論、環境マネジメントシステム論。一社)地域エネルギー研究機構 代表理事。著書に『知ろう!再生可能エネルギー(少年写真新聞社)』『地図で読む日本の再生可能エネルギー(永続地帯研究会編 旬報社)』
1948年生まれ。長野県小布施町出身。
ソニー株式会社を経て、27歳で帰郷。いとこの市村次夫氏とともに株式会社小布施堂の経営を引き継ぐ。新旧建築物の調和する美しい町並みを生み出す「町並み修景事業」を推進。「住民も商売人もお客さんも一体化する混然とした回遊空間」を生み出し、年間120万人が訪れる県内有数の観光地づくりに貢献する。1993年には、小布施町と住民54名の有志によって設立された第三セクターのまちづくり会社「ア・ラ小布施」を設立し、代表取締役社長に就任。2004年12月小布施町長初当選。町長就任後は「協働と交流のまちづくり」を推進。現在3期目を迎えている。
1988年生まれ。群馬県高崎市出身。
東京大学大学院工学系研究科在学中の2013年1月に小布施町に移住。現在、慶應SDM・小布施町ソーシャルデザインセンター研究員。市村町政の「協働と交流のまちづくり」の推進役の一人として、行政や大学、町内外の企業や地域住民を繋げ、新たな町の魅力創出や課題解決に繋がる事業創造や政策立案、仕組みづくりを進めている。また、「若者」に特化したプロジェクトとして、小布施若者会議やHLAB OBUSE等を企画運営している。
ファシリテータープロフィール
1976年バンコク生まれ東京育ち。2002年より3年間「月刊ソトコト」にて編集。独立後06年「ほしい未来は、つくろう」をテーマにしたWebマガジン「greenz.jp」創刊。千葉県いすみ市在住。家族4人で35㎡のタイニーハウス(車輪付き)にて、小さくて大きな暮らしの実験中。著作に『「ほしい未来」は自分の手でつくる』(講談社 星海社新書)。
1984年岡山県生まれ。中央大学総合政策学部卒業後はウェブサイトなどを制作するベンチャー企業に就職。09年より、greenz.jpに転職し、11年、副編集長に。12年にはgreenz.jpのNPO法人化にともない理事として経営に参画。NPO法人グリーンズの事業戦略づくりと組織づくり、企業や行政に向けた事業の開発や営業、オペレーションの責任者。
食、農業、地域について雑誌やwebで執筆。東京住まいから、現場に近い場所を求めて海と山のある千葉県いすみ市へ移住。自然と共生する価値感と農を中心とした地域暮らしの可能性をテーマに取材・執筆・企画などを執筆。ライターインレジデンス『“地方で書いて暮らす”を学ぶ5日間』主宰。
記事一覧はこちら
1975年京都生まれ。建築の設計事務所を主宰すると共に、エネルギーをデザインすることをテーマにしたデザイン事務所 ENERGY MEETを共同主催している。小布施では、2012年より小布施エネルギー会議を運営するメンバーの一人として、まちづくりとエネルギーを結ぶための様々な試みを続けている。
申し込み方法
ピンク色の「申し込む」ボタンをクリックして、お申し込み後、決済をお済ませいただきましたら、正式受付となります。
※決済はVISA、MASTER、JCB、AMEX、Paypal、コンビニ/ATMが利用可能です。
*開講1週間以後のキャンセルは返金ができませんのでご注意ください。
申し込み締め切り
2016年3月18日(金)22:00
greenz.jp連載「わたしたちエネルギー」