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平日は都心で、週末は離島で!“2拠点”で楽しみながら、地域活性化に取り組むプロジェクト「Nieve」

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「都会の暮らしも大好きだけど、いつかは開放的なところで暮らしてみたい」そんな風に思う方も多いのではないでしょうか。

それを「いつか」と言わず、都会と自然の両方を目いっぱい楽しむいわゆる”2拠点生活”を始めたのが、プロジェクトチーム「Nieve」(ニーブ)です。

平日は都心で、週末は新島(にいじま:竹芝桟橋から高速船で2時間20分)に渡り、同じ東京都とは思えない海や山の自然の美しさに触れたり、畑で野菜を作ったりしています。ときには島の食材を使ってファーマーズマーケットに出店することも!

そんなNieveが現在手掛けているのは新島の野菜のパッケージデザインやパンフレットの制作。島の方と一緒になってアイデアを出し合い、アシタバやたまねぎなどのブランディングに取り組んでいます。

新島特産アシタバのレシピ撮影中のひとコマ

新島特産アシタバのレシピ撮影中のひとコマ

島に来てみて初めて知ったのですが、独自の温暖な気候もあって新島の野菜は本当においしいんです。普段なにげなく食べているものと比べてみるときっとびっくりしますよ。これはもっとたくさんの人に知ってもらわないともったいないと思ったんです。

Nieveには、制作や撮影のスキルがあるメンバーもいるため、島の人たちだけではなかなか難しかった洗練されたデザインが出来るのもその強みです。また、今まではごく限られていた出荷先についても都内の高級スーパーを販路として開拓するなど、これまでになかった広がりを見せています。

島の方と一緒に作り上げたたまねぎ出荷用のダンボール。スタンプモチーフが可愛らしい!

島の方と一緒に作り上げたたまねぎ出荷用のダンボール。スタンプモチーフが可愛らしい!

では、そもそもNieveの活動をはじめたきっかけはなんだったのでしょうか。メンバーの山口和也さんにお話を伺ってみました。

まず、長く楽しめてわくわくできることがしたかったんです。最初に考えていたのは“大人になっても楽しむことをあきらめないモデルを作ること”でした。それが畑をやることだったり、イベントを企画したりということですね。

でも、楽しむことを一番の目的にして島に通い続けていたらその魅力にどんどん気付かされて、また、島の人にも僕らを覚えてもられるようになって。気が付いたら徐々に今の形になっていました。

農産物のブランディングについて島の方と意見を交換し合います。

農産物のブランディングについて島の方と意見を交換し合います。

綺麗な海、温泉、おいしい食べ物など、人を惹きつけるポイントがたくさんある新島ですが、山口さんが最も魅力を感じている点は、実はそれらとは違うところにありました。

一番の魅力は島の人の人柄ですね。僕らみたいに観光シーズン以外にも毎月通ってくる人は本当に稀なので“最初は不思議だった”と言われました。(笑)

でも、今ではわざわざごはんを作ってくれたり、島で借りている家で使うための家具をくれたり、港に迎えに来てくれたりと、本当に良くしてもらっています。だからこそ、これから僕らのできる事で恩返しをしていきたいなと思っているんです。

Nieveが島でプロジェクトを始めたことで、島にも小さな変化が起き始めています。新島村役場の小林さんは言います。

彼らは島の人を本当に元気にしてくれていますね。島では当たり前の食べ物や習慣でも、新鮮な驚きをもって楽しんでくれるし、野菜のブランド化にしても今まで気づかなかった島の良さを発見してくれる。

島の人たちも以前より自分たちの作るものに価値があるんだなと自信を持てるようになってきました。

Nieveの新島での拠点は“Tidepool”(潮の吹き溜まり=人が集まる場所)と名付けられました。

Nieveの新島での拠点は“Tidepool”(潮の吹き溜まり=人が集まる場所)と名付けられました。

Nieveがこれから目指しているのは、“人が集まる場所を作ること”

元々新島と縁の無かったメンバーが島に通い、島の人と出会ったことで初めて生まれた様々な取り組み。その楽しさを実感しているからこそ、イベント、ワークショップ、新島ツアーなど、都内と新島を繋ぐ色々なアイデアを考えているそうです。

楽しむために始めた活動が、気がついたら地域活性化になっていた、という面白い取り組みですが、なんといっても楽しんでいる人が集まっているところに人は惹かれるもの。”地域の魅力は、そこに集う人や楽しんでいる人”という視点が、もしかしたら地域活性化のヒントになるのかもしれませんね。