国内最大級の宿・ホテル予約サイトである「じゃらん」。読者のみなさんも、旅行に出張に、利用する機会が多いのではないでしょうか?そのじゃらんがいま、グリーンツーリズムをより多くのひとに体験してもらおうというプロジェクト「旅行ついでに『ムラごはん』を食べに行こう!」(以下、ムラごはん)を展開しています。
日本のグリーンツリーズム
そもそも日本におけるグリーンツーリズムは、1992年に「農山漁村余暇法」が制定されたことからはじまります。もちろん、それ以前も山村留学など、都市と農山漁村の交流は行われていましたが、その法律が制定されたことでグリーンツーリズムは「農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」と定義され、さまざまな規制緩和や優遇措置が実施されるようになりました。
今回、じゃらんが展開するこのプロジェクトも、グリーンツーリズムを一般の旅行者でも気軽に体験できるモデルを開発することを目的に農林水産省補助事業として立ち上がった「グリーンツーリズムエントリーモデル開発推進評議会」とともに行っている事業です。
さて、この「ムラごはん」、五箇山・華山温泉(富山)、氷見(富山)、宇奈月・朝日(富山)、飯山(長野)の3つの地域がモデル地区に選定され、その土地にある自然や郷土料理、さまざまなアクティビティや地元の方といった資源を最大限に活用したオリジナリティ溢れるプランが企画されています。
なかでも、東京からアクセスしやすい飯山に先日、実際に足を運び、ツアー体験をしてきました。
飯山のグリーンツーリズム
長野県飯山市は、人口2.3万人、都心から電車で3時間(車で3時間半)の場所にある山間の地域です。主な産業は農業で、米、そば、アスパラ、きのこ(生産高は国内最高)といった作物を生産しています。
飯山のグリーンツーリズムは、基幹産業である農業における高齢化と後継者不足による耕作放棄地の増加と、冬季の経済対策として力を入れていたスキー産業における客数の減少を背景に、1992年、元飯山市長小山さんの主導で、都市と農村の交流を積極的に推進する方向性を打ち出したことにはじまります。そして、1993年、農林水産省による「グリーン・ツーリズムモデル事業」の指定を受け、さらに1994年、「飯山市グリーン・ツーリズム推進協議会」を発足させ、さまざまな組織や施設が設立され、グリーンツーリズムの先駆けとして多くの交流事業が展開されていきました。
(※農林水産省が定める表記では、グリーンツーリズムは「グリーン・ツーリズム」となっています。そのため、固有名詞の一部に「・」ありの表記を使用しています。)
飯山の魅力を一気に!
JR飯山線。長野駅からこの電車に乗り目的地、戸狩野沢温泉駅に向かいます。
今回お世話になった「なべくら高原・森の家」の宿泊棟コテージ。
コテージの周りにはブナ林が広がります。スギやマツ、ヒノキではなく、このブナの木が飯山の森の特徴。夜には、この森を懐中電灯を持たずに歩く「ナイトハイク」も。「暗闇」の価値を再認識する体験です。
ブナの木は葉が多いのが特徴です。この落ち葉が保水力のある森を生み、飯山の豊かな水資源を支えています。豊かな水資源は、おいしいお米や日本酒づくりには必須!
飯山は日本随一の豪雪地帯。雪の重さに曲げられた木が目につきます。こんな景色も飯山ならでは。
小さい秋も見つけました。
こんな田園風景も広がります。
飯山特産のそば。
飯山の郷土料理。えご、笹ずし、イモナマス、信濃ユキマス、たくさんのキノコ、きんぴらゴボウなど、地のものが満載の夕食。(飯山湯滝温泉にて)
冠婚葬祭やお盆や年末年始には欠かせない笹ずし。
持続可能なグリーンツーリズム
今回の取材した飯山は、年間の入込客が162万人(2005年)と、グリーツーリズムのモデル地区としても成功事例と言われています。ただ、事業を支えるボランティア数は減少傾向にあり、サービスのクオリティを担保する地元コミュニティの求心力も少しずつ弱まってきているという課題がないわけではありません。
旅行やイベントで訪れる入込客をどう増やすか、または、どうリピートしてもらうか。地元の関係者をどう盛り上げていくか。「持続可能なグリーンツーリズム」の姿について何が必要か、アイディアのある方はコメント欄からぜひシェアしてください!
まずは現場へ!
とはいえ、まずは現場を体験しなくてはなにも始まりません。都会を離れて、おいしい郷土料理に地酒、その土地でしか体験することのできないアクティビティに地元の方との交流。興味のある方、詳しくは「ムラごはん」のウェブサイトを見てみよう!
旅行ついでに『ムラごはん』を食べに行こう!ウェブサイトをのぞいてみよう!
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