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買いに行くから、”救いに行く”へ。レストランやカフェで売れ残った料理をテイクアウトできるアプリ「Too Good to Go」

2016年10月10日に公開した記事を再編集してお届けします!

みなさんは会社帰りや学校帰りに、閉店間際のレストランやカフェのショーケースに寂しく売れ残ったご飯やデザートを見たことがありますか?

そんな時に、
「捨てるなんてもったいない」
「捨てるくらいなら、自分が食べたいくらいだ」
と一度は思ったことがある人が多いのではないでしょうか。

まだ美味しそうな料理が捨てられるのを見ると、何だか自分の心まで寂しくなってしまうような気持ちになります。しかし、そんな食べ物を大切に思う方にぴったりのアプリが登場しました。

それが、2015年にイギリスでローンチされた「Too Good To Go」というアプリ。このアプリはデンマークで開発され、iOSとAndroidに対応。ブラウザ版もサポートされています。

さっそく、どんなアプリなのか見ていきましょう。

ログインすると、現在地から「Too Good To Go」を利用している近くのレストランやカフェ、パン屋さんが表示されます。

次に、タップして出品されている料理と値段を見てみましょう。実はここに出品されている料理は、すべて売れ残りの商品! なので、ほとんどのものが通常価格の半額なのです! これならお財布にも優しいですね。

そして、料理の受け取り時間とお値段に問題なければ購入に進みましょう!

これで、あとは指定された時間に料理を受け取りに行けば、美味しい料理にありつけます。

つまり、レストランやカフェ、パン屋さんは、閉店時間の直前に売れ残った商品を通常価格の半額以下の値段で「Too Good To Go」に出品。すると、ユーザーは近くにある残りものが買えるお店を探して向かい、テイクアウトすることができるのです。

ちなみに、お店で売り切れなかった料理を売っているのであって、決してお客さんの食べ残しではありません。ご安心を!

このアプリがあれば、会社帰りで少し遅くなってしまった時に閉店前のレストランに寄り道して、夕飯を安くテイクアウトできるのでとても便利そう。また、お金のない学生も閉店時間の少し前まで待てば、普段は食べに行けないお店の料理を食べることができるかもしれません!

このアプリが解決する社会課題は、ずばり「食品ロス」の削減。世界中で年間13億トンに達し、日本だけでも年間で約570万トンもの食品ロスがあると推計されています。この数字を日本人1人当たりに置き換えると、年間約45キロの食品を無駄にしてしまっていることになるのです。(出典元

「Too Good To Go」の公式ホームページには、こう書かれています。

食べ物を無駄にせず、お金を節約し、人間にとって最も価値のあるエネルギー資源である食べ物の価値を見直して地球を救うこと。そして、ものが不用意に捨てられないようにすること。それが我々のミッションです。

食糧を廃棄するには、ゴミ処理場を利用するという大きなコストがかかります。食糧廃棄は温室効果ガスを発生させる3番目に大きな要因になってしまっているのです。

決してこれは見逃すわけにはいかない問題です。だからこそ、我々はこの問題の解決に取り組もうと決心したのです。

もしかすると余ったご飯にありつこうというのは、最初は少し卑しいように見えてしまうかもしれません。でも、現在の世界の食糧廃棄量と、それが与える地球環境への悪影響を考えると、食べ物を粗末にしないで済む「Too Good To Go」を、「卑しい」なんて気にする必要は一切ないと思うんです。

まだ日本での利用は開始されていませんが、まず日本人の「もったいない」という心に立ち戻って、日々の食事から世界で起こっている問題に少し目を向けてみませんか?

[via Too Good To Go, treehugger, iTunes Store, FAO, 経済産業省, Facebook retrieved October 2016]

(Text: 米津琢磨)
(編集: スズキコウタ)