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捨てられるはずだった素材から極上のオーガニックコスメが誕生!愛媛の柑橘農家団体・無茶々園のコスメブランド「yaetoco」

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これまではゴミとして廃棄されていたものが、化粧品に生まれ変わったとしたら?しかも、地域のおばあちゃんたちの手を借りて、化学合成の成分も使わずに、優しい柑橘の香りで子どもも大人も一緒に使える化粧品に…!

そんな魅力たっぷりのオーガニックコスメが、愛媛県明浜町の「無茶々園」にありました。

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愛媛県西予市明浜町。古くから柑橘と真珠の名産地として知られ、美しい宇和海と段々畑に囲まれたこの里で、オーガニックコスメ「yaetoco(ヤエトコ)」が生まれました。地域の恵みである柑橘と真珠を有効活用した、化学成分フリーの化粧品です。

yaetocoは、「環境破壊を伴わず、健康で安全な食べ物の生産を通してエコロジカルな町づくりを目指す運動体」である「無茶々園」から生まれたブランド。これまでは、化学肥料や除草剤を使わず、できるだけ農薬も使わない柑橘類の生産・販売を中心に活動してきました。その無茶々園がなぜ、化粧品づくりを始めたのでしょうか?

捨てるはずだった地域の恵みが化粧品原料に

ブランドマネージャーの高瀬さん。屈託のない笑顔が印象的。
ブランドマネージャーの高瀬さん。屈託のない笑顔が印象的でした

オーガニックでみかんを作ろうとすると、どうしても皮が汚くなるんですよ。見た目が悪い。品質は悪くないのにそのままでは売れない。そういう見た目のものはジュースなどの加工品にするんですが、そのときに出るのが果皮のゴミ。みかん30トンのうち20トンはゴミになります。

これを何かに使えないかと思っていたら、水蒸気で蒸留すれば精油と芳香蒸留水がとれるとわかったんです。しかも、甘夏にはビタミンCが豊富で美容にもいいということもあって。

と話すのは、ブランドマネージャーの高瀬さん。
他のベース成分も、捨てるはずだった地域の恵みを活かし切ることで調達しました。

ゆずの種。圧搾した油は保湿成分に。
ゆずの種。圧搾した油は保湿成分に。

ゆずの種も廃棄するはずのものでしたが、乾燥させて油を絞ればお肌を柔らかくする保湿成分として使えました。

宇和海の特産である真珠の貝殻も、真珠の玉を採取したら用無しだったものですが、表面を削ってパウダーにしたらコンキオリン(パールプロテイン)という皮膚細胞の活性効果が期待できる化粧品原料になりました。

廃棄されるはずだった真珠殻。真珠成分はクレオパトラも美容に使用していたとか。
廃棄されるはずだった真珠の貝殻。クレオパトラも美容に使用していたとか。

おばあちゃんの手を借りて、ピンピンコロリの里作り

地域の恵みは原料だけではありません。人生の大先輩たちである、おばあちゃんたちも大いなる恵みです。無茶々園は、ご年配の方が寝たきりにならず生きがいをもって暮らせる「ピンピンコロリ」の里作りを目指しています。

入浴剤に使ったぽんかんの皮むきは、近所のばあちゃんたちにやってもらったんです。ばあちゃんたちでもできる仕事でモノづくりに協力してもらって、それが生きがい創りになればいいなと思っています。

 おばあちゃんたちは1週間でなんと2トン分のぽんかんを処理。おばあちゃんたち恐るべし、です。
おばあちゃんたちは1週間でなんと2トン分のポンカンを処理。おばあちゃんたち恐るべし、です。

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そうしてできあがった新発売の「家族入浴料」。気分を明るくしてくれるようなポンカンの香りと宇和海でとれた真珠の保湿効果で、家族みんなでぽかぽかになれそうです。

家族みんなで使えることにこだわった化粧品

yaetocoのベーシックな商品には他に「かぞく化粧水」「かぞく乳液」などもあり、「家族みんなで使えること」にこだわっています。

甘夏のかぞく化粧水・かぞく乳液。伊予柑の香りもあります。
甘夏の「かぞく化粧水」と「かぞく乳液」。イヨカンの香りもあります。

僕は商品を企画するとき、必ず特定の相手を決めるんです。今回はそれが自分の嫁さんと子どもでした。僕の子どもはたまたま肌が弱く、嫁さんも乾燥肌で。外国産のオーガニックコスメを使ってケアをしていたんですが、裏に書いてある成分を見ていたら「これ、自分らでも作れるんちゃう?」と思って。それで、作っちゃいました(笑)

「かぞく」を冠しているだけあって、化学合成成分もフリー。防腐剤も使わず、ワサビやローズマリーなどの天然成分で防腐効果を持たせています。柑橘と真珠の美容成分が贅沢に含まれた、顔にも身体にも使えるオールマイティな化粧品。実際に使ってみると、思わず深呼吸してしまうような、やさしい自然な柑橘の香り。化粧水も乳液も、香りとともに肌にすーっとなじんで浸透していく気持ち良い使い心地です。

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これまでは東京からトップダウンで作られてきたトレンドを、地域発でも作っちゃおうよ、ということをやってみたかったんです。でもオーガニックコスメってセレブのもの、環境意識のある人のもの、みたいな敷居の高さがあるように感じていて。一般の消費者に歩幅を併せて価値観を伝えていけないかなと思って。

ブランドマネージャーの高瀬さんの素直で飾らないところが、製品づくりやパッケージにも現れている気がします。捨てられるはずだった地域の恵みを有効活用しながら化粧品をつくり、自然と調和した農業・漁業に邁進する無茶々園の考え方は、ほかの地域の製品づくり・まちづくりにも参考となりそうですね。