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利用者は20代から50代の地元商店主まで!マイプロジェクトが生まれ続けるMAD City住民のたまり場「Lift Cafe/FANCLUB」 [MAD “Life” Gallery]

こちらが今回の記事の舞台「LiftCafe/FANCLUB」

こちらが今回の記事の舞台「LiftCafe/FANCLUB」

千葉県松戸市の一角で、シェア物件などを提供する不動産事業と、エリアプロモーションを通じてクリエイティブなまちづくりを行う「MAD City プロジェクト」。 今回の「MAD Life Gallery」は、そんなMAD Cityメンバーのたまり場となっている大切な場所をご紹介します。

MAD Cityメンバーのたまり場

松戸駅西口から徒歩2分のビル7Fに、平日昼間はカフェ、週末はイベントスペースとなる「Lift Cafe/FANCLUB」があります。実はここ、それまで空いていたビルの1フロアをMAD Cityプロジェクトが借り上げ、活用されるようになったスペース。現在はMAD Cityに集う人たちが「マイプロジェクト」を実行し、幅広い年代が集まる場所になっているんです!

この「Lift Cafe/FANCLUB」が始まった発端は、ビルのオーナーさんとMAD Cityプロジェクト発起人の寺井さんが松戸で知り合ったこと。寺井さんによると、オーナーさんは「松戸を活性化しなきゃいけない」という思いをもっている方で、MAD Cityプロジェクトにも共感していただいていたそうです。

そんな中、2011年に「松戸アートラインプロジェクト」の展示会場としてMAD Cityプロジェクトがこのスペースを借りたことをきっかけに、現在は「Lift Cafe」とイベントスペース「FANCLUB」という2つの運営形態で活用されるように。スペースとしては同じものの、曜日・時間帯によって運営が変わり、雰囲気も変わるというユニークな場所に変貌を遂げました。

どちらの場でもMAD City住民や地元の人、さらにはその周りの人たちも巻き込みながら、様々なマイプロジェクトがアウトプットされ続けているんです。

MAD Cityのクリエイターたちが集うLift Cafe

月曜日11:30~金曜日15:00まで、このスペースは「Lift Cafe」(月~木 11:30~23:00 金 11:30~15:00)として運営されています。実は、このLift Cafeそのものが店長である野中圭一さん(28)のマイプロジェクト。

野中さんはキャンドル作家として「LiiiT(ライト)」というブランドでオリジナルのキャンドルを制作しています。

色とりどりのキャンドル。手作りなのですべて色合いが異なります

色とりどりのキャンドル。手作りなのですべて色合いが異なります

野中さんは、MAD Cityプロジェクトのインターンをしていましたが、インターン期間が終わる頃、平日にこのスペースを使わないか?と声をかけられたそう。そこで、友人であり、シェフの経験もある政岡仁さん(27)とともに、2012年6月にこのスペースに「Lift Cafe」をオープンしました。

火があるところに人って集まるじゃないですか。キャンドル作りそのものというより、キャンドルの灯火に人が集まって話したり、ゆっくり食事をしたりという”空間”を作るのが楽しいんですよね。その点で、カフェとキャンドルはうまくリンクしていると思います。

お店ではキャンドルナイトやキャンドル作りワークショップなどの企画も行われています。

野中さん(写真左)とシェフの政岡さん(写真右)

野中さん(写真左)とシェフの政岡さん(写真右)

内装も地元の人たちと一緒に

店舗の改装ではMAD Cityの建築家や地元の人たちの協力を経て、天井をはがしたり、内装をつくっていきました。店内の椅子のいくつかは、旧・原田米店を利用していた椅子張り職人”はり屋”さんの作品です。

また、店内ではMAD Cityのクリエイターたちの作品も販売中!野中さんのキャンドルはもちろん、はり屋さんの雑貨や1回目の記事で紹介した西尾さんの企画「monotaxi」の交換棚などがさりげなく置かれています。

手作りのクッションはプレゼントとしても人気

手作りのクッションはプレゼントとしても人気

カフェでは日替わりのパスタランチやタコライスなどが提供されています。特製のスパイスティーは松戸でアーユルヴェーダをやっている方からのレシピとのこと。

特製スパイスティー

特製スパイスティー

随所にMAD CityのクリエイターたちのマイプロジェクトがみられるLift Cafe。ぜひお店に行った際は手にとったり、企画に遊びにきてみてくださいね。

金曜日の夕方から日曜日まで盛り上がる「FANCLUB」

そして、金曜日の夕方から日曜日までの週末はイベントスペース「FANCLUB」として貸し出され、こちらでもさまざまなプロジェクトが行われています。

その筆頭は寺井さんとWebクリエイターの梶原康平さん(26)が始めたイベント「D-NITE」。「ダークなDJイベントをやりたい!」と思っていたものの、それまでDJをやったことのなかった二人。でも、「まずは、機材を買ってみてやってみよう」と試しにやってみたら、とりあえずイベントができちゃったそう。

D-NITE7_2

その後は「友達ともDJをやりたい!」という話になり、MAD Cityメンバーらに次々とDJをさせるというイベントに様変わりしていきました。気づけばDJ未経験者のための講習も行われることに。イベントづくりに参加してくれるDJやダンサーも随時募集中です。

現在は常連メンバーに企画をバトンタッチし、2人は新たな音楽好きのためのDJイベント「DIS_PLAY」を開催中です。

平均年齢50歳の人気パーティー

そしてもうひとつ、FANCLUBの象徴的なイベントとして「Funky SOUL TRAIN Nite」があります。これは、地元の文具店、青木商会の青木昌弘さん(53)がメインDJをつとめる、町内会の”ホームパーティー”。

メインDJをつとめる青木昌弘さん(53)

メインDJをつとめる青木昌弘さん(53)

若い頃ミキサーをいじって遊んでいた青木さんは、地元のお祭りでMAD Cityメンバーと知り合い、イベントに来るようになったことがきっかけで再びその熱が再燃。今では新しい機材を購入し、不定期開催の「Funky SOUL TRAIN Nite」でDJをやっています。

SOULTRAIN_2

現在では口コミで評判が広がり、現在では参加者の平均年齢50代、町内会の人たち70名ほどが参加する人気パーティーに。運営も「スポット係」「照明」「フロア全体の管理」「フード」などのチームがつくられて、地域の人たちで役割分担がされています。町内の人ができることを差し出しているうちに、いつの間にか地元住民のマイプロジェクトとして拡大しつつあります。

FANCLUBには特に防音設備はないのですが、このフロアの下の6Fがオーナーさんの会議室で普段は使われていないことと、5Fはオーナーさんの事務所で夜は不在ということで、音出しがOKになっているという特殊な状況。こういった特異な状況を生かせるのは、そもそも地元の人たちとの密なコミュニケーションがあるからこそといえます。

また、そのほかにもMAD Cityの仲間でもある「スローコーヒー」の会社設立12周年を祝う「ありがトーク&パーティー」でも使われるなど、MAD City周辺のコミュニティにおけるさまざまな企画のアウトプットの場となっています。

スロー社設立12周年を祝う「ありがトーク&パーティー」のようす

スロー社設立12周年を祝う「ありがトーク&パーティー」のようす

このようなFANCLUBでのイベントに参加するのは学生~70代までと幅広く、地元住民とMAD City住民の交流の場にもなっています。お酒の力も手伝って、50~70代の地元のおじちゃんたちとフランクに話ができるのもMAD Cityならでは。そんな交流から新しい企画やプロジェクトが生まれていくこともあるかもしれません。

MAD City 初心者も歓迎!マイプロジェクト実現をサポートします

「マイプロジェクトをやってみたいけどどうやったらいいの?」という人に対してもMAD Cityスタッフがアドバイスをし、プロジェクトの実現をサポートしてくれます。

前述の「Funky SOUL TRAIN Nite」では、より多くの人に参加してもらうため、レイアウトを大幅に変更したのだとか。運営するMAD Cityプロジェクトのみなさんが柔軟な姿勢で受け入れてくれるので、音響設備の使い方や会場のレイアウト、イベントのタイムテーブルに至るまで細かい相談も可能です。

音楽イベントだけではなくトークイベント、舞台や展示会など幅広く使えます。MAD Cityとしても様々な企画の持ちこみは大歓迎!とのこと。

MAD Cityだけでなく地元の人にも活用されているLift Cafe/FANCLUB。ぜひ、まずは遊びにきて、あなたなりのマイプロジェクトをここでやってみてくださいね!

(Text:猪鹿倉陽子)