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彩り豊かな野菜と果物でつくる”サンドウィッチのお庭”へようこそ!「種から育てる子ども料理教室」番外編 『Sandwiches Garden』[イベントレポート]

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みなさんは初めて自分でつくったお料理を覚えていますか?いつも見ているだけだったキッチンに立って、作ったお料理は誰にだって特別な味ですよね。

今回の主役は、そんな“初めてのお料理”に挑戦するちょっと小さい子どもたち。一緒に今まで見たこともない彩り豊かなサンドウィッチのお庭を作ります。以前ご紹介した「種から育てる子ども料理教室」の番外編となる ワンデースクール『Sandwiches Garden』へ行ってきました。

「種から育てる子ども料理教室」とは、「種から野菜を育ててその成長を見守り、実った野菜を収穫して調理して食べる」という“食の循環”を子どもたちに体験してもらうプロジェクトです。(前回の記事はこちら

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ようこそSandwiches Gardenへ!

さわやかな秋晴れの下、海からの心地いい風を受けながら、カラフルな装飾された大きなテントの下ではじまりました。会場は、大阪府北加賀屋のアーティストたちが集結する『すみのえアートフェスタ』が開催された名村造船所跡地。その一区画において、地域の遊休地を活用しまちを元気にする市民農園「みんなのうえん」秋の収穫祭の一環として、『Sandwiches Garden』が行なわれました。

地域が受け皿となって活動していくことで、様々な活動とゆるやかにリンクし、大きな螺旋を描きながら、北加賀屋にて種を育てる土壌がゆっくりと広がっています。

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野菜からいのちの循環を学ぼう!

自分たちで料理をつくることで、食べ物が口に入るまでの間にはたくさんの人の手や時間がかかっているというプロセスを感じてもらえたらと思っています。料理はもちろん、野菜が育つというプロセスを知るだけで、いつも食べているものが特別になりますからね。今回はたった1日ですが、そのきっかけになれたら嬉しいです。

と話すのは、子ども心理マイスターの福本理恵さん。子どもたちはまず最初に、この教室で大切にしている二つのプロセスについて学びます。

ひとつめは、種から次の種が出来るまでのプロセス。花が咲き、実がなり、種が出来て、また芽が出る。そんな命の循環の話です。「みんながいつもスーパーで買って食べているオクラは、命がぐるぐる巡っている中のちょうど真ん中なんだよ。」と聞くと、なんとも不思議そうにオクラを眺める子どもたち。この小さな種が大きなオクラになることが信じられない様子です。横で見ていたお母さんたちも、「あんな風に空に向かって実をつけるなんて知らなかった。」と驚いていました。

枝の上でどんどん乾燥するオクラ。

枝の上でどんどん乾燥するオクラ。

それぞれのオクラを開いて見てみると「種の色がちがうー!」とにおいを嗅いでみる子もいれば、種ができた茶色のオクラを振って「カラカラって音がする。マラカスみたい!」という子も。みんな、五感フル活用でオクラの命に触れていました。

いちじくを手で割って、お砂糖と一緒にコトコト。

いちじくを手で割って、お砂糖と一緒にコトコト。

ふたつめは、火を入れることによって料理に変化するプロセス。朝もぎたての新鮮ないちじくが、火にかけることでじわじわと形を変えていきます。しばらくすれば、見慣れたとろとろのジャムに。お料理することは素材を自由に変えられることなんだということを、ゆっくり溶けていくいちじくに感じられたでしょうか。

サンドウィッチをつくりながら学ぼう!

二つのプロセスを学んだら、早速、サンドウィッチ作りに取りかかります!今日は秋の味覚たっぷりのベジサンドとフルーツサンドの2種類を用意。色とりどりの野菜はすべて大阪を中心とする関西ローカルのもの。子どもたちに野菜本来のおいしさを伝えるため、地のもの・旬のものを使っています。また、並べ方にも一工夫。畑にみたてたサンドウィッチを通して、さっき学んだ野菜の成長を疑似体験出来るのです。

1.土を入れる
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まずは、パンを並べ、生クリームやバジルソースを塗っていきます。ただ伸ばすだけでも大仕事!

2.葉がなる
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みずみずしいレタスを全体に広げます。

3.実がなる
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秋の美味しさ盛りだくさんにのっけていきます。野菜は、秋なす、サツマイモ、じゃがいも、カボチャ、ラディッシュ、オクラ、枝豆。フルーツは、洋梨、柿、いちじく、ぶどう。さっき作ったイチジクジャムもたっぷりと。

4.種ができる
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ナッツを振りかけます。最後の大仕事、そーっとそーっと。

できあがり

彩り豊かな野菜と果物たっぷりのサンドウィッチのお庭が完成!

彩り豊かな野菜と果物たっぷりのサンドウィッチのお庭が完成!

「なんか顔に見えてきた!」子どもたちの自由な想像力で、仕上げににっこり笑顔になったサンドウィッチも。気がつけば多くの人がサンドウィッチの周りに集まっていました。「きれい〜!」「美味しそう!」「こんな豪華なサンドウィッチ見たことない」と、初めてのお料理にお褒めの言葉をいただき、なんだか子どもたちも嬉しそう。

みんなで「いただきます!」

自分で作った初めてのサンドウィッチ、お味はいかが?

自分で作った初めてのサンドウィッチ、お味はいかが?

初めてのお料理を前日の夜から楽しみにしていた3歳の女の子は、お留守番している妹とお母さんに持って帰ってあげるんだと誇らしげ。4歳の男の子は「キライな野菜があったけど、全部食べちゃったー!」と笑顔で教えてくれました。

お土産はラディッシュの種。日々の生活でも種のこと、思い出してね。

お土産はラディッシュの種と、いちじくジャムのレシピ。日々の生活でも種のこと、自分でお料理することの楽しさを、思い出してね。

五感をめいっぱい使って野菜の命に驚きながら、色とりどりの野菜を使って、自分の手で作った”初めてのお料理“を、きっと子どもたちは忘れないだろうなあと、このイベントに参加して感じました。また、一緒に過ごした大人にもたくさんの発見があったようです。子どもたちの純粋な食への感動に触れることで、改めて食べることの喜び、命をいただくことへの感謝を改めて感じられるのですね。

大人にとって当たり前すぎて気付けなくなっている大事なことを、子どもを通して見つめ直せることも『Sandwiches Garden』の魅力。料理研究家の堀田裕介さんはこう話します。

大人同士、畑で野菜作りをまじめに追求していったら、有機とか無農薬とか在来種とか、一般の人が入りにくい方にいってしまいがちなんですよね。でも、本当は楽しいってことが一番人を引きつけると思うんです。だから、装飾にも盛りつけにもこだわりたい。思いっきり楽しんだその延長に「実はね…」って、食や農のことへの気付きがあればいいんじゃないかなあと思っています。

子どもはもちろん大人にも改めて“命”へのかかわり方を教えてくれる『Sandwiches Garden』。今回手伝っていたボランティアの中には、記事を読んで東京からやってきたという方も居ました。また先日は、淡路島でも『Sandwiches Garden@アルゼンチンスクエア』が行なわれたそうです。

「種から育てる子ども野菜教室」の定期コースも、来年度はカリキュラムをリニューアルし、再び北加賀屋で開講予定とのこと。現在は、地域のコミュニティ農園である「みんなのうえん」と協同し、子どもカフェの構想など新たなアイデアの種まき中だそうです。

北加賀屋から蒔かれた種は、色々なところでゆっくりと芽吹きはじめました。今度は、みなさんの街で小さな種を育てていきませんか?

種から育てる子ども料理教室に参加しよう!