ママさんにとって、子育ては、体力的にも精神的にも大きな負担…。「順調に発育しているのだろうか?」、「気づかないうちに、病気にかかっていないか?」など、赤ちゃんを守りたいがゆえの不安は尽きません。そこで、赤ちゃんをやさしく包みつつ、ママたちに子育ての基本知識を教えてくれる、ユニークなブランケットが生まれました。
「The Information Blanket」は、育児に関する基本知識がプリントされた、赤ちゃん用のブランケット。ワクチン摂取が必要な時期、授乳の頻度、注意を要する体温の目安や症状、新生児の月齢別平均身長などが、インフォグラフィックでわかりやすく説明されています。また、素材には、環境にやさしい米ノースカロライナ製のコットンを使用。スヤスヤ眠る赤ちゃんを、ふんわりと包んでくれます。
このブランケットは、子育ての知識が十分行き届いていない国や地域の母親に向けて、その基本をわかりやすく伝えようと、広告代理店「Beattie McGuinness Bungay(BMB)」によってデザインされたもの。とりわけ、ウガンダは、新生児の死亡率が最も高い国で、新生児1,000人のうち平均77人が1歳未満で亡くなっているそうです。そこで、このプロジェクトでは、最初の取り組みとして、現地のNPO「The Shanti Uganda Society」と提携し、ウガンダのママと赤ちゃんに「The Information Blanket」を届ける活動を展開。2011年5月下旬、第一便となる1,000枚がウガンダに贈られました。
「The Information Blanket」の公式ウェブサイトでは、「The Information Blanket」を1枚購入するごとにもう1枚をウガンダに届ける“buy one”(米国のみ)と、ブランケット1枚をウガンダに贈る“give one”の2つの方法で、寄付キャンペーンも実施。収益はすべて、ウガンダでの活動資金に充てられます。
必要な情報を必要な人々に届ける手段として、デザインという視覚的なコミュニケーションをうまく活用した事例ですね。より多くのママさんが安心して子育てに臨め、そんなママの愛情をいっぱい受けて、赤ちゃんがスクスクと育つ。かわいらしいデザインの中に、そんなよりよい世の中へと着実に向かわせる実効性を兼ね備えた、画期的なブランケットといえるでしょう。
[via PSFK]