greenz.jpでも紹介した、集合知で社会課題の解決に取り組むプロジェクト “issue+design” から、「できますゼッケン」というアイデアが生まれました!
「できますゼッケン」は阪神・淡路大震災の際に、行政·ボランティア·専門家·被災者で運営された避難所で得られた教訓から、避難所運営を円滑にするために目的に制作されたもの。
神戸では震災後、180万人とも言われる多くのボランティアの方が支援活動を行いました。その一方、各避難所ではボランティアと住民、ボランティア同士、住民同士のトラブルが多発していたそうです。
「できますゼッケン」は、この問題を解消するために、ボランティアの力を最大限活用し、被災者同士の助け合い行動を生むために、「自分ができること」の宣言を促すツールで、以下の3つの機能を果たすことを目的としています。
できますゼッケンの3つの機能
ボランティアの自己スキルの確認と宣言
ボランティア自身が「被災地で自分に何ができるか?」を真剣に考え、ゼッケンに記し、宣言することで、参加する目的を明確にし、現地での責任ある行動を後押し。
ボランティアと被災者の意思疎通
「自分ができること」をゼッケンに記述することで、被災者はボランティアのスキルを理解し、会話するきっかけを得ることができます。コミュニケーションが深まれば、この衝突は回避できるはず。
被災者同士の助け合いを促す
“辛い状況の中でも被災者同士が他人を思いやり、互いに助け合う「共助」を生むために、「自分ができることを」を静かに宣言することで、住民同士のコミュニケーションが生まれ、助け合いの芽が育まれる。
できますゼッケンの使い方
できますゼッケンの使い方
1.ゼッケンはボランティアスタッフだけでなく被災者で動ける方々にも使っていただきたいので、多めに印刷してください。
2.避難所で生活する方々を支援するために、自分ができることを考えてみてください。決して、特別な技能である必要はありません。自分が得意なこと、役に立ちそうなことで構いません。
3.該当する色(赤=医療・介護、青=ことば、緑=生活支援、黄=専門技能)のゼッケンに、「自分ができること」と「自分の名前(ニックネーム)」を記入してください。
4.記入したゼッケンを、周りの方々と協力しながら背中にガムテープで貼ってください。
5.避難所の他のボランティアや被災者の皆さんにも記入して使ってもらえるよう、お声をかけてみてください。
このように「できますゼッケン」は、ボランティアの力を最大限活用し、被災者同士の助け合い行動を生むために、「自分ができること」の宣言を促すツールです。被災地へと赴かれるボランティアのみなさんは、こちらをダウンロードして、現地にこのゼッケンを届けてください。