自然がもつ形、機能、システムを模倣した技術をバイオミミクリといいます。greenzでは過去にこのバイオミミクリのオンラインデーターベース「Ask Nature」を紹介しました。なので、細かい定義の話はそちらの記事からご参照いただければと思います。
実は企業や大学の研究機関では急速に研究が進みさまざまな産業で利用されているバイオミミクリですが、一般的な認識はまだまだ低いようです。そこで今回は、以外に知られていないバイオミミクリプロダクツをご紹介したいと思います!
1. マジックテープ- オナモミの実
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Ian Muttoo
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Janice Yuvallos
スイス人の発明家の飼い犬の毛についたオナモミの実がなかなか取れなかったというエピソードからヒントを得たそう。オナモミの実が持つイガは先端がフックのように曲がっている。
2. Dyesol社のソーラーセル – 植物の光合成
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by jnthnhys
植物の葉の葉緑体の仕組みや光合成をヒントに効率的に太陽光を吸収できるソーラーセルを開発。
3. 日本の新幹線 – カワセミのくちばし
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Alvaro Oporto
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by kamoda
エサの魚を捕る際に高速で水中に飛び込むカワセミ。そのくちばしをヒントに空気抵抗や騒音が少ないかたちにデザインされている。
4. インターフェイス社のタイルカーペット「エントロピー」 – 森の落ち葉
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Ian Muttoo
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by aloofdork
森の地面に敷き詰められた落ち葉からインスピレーションを受け、ランダムに組み合わせても美しく見えるデザインになっている。他にも、ヤモリの手足吸盤からヒントを得た接着テープTAC Tils(TM) が発表されている。
5.ドイツの企業Sto社の塗料「StoLotusan」 – 蓮の葉
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by mrhayata
オンラインショップ上にあるデモビデオより
蓮の葉の表面にある凹凸が雨水を球状にし、汚れとともに流れ落ちることを発見。自己洗浄作用を持つ塗料を開発した。
番外編
建築家・デザイナー・ライターの3つの顔を持つアメリカのウィリアム・マクドナルド(William McDonough)がデザインしたグリーンビルディング。バイオミミクリをフル活用したこんなビルができる日ももう近い!?
William McDonough’s Green Tower
これから期待できそうなバイオミミクリの技術をみてみよう