greenzでも紹介した今年のアースアワー、3月29日の午後8時30分から1時間、世界中でオフィスや住宅やランドマークの照明が消され、世界中の人々が「地球に投票」した。発祥の地であるオーストラリアはもちろん、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでも多くの人々が参加し、さらにはアフリカでもはじめてのアースアワーが行われた。残念ながらあまり盛り上がらなかった日本の状況も含めて、詳しく紹介しよう。
まず、トップの動画はアースアワーの公式チャンネルが提供するアースアワーの様子。フランス、ブラジル、ロシア、オーストラリア、ニュージーランド、中国、香港、ベトナム、イタリア、オランダ、フィンランドでランドマークの照明が消され、イベントが行われる様子がダイジェストで見られる。
この動画の冒頭でもエッフェル塔が紹介されているが、世界各地のランドマークも照明が落とされたので、それを写真で紹介!
ビッグ・ベン(ロンドン)
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Earth Hour Global
オリンピックスタジアム(北京)
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Earth Hour Global
ワット・アルン(バンコク)
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Earth Hour Global
さらに、各地ではアースアワーにあわせたイベントが。こちらは動画でご紹介!
まずは南アフリカのケープタウン、南アフリカは今回、大規模なキャンペーンをはり、各地でイベントが行われた。
こちらはブラジル、ライトダウンして人々はキャンドルを手にする。
アフリカや中南米という発展途上国へもこのイベントが波及したことは大きな意味がある。アフリカではむしろ電気がいきわたっていない地域がまだ多いこと(世界で20億人にはまだ電気が行き渡っていない)のほうが問題だが、先進国が無駄をなくすこととすべての人に電気が行き渡ることは無関係ではない。すべての人が必要なだけの電気を使える、そのような均衡が成り立って始めて地球は一丸となって危機に対応できるのではないか。
さて、日本では杉並区やウェスティンホテル、野村證券本社などでライトダウンが実施されたが、特に目立った反応もなく、ニュースに取り上げられることも皆無だった。そしてその時間、埼玉スタジアム2002ではW杯予選バーレーン戦が行われていた。アジアフットボール連盟はアースアワーへの協力を表明したが、この試合でライトダウンは行われなかったし、何のアナウンスもなかった。グラウンドの照明を落とすのは無理にしても、観客席やスタジアムの外側ではライトダウンを行ってもよかったのではないだろうか?
WWFによると、今年は88カ国の4000以上の都市で、数億人がアースアワーに参加したということだ。日本は世界各国から確実に後れを取っている。日本では夏至の日などに“100万人のキャンドルナイト”と題し東京タワーなどの消灯を行っているが、来年はぜひアースアワーにも東京タワーを消灯して欲しいものだ。
アースアワーのいろいろな動画を見てみる
次なるエコイベント、アースデーに参加する
“ダイアログ・イン・ザ・ダーク”でライトダウンを飛び越えて暗闇を体験する