ちょっと想像してみてください。あなたがグリーン起業家として活動しているところを。そのとき、地元のグリーン起業家仲間に囲まれていたら、生産性も、効率性も、モチベーションも、ぐんとアップすると思いませんか?NYの『Green Spaces』は、まさにそういう場所。地元のグリーン起業家たちに、オフィス・スペースなど様々な資源とサービスを、低料金で提供している。
その『Green Spaces』が1月から3月にかけて、地元のベスト・プラクティスを表彰すべく、グリーンビジネスコンペを開催する。それも、ただのコンペではなさそうだ。
まず、表彰者はお金だけではなく、ビジネス相談、ウェブ開発・サポート、司法サービス、会計業務サービスなどのプロフェッショナルサービスを受け取る。ちなみに、それらサービスを提供するのは、コンペのスポンサー企業や団体。つまり、将来性のあるグリーンビジネスの更なる事業発展のために、地元の企業や団体や個人がそれぞれ投資するしくみになっているのだ。
Green Business Competition
パートナースポンサーには、TreeHugger.comの名も
選考手順もユニーク。申請書類は、まずニューヨーク大学Sternビジネス・スクールの院生が書類選考する。そこで上位10企業が選ばれる。その10企業は、ビジネス計画の内容をベースに審査員によって上位5企業まで絞られ、表彰式当日に審査員と一般聴衆の前で最終プレゼンをする。受賞者を決めるのは審査員だが、ファイナリストの情報はきちんと地元に提供されるしくみになっているようなので、公平な審査結果が期待できそう。
ちなみに、このコンペのスポンサー一覧には、greenzのパートナー、TreeHugger.com の名が。TreeHugger.comの創立者Graham Hillは、審査員の一人だ。
気になる審査基準はというと、まずメインの審査対象は、事業の経済的価値と、地元コミュニティへの社会・環境・経済的影響。そう、問われるのは、ビジネスの持続可能性だ。とはいっても、持続可能性という言葉には、いろいろな側面があって分かりにくい。コンペの公式HPで、その定義を確認してみよう。
このコンペにおいて、持続可能性とは、新しいビジネス戦略を創造・導入し、好ましい社会変革を促し、環境を保護・保全しながら、ビジネスパフォーマンスを高めることを指す。
これが、公式HPに記載されている持続可能性の定義。
審査員は、企業のミッションステートメント、事業内容、課題の対応、商品・サービスの地元コミュニティへの影響、企業内の環境活動、マーケティング戦略、資金繰り、リスク管理、管理職の育成などなど、いろんな側面における持続可能性を審査することになっている。審査の範囲が広いということは、それだけグリーン起業家に求められることが多いということだと思う。
ここまで読んで、自分にはグリーン起業家は務まらない、とため息をついたあなた。すべて一人でやろうと気張らずに、ネットワークを広げて、自分とは違う強みを持つパートナーを探してみよう。どこでって、もちろん、エコスゴイ未来づくりを目指す人たちが集まる、このgreenzで!