2008年中の本格稼動が予定されている六ヶ所再処理工場。国内で2ヶ所目となるこの再処理工場を巡っては計画段階からさまざまな団体による反対運動が展開されてきた。その六ヶ所村再処理工場の問題点や周辺住民の生活を描いたのが2006年に制作されたドキュメンタリー映画『六ヶ所村ラプソディー』だ。
自主上映を中心に、各地で話題があがったこの作品が、本格稼動を目前に控えてついにDVDで発売!
核燃料再処理工場の環境への影響に関しては諸説入り乱れ、実際にどれくらいの放射線が放出され、どのような影響が出てくるのかは現段階にあっても定かではない。ただ言えることは、この再処理工場を含めて原子力発電に関わる施設からは放射線が間違いなく放出されているということであり、再処理工場から放出される放射線量は一般の原子力発電所の100倍以上だということだ。
そして中越地震の際の柏崎刈羽原発の例を出すまでもなく、地震多発国である日本では常に事故のリスクも付きまとう。
核廃棄物の処理は原子力発電所を運営する以上、避けられない問題であるはずだ。その問題を解決する手段として作られる再処理工場を通して、原子力発電そのものについて、ぜひ、もう一度考えて欲しい。このようなリスクを犯しても原子力発電所が必要なのか。この作品の中にも、賛成派、反対派、中立派が登場するように、各個人が取る立場はどれでもありうる。重要なのは、知るべきことを知り、自分自身で判断することだ。原子力発電所を存続させるかどうかはわたしたち自信が決めるべきことなのだ。
自主上映を中心に広まった六カ所ラプソディーの「輪」がこのDVD発売を機に、さらに大きくなることに期待したい。