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3/2(土)-3/3(日)リジェネラティブツーリズム in 阿蘇

昨年12月開催に続き、第二弾のツアーを実施します。今回は「野焼き」の現地見学を予定しており、この時期にしか体験できないプログラムですので、ご興味ある方はお早めにエントリーをお願いします。(当日の天候次第でプログラム変更となりますので、その点はご了承ください)

日本の各地には、人と自然が長く関わり、その土地の文化となっているものがあります。熊本・阿蘇の草原もそのひとつ。毎年春に枯れ草を一斉に焼く「野焼き」を行いながら、広大な草原を保ってきました。阿蘇の草原の歴史は古く、1000年前の平安時代の書物に記載が見られるだけではなく、土壌分析によると1万3000年前の縄文時代からすでに存在していたとされています。

日本の気候では、自然の力だけで草原が維持されることはありません。人が長い年月をかけて、手を入れながらつくってきた環境なのです。

阿蘇の草原は、その美しさから多くの観光客を魅了します。しかし、景観だけではなく人と生態系に多面的な価値をもたらしています。

草原として保つことで、生物多様性の宝庫となります。約600種の希少な植物や昆虫が生息しているほか、それらをエサとする動物たちも多くいます。チョウ類に限れば、熊本県に生息する117種のうち、109種は阿蘇草原に生息すると言われています。

また、草原は森林よりも水源涵養に優れ、阿蘇一帯の田畑や湧水池を潤しながら、豊富な地下水は熊本市内の水道もまかなっています。

毎年行う野焼きによって、土壌中に膨大な量の炭素を固定しています。その量は、阿蘇地域の全家庭が1年間に排出する二酸化炭素の量の1.7倍の炭素を毎年固定しているとされています。

これまで阿蘇の草原は⽜⾺の放牧地として利⽤されながら、刈り取った草は田畑の肥料として利用したり、茅葺き屋根の材料を得るなどしてきましたが、人の暮らしの変化とともに、阿蘇の草原を利用しながら、維持する営みは失われつつあります。

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わたしたちの暮らしや経済が気候変動や環境破壊などに大きな影響をもたらす時代。いまの社会を持続するための「サステナビリティ」という考え方からさらに踏み込んだ、生態系へもポジティブなインパクトを目指す「環境再生(リジェネラティブ)」という考えに注目が集まっています。

人が自然に手を入れながら、生態系も、人の暮らしも健やかな状態をつくる「環境再生(リジェネラティブ)」というアプローチ。阿蘇の草原で1万年以上続いてきたことにこそ、大きなヒントがあります。

今回開催する「リジェネラティブツーリズム in 阿蘇」は、阿蘇の草原を体感しながら、これからのわたしたちの暮らしや社会のあり方を考える機会になります。

また、ゲスト参加者として書籍「サーキュラーエコノミー実践」著者である安居昭博さんをお招きします。熊本県南小国町・黒川温泉で堆肥事業「黒川温泉一帯地域コンポストプロジェクト」にも取り組んできた安居さんと共に阿蘇の草原を巡りながら、地域資源をいかす取り組みについても学びましょう。

みなさんと阿蘇の草原でお会いできることを楽しみにしています。
イベントメインビジュアル(写真:イナダユウキ)


ドローン空撮による阿蘇野焼き映像(映像:イナダユウキ)


地元組合とボランティアによって阿蘇の野焼きが毎年行われる(映像:阿蘇グリーンストック)

ツアーに申し込む!

今回のツアーで体験できること

①普段は入れない阿蘇の草原を五感で感じる

阿蘇の草原は地元の組合のみなさんによって管理されているので、普段は立ち入ることができません。今回は阿蘇広域の草原を保全活動を行う「阿蘇グリーンストック」との共同企画となるので、実際に牧野の中に入ることができます。草原の中に入ってその景観を味わいながら、五感で阿蘇の雄大さを体感しましょう。(写真:柚上顕次郎)

②草原博士による草原講座

ツアーの現地コーディネーターでもある「阿蘇グリーンストック」専務理事の増井太樹さんは、草原研究の第一人者でもあります。人が手を入れることで維持できる草原の多面的な価値について学ぶ講座も用意しています。草原がもたらす環境再生という観点からの意義について学びましょう。(写真:山本勇夢)

③迫力の「野焼き」の見学(天候次第)

阿蘇の草原は年に一回、人が手を入れる「野焼き」によって保たれています。ツアー実施の週末は、地元の組合のみなさんが各地で野焼きを実施する予定です。実際に草原を焼く現場を見学させていただきます。目の前で草原が炎をあげて燃え、黒い灰になっていく様子を観察しましょう。野焼きの実施は天候次第で延期となる可能性があります。雨や強風、直前の天気次第では野焼きが実施されない場合もあるので、その点だけご了承ください。野焼きが延期になった場合は、別な草原プログラムを予定しています。

④阿蘇の草原で育まれる「あか牛」をいただく

1日目の夜は阿蘇の草原で育まれる「あか牛」をいただく夕飯を予定しています。阿蘇の牧野は「あか牛」の放牧のために利用されており、あか牛を美味しくいただくことも草原の維持管理につながります。

⑤阿蘇の火山が育む温泉に浸かる

1日目の夜は南阿蘇村の「地獄温泉 青風荘.」に宿泊します。湯船の底から硫黄温泉が湧く、とてもめずらしい露天風呂に浸かることができます。湯治者向けの別館を貸し切っているので、湯上がり後も参加者同士で語らいましょう。

こんな方におすすめ

「環境再生(リジェネラティブ)」に興味がある方
阿蘇の草原に興味がある方
人と自然が織りなす風土に興味がある方
サステナブル・リジェネラティブツーリズムに興味がある方

ツアー概要

【スケジュール】
1日目:3/2(土)
10:20 熊本空港 集合
11:00 牧野見学
12:30 ランチ休憩 兼 プログラムガイダンス @ 阿蘇草原保全活動センター
13:30 草原学習講座 by 増井太樹さん
15:00 草原環境整備
17:00 旅館チェックイン+温泉入浴
19:00 夕飯

2日目:3/3(日)
8:00 朝食
10:00 野焼き見学
12:00 ランチ休憩
13:00 2日間振り返りダイアログ
16:30 熊本空港 解散

※雨天決行、スケジュールは天候や現地状況に応じて一部変更になる可能性があります。
※自家用車でお越しになる方は、熊本空港の駐車場に駐車していただいた後に、バスでの移動をお願いします。

【宿泊場所】

地獄温泉 青風荘.
(熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327)

※部屋数の都合上、一部の方に相部屋をお願いする可能性がございます。
 個室を希望する方、友人やパートナーとの参加で相部屋でも大丈夫な方、ご自身のいびきが心配な方等はエントリーフォームに記入ください。

【参加費】
大人:35,000円(1泊4食付) ※高校生以上
子供:20,000円(1泊4食付) ※3歳〜中学生

旅行代金に含まれるもの:熊本空港〜阿蘇のバス代、食事代(1日目 昼・夜、2日目 朝・昼)、阿蘇草原見学&体験料、宿泊代

旅行代金に含まれないもの:熊本空港までの交通費、旅行保険代

【持ち物】
・草刈り作業ができる格好(軍手、動きやすいなど)
・任意:夕食時にみんなとシェアしたいもの(お酒やおつまみ等)

【定員】
大人:15名
子供:6名

【申込締切】
2/25(日)

【注意事項】
国内旅行保険のご加入は各自のご判断でご加入ください。

【キャンセル規定】
ご出発21日以前の取り消し・・・・・・・・・無料
ご出発20日前~ご出発8日前の取り消し・・・ 旅行代金の20%又
ご出発7日前~ご出発2日前の取り消し・・・・旅行代金の30%又
ご出発前日の取り消し・・・・・・・・・・・旅行代金の40%又
ご出発日の取り消し・・・・・・旅行代金の50%又
ご出発当日無連絡不参加及び出発後の取り消し・・・旅行代金の100%

【申し込み】

ツアーに申し込む!


※宿泊棟の部屋割りの都合で、参加人数を調整してもらう可能性がございます。その場合はご協力をいただけますと幸いです。

【現地コーディネート】

増井太樹さん(ますい・たいき)
公益財団法人阿蘇グリーンストック 専務理事
鳥取大学大学院農学研究科を修了ののち、(株)プレック研究所に入社、その後岐阜大学連合農学研究科(博士後期課程)、真庭市役所を経て2022年より現職。学生時代より一貫して日本の草原に関わり続け、半自然草原に関する研究を行うとともに、半自然草原をいかした地域づくりや蒜山(ひるぜん)自然再生協議会の立ち上げに従事。

阿蘇グリーンストックは1995年に設立され、2025年には30周年を迎え、この節目に、増井専務理事が中心となり、中期構想(~2027年度)を策定。阿蘇の豊かな緑を後世にという理念、地域の中核支援機関として機能するというビジョン、そして持続可能な阿蘇地域の自然・社会・経済を構築していく支援を行うとするミッションを掲げている。阿蘇グリーンストックの理念の達成には、SDGsのウエディングケーキモデルと同じ考えで整理でき、経済圏、社会圏が成立するためには、「生物圏」の持続可能性がなければならないことを念頭に置き活動を続けている。

近著に、愛しの生態系(文一総合出版)景観生態学(共立出版)、森林学の百科事典(丸善出版)(いずれも分担執筆)。博士(農学)、技術士(環境部門)
http://www.asogreenstock.com/

【ゲスト参加者】

安居昭博さん(やすい・あきひろ)
Circular Initiatives&Partners代表
「サーキュラーエコノミー実践 ーオランダに探るビジネスモデル(学芸出版社)」著者
1988年12月12日生まれ。東京都練馬区出身。世界経済フォーラムGlobal Future Council on Japanメンバー。ドイツ・キール大学「Sustainability, Society and the Environment」修士課程卒業。2015年~2020年までオランダ・ドイツを拠点に企業向けにサーキュラーエコノミーの視察イベントやセミナーを開催した後、2021年より京都市在住。京都市委嘱 成長戦略推進アドバイザー。2022年、梅酒の梅の実、生八ッ橋、酒かす、おから、レモンの皮など、京都の副産物・規格外品を活用し、福祉作業所と製造連携し「京シュトレン」を開発するお菓子屋「八方良菓」を創業。

【ツアーガイド&同行スタッフ】

植原正太郎(うえはら・しょうたろう)
NPO法人グリーンズ 共同代表
1988年4月仙台生まれ。慶應義塾大学理工学部卒。新卒でSNSマーケティング会社に入社。2014年10月よりWEBマガジン「greenz.jp」を運営するNPO法人グリーンズにスタッフとして参画。2021年4月より共同代表に就任し「いかしあう社会」を目指して健やかな事業と組織づくりに励む。同年5月に熊本県南阿蘇村に移住。釣りとスケボーと自給自足がしたい二児の父。

【お問い合わせ】
ツアーに関するご質問などはこちらのメールアドレスにお願いいたします。
tourism@greenz.jp
(担当:グリーンズ 長島)

【旅行企画実施】
企画実施:南西旅行開発株式会社(※)
現地プログラム企画運営:NPO法人グリーンズ + 公益財団法人阿蘇グリーンストック

※南西旅行開発株式会社
 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-8-7 青山宮野ビル2階
 東京都知事登録旅行業 第2-2824号
 総合旅行業務取扱管理者 内山貴之

【前回12月開催時のツアー写真】