こんにちは!greenzライターの池田です。
今年1月に行われたgreen drinks Japanキックオフパーティを皮切りに、各地で行われるようになったgreen drinks。東京から放射線状に全国に広まり、8月現在、全国10都市で開催中。なかなかの勢いですね!
各地でオリジナリティあふれるgreen drinksが開催されているようですが、今日は私がスタッフとして参加している「green drinks 湘南」について紹介させてください。これまで計3回を開催してきましたが、ワークショップ、飲み会とも毎回大盛況。地元愛たっぷりな人々が集う湘南地域の風を、ぜひ感じてみてください!
green drinks 湘南って?
green drinks 湘南は、神奈川県・湘南地域を中心に開催しているエコ飲み会。これまで、2010年3月に茅ヶ崎、6月には小田原、そして7月には平塚で、合計3回開催してきましたが、他のgreen drinks とはちょっと違う特徴があります。
1:毎回違う街で開催
2:トークではなくワークショップ
3:場所は基本的に座敷
どれもみなさんが想像する「湘南」のイメージと違うかもしれませんね。
とりあえず説明はこのくらいにして、まずは先日行われた「green drinks 湘南 vol.3」の様子をお届けしましょう!
会場はなんとお寺!「green drinks 湘南 vol.3」
7月最後の土曜日、連日続く猛暑の中開催された「green drinks Shonan vol.3」。この日の会場は平塚にあるお寺「宝善院」でした。「お寺で飲み会!?」と、告知の段階からTwitterでも話題になりましたが、お寺で開催することにもちゃんと意味があるんです。(これは後ほど改めて説明します)
この日のプログラムは、第一部:お寺体験、第二部:ワークショップ&飲み会、の二部構成。まずは1部開始の午後3時、参加者が次々にお寺に集まってきました。
写経と瞑想でお寺体験
お寺に気軽に触れていただくために企画された第一部のお寺体験。A:瞑想+法話、B:写経+法話から、みなさんにお好きな方を体験していただきました。
〈瞑想+法話〉
こちらは本堂で行われた瞑想チームの様子。真言宗の僧侶である木下全雄さんに講師になっていただき、仏教のお話と、全雄さんが実践されている「ヴィパッサナー冥想」の体験をさせていただきました。
ヴィパッサナー瞑想は「観察型瞑想」と呼ばれるもので、自分自身の動きをじっくり観察します。たとえば1分間、胡座をかき背筋を伸ばして目を閉じ、呼吸する以外は全く身体を動かさず、身体の感覚や反応を味わう体験。全雄さんのお話によると、
「生きている」ことは、「苦しい」ことで、じっと座っていても、立っていても、横になっていても必ず苦しくなります。じっとして存在している事は苦しいのです。しかし、動き続けることも苦しくなります。さらに、「年を取ること」「病気になること」「死んでしまうこと」これらのことは勝手に起こって、しかも私たちを苦しめるのです。さらに、弱肉強食の生命の世界で、幸せに生き続けるという願いが成り立たない事に気付くのです。
とのこと。では、人生は苦しいばかり?でも、自分自身を含めた万物が、瞬間瞬間変化消滅するという「無常」を観察すると、永遠に変わらないで欲しいという「執着」が成り立たない事に気付くのだとか。「無常」を受け入れることができたとき、心は安らぐのだそうです。
お話と体験で2時間、どっぷりと仏教の世界に触れる貴重な体験。参加者のみなさんも真剣に取り組んでいただき、「気付きを得た」という声をたくさんいただきました。
〈写経+法話〉
一方でこちらは写経チーム。会場の宝善院の僧侶であり、green drinks 湘南スタッフでもある松下弓月さん(@yuzuki_m)の指導により、小さな紙に写経を書いて、和綴じで小さな経本を作りました。
今回書いたのは、よく知られている「般若心経」ではなく、文字量の少ない「百字偈」という100文字のお経。お手本の上に紙を乗せてなぞるだけなので簡単そうに思えますが、これがなかなか難しく、悪戦苦闘。書き始めると途端に真剣に、みなさんほぼ一言も喋らず静かに筆を動かしていました。
書き上げた後はハサミやのり、針と糸を使って、和綴じでの製本です。この時は緊張も緩み、ワイワイガヤガヤとまるで夏休みの宿題をやっているような雰囲気に。好きな色の表紙や糸を選んで、自分だけのオリジナル経本を作りました。こうして出来上がったミニ経本は、みなさんの手元に残るいい思い出になったようです。
ワークショップは湘南の川柳作り
チームに分かれてのお寺体験の後は、そのままお寺で、第二部へ突入です。乾杯、green drinksの簡単なご紹介の後、各チームに分かれて湘南をテーマにした川柳作り。自己紹介をしてチームメンバーの共通点を見つけ、自分たちの持つ湘南のイメージを話し合い、川柳に落とし込む作業です。
和気あいあいと、でも真剣なディスカッションの末、各グループの「俳号」と「川柳」を披露していただきました。発表された力作はこちら!(括弧内は俳号)
気をつけろ ボーソー族が 狙ってる(湘南外)
終電を 降りるとホッと 湘南時間
潮風に サビる車と 労働意欲(以上、別荘邸自宅)
四無量心(しむりょうしん) みんな兄弟 しょうなんです(無南)
どこからも 山から海へ 続く道
129 61 62 134
大丈夫 湘南の海は 冬もある
湘南の 山に抱かれ 農作業
のびやかな 海や山との 多様性(以上、砂神海音(さがみうみね))
それぞれに込められた深〜い想いはUSTREAM映像をぜひご覧ください!→【Green Drinks 湘南 Vol.3】
昔から湘南に住んでいる人、湘南に住みたいと思っている人、湘南以外の人…。それぞれの人がこの地域について話し合い、新たな湘南の魅力や特徴を発見した様子。拍手と笑いに包まれる中、ワークショップは終了しました。
私たちが考えるgreen drinks の意味
そして最後に、宝善院の松下弓月さんから全体についてのまとめのお話をしていただきました。
お寺は、昔から地域コミュニティの中心にあり、多くの人が集まる場所でした。コミュニティは地域、趣味など様々なカタチがありますが、弓月さんは、宗教(=religion、「再びつなぎ合わせる」の意味)を通して、人と人を結びつけることもできると考えているとのことです。
これは、green drinks も同じ。このような場を通して、地域の人と人が出会い、新しいコミュニティとなっていくことが、サステナブルな社会につながっていくのではないでしょうか。
私たちgreen drinks 湘南のスタッフは、このことを一番に考え、できるだけ参加者同士が濃くつながることができるような空間を目指しています。ワークショップで全員が一緒に頭をひねり、お座敷でゆったりと話し合って、地域の魅力を再発見する。そんな場作りを今後も続けて行きたいと思っています。
フレンチのケータリングで飲み会&オープンマイク
ワークショップの後は、そのまま飲み会に突入しました。ワークショップでほぐれた雰囲気そのままに、盛り上がった会場の様子を写真でお楽しみください。中には、ご近所さんを発見したり、共通の友人がいたりと、新たなつながりが生まれたようですよ。
ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
次回green drinks 湘南は秋頃(近日発表!)に開催予定です。どうぞご期待ください!
green drinks 湘南ほか、全国の開催状況をチェック!
「green drinks 湘南」第一回、第二回のレポートもぜひ!