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一本の映画で世界が変わる、かもしれない

greenz/グリーンズ participant

「この映画を観て人生が変わった」というのは、その映画にとって最高の賛辞かもしれない。人生を変えるまではいかなくても、誰かに感銘を与えたり、何か伝えたいメッセージがあって、映画は作られているもの。

Participant Mediaは、これまでに社会に一石を投じる名作・ドキュメンタリーを多く制作している。脈々と人々に語り継がれるような話には、人を変える力があると信じて、それを映画やドキュメンタリーというかたちで世に送り出している会社である。

観客を楽しませるのは当たり前、その上で更に問題意識を芽生えさせて、何らかの行動を起こさせるような作品を、上質なエンターテインメントとして提供するために、2004年にParticipantは設立された。

2005年には「グッドナイト&グッドラック」「スタンドアップ(原題=NORTH COUNTRY)」「シリアナ」などの映画作品を、2006年には全世界で物議を醸したドキュメンタリー「不都合な真実」などを制作し、次々と世界中に問題を投げかけてきた。

そんなParticipant Mediaが、新たに「TakePart.com」を立ち上げた。
これは新しいタイプのソーシャルアクションネットワークで、社会問題に対して何か変化を生むようなアクションを紹介して、みんなで共有しようというサイトらしい。

ブロガーが「Education(教育)」「Environment(環境)」「Peace(平和)」「Ethics(倫理)」などのカテゴリーでTAGを付けて、トピックスを投稿・紹介するコーナーがメインコンテンツになっている。他には、Participant Mediaのフィルム作品を紹介しながら、その作品が訴えている問題に関連した、社会的行動を起こしている団体や活動へのリンクもある。

ただし、この「TakePart.com」はまだ“アルファ”サイトの状態である。
ここでの“アルファ”とは、他には無い新しいリソースやプラットフォームを構築するという、先進的なネットワークサイトの基礎作りの意味。それから、そのネットワークサイトを構築する過程を公開し、ユーザーがブログにコメントしたり、意見をメールしたりすることで、まさに「TakePart(=参加)」してもらいながら、共に作っていきたいという意味でもある。

実際に、ここ数日間でトップページのレイアウトやデザインが微妙に変わっていたり、それまであったコーナーが無くなっていたり、日々変化していく様子が見られた。2009年の早いうちにベータ版を公開したいと言うくらいだから、まだまだ進化の途中なのだろう。

映画を観て何か新しい行動を起こすもよし、TakePart.comに参加するもよし、実際に行動を起こさなければ世界は何も変わらない。Participant Mediaの新作映画「THE SOLOIST」に出演したジェイミー・フォックスは、映画のメッセージに共感して、早速食糧を集めて寄付する活動「Feed The Need!」に参加している。
一本の映画が人の意識や行動を変え、やがて世界を変えるかもしれない。