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環境に注目して楽しむ!まもなく開かれる映画祭TOKYO FILMeXのみどころはコレ!

greenz/グリーンズ ティトフ・ヴェレスに生まれて

『ティトフ・ヴェレスに生まれて』

今世界中で環境をテーマにした映画が数多く作られている。今年の10月に開かれた第21回東京国際映画祭はそのことに注目し、「natural TIFF」という特集を組んだが、今月22日から30日まで行われる第9回東京フィルメックスでも、環境やサステナビリティにまつわる作品が数々、上映される予定だ。

東京フィルメックスは世界各地から良質な映画を発掘してきて上映する映画祭で、名を知られていない監督の作品というだけでなく、日本にはほとんど入ってこない国で製作された作品も上映される。今年はレバノンやカザフスタン、マケドニアといった国々から作品がやってきた。

そんなTOKYO FILMeXで、「環境」に注目したときに、ぜひ見たいのはこの2本!

『サバイバル・ソング』(中国/2008/94分)
黒龍江省長白山脈の猟師たちに密着したドキュメンタリー。昔ながらの生活を記録し、貯水池建設での立退きに抵抗する姿を追う。『最後の木こりたち』(第8回フィルメックスで上映)に続く監督第2作。シネマ・デジタル・ソウル最優秀作品賞受賞。

『ティトフ・ヴェレスに生まれて』(マケドニア/2007/102分)
環境汚染の産業都市、ヴェレス(旧称のティトフ・ヴェレスはユーゴスラビア時代の指導者に由来)に生きる三姉妹の日々を、鮮烈な映像美で詩的に描く。サラエボ映画祭審査員特別賞、ベルリン映画祭で上映された女性監督の第2作。

特に『ティトフ・ヴェレスに生まれて』はマケドニアという日本人には馴染みの薄い国の環境問題をテーマとした映画で興味深い。マケドニアはユーゴスラビア時代に工業化が進み、環境汚染が深刻化し、現在もさまざまな問題を抱えているという。

この2本以外では、女優カトリーヌ・ドヌーヴがイスラエルによるレバノン侵攻で破壊されたレバノン南部を訪れるというドキュ・ドラマ『私は見たい』にも注目したい。大女優の目に映る暴力の傷跡は見るものに何を伝えるのだろうか。

また、東京フィルメックスは監督や出演者によるティーチインの回数が多く、時間が長く取られているのも特徴の一つである。制作者と対話できるというなかなかない機会を生かして、映画と環境の関係について話を聴いてみるのもいいのではないだろうか。