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エネルギー源はブタのオナラ! コスタリカ発、あふれる自然の循環をふんだんに用いたリゾートホテル「Lapa Rios」

2014年11月19日に公開した記事を再編集してお届けします!

日本は秋も深まり、肌寒くなってきましたね。そんな時は地球の裏側の、こんな暖かくてきれいなリゾート地に逃げたくなるという方もいるのでは?

今回ご紹介する中南米コスタリカにある「Lapa Rios」は、ただのおしゃれなリゾートホテルではありません。徹底的に地球と地域にやさしいサステナブルな宿泊施設ということで評価され、数々の賞を受賞しているのです!

Lapa Riosは、「本物の自然の中での冒険を楽しみたい!」という旅行者に人気の宿泊地。ジャングルやマングローブの探検ツアーやホエールウォッチング、植林体験など、自然環境に詳しいスタッフが様々なレクチャーをしてくれるのも魅力の一つです。

自然との一体感を楽しめる客室。Wi-Fiの利用可能量に制限を設けているので、リモートワークやワーケーションはできないと考えておきましょう。

珍しい植物との触れ合いも、魅力の一つ。

このホテルの特筆すべき点は、その溢れる自然を見事に循環させていること。

ホテル内で出たゴミの80パーセントをリサイクルし、人々の食材のロスをブタたちのエサにしています。そして、そのブタのオナラや糞尿によって生まれたバイオガスが、暖房設備やキッチンに利用されているのです。

ブタの糞尿から生まれたエネルギーと聞くと、「えっ!?」と引いてしまう人もいるかもしれませんが、においなどの心配はないのだそう。そして屋根には太陽光パネルも設置され、徹底して循環型のエネルギーを取り入れています。

ブタの糞尿をエネルギーに変える様子

Lapa Riosをオープンしたのは、John&Karen Lewisさん。夫妻はアメリカのPeace Coops Volunteerというプロジェクトでケニアに行った際に、若者が地域から離れて都市で暮らし始めてしまっている現状を目の当たりにしました。

そして帰国後に、旅行で行ったコスタリカの手つかずの自然に感銘を受け、現地の自然環境の保護と地域コミュニティ活性を目的としたロッジをつくることにしたのです。

彼らは自分たちの証券を売り払った資金で土地を購入したのち、馬に乗って地域の調査に回り、食事会などを開いて積極的に地域の人たちと関わるようにしました。

こういった活動によって得られた信頼が、今のLapa Riosの基盤です。夫妻はホテルで働くスタッフを地元の人だけにし、収益を地域の小学校に寄付する活動をすることで、地域コミュニティの活性に取り組んでいます。

そんなLapa Riosは、地域の人にも、観光客にも学校のような存在。なぜなら、お客さんが熱帯雨林や自然環境について学ぶ一方で、スタッフたちも世界中の観光客と触れ合うことで言語力を身につけたからです。

夫妻がジャングルで目撃した、スカーレットマコウというカラフルできれいな鳥。ホテルの名前はこの鳥に由来します。

新しいテクノロジーを駆使し、自然のままの循環を取り入れたホテル、Lapa Rios。

どこか遠くの知らない場所でつくられたエネルギーでなく、身近で自然なエネルギーを使って生活できたら素敵だと思いませんか?

[via laparios,inhabitat,macawecotourism,eco retrieved November 2014]

(Text: 吉岡遥菜)
(編集: スズキコウタ)