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約83%のごみをリサイクルする「大崎システム」を世界へ!合作株式会社が求めるプロジェクトマネージャーとは? #仲間募集

リサイクル率日本一のまち、鹿児島・大崎町。1998年以降、住民が力を合わせて全国平均の4倍以上にあたる83%以上のリサイクル率を達成し、過去15年に渡って維持しています。

2021年4月には、県内外の企業などと協働する「一般社団法人大崎町SDGs推進協議会」が発足し、「リサイクルの町から、世界の未来を作る町へ」というビジョンを掲げました。このまちに惚れ込んで、合作株式会社を設立したのが、全国各地の地域づくりに取り組んできた齊藤智彦(さいとう・ともひこ)さん西塔大海(さいとう・もとみ)さん昨年末に公開したグリーンズジョブの記事を通して、今春4人のメンバーを迎えました。

今回は、大崎町を舞台に持続可能な未来をつくる「OSAKINI プロジェクト」を世界に展開するプロジェクトマネージャーを募集します。合作のメンバー全員にインタビューを行い、お仕事の内容はもちろん、合作のメンバー紹介から大崎町での暮らしまで、たっぷりお話を聞かせていただきました。

大崎町はなぜ、日本一の“リサイクル先進地域”になったのか?

まずは、初めて知る読者のみなさんに向けて、大崎町が「リサイクルのまち」と呼ばれるようになった経緯を簡単におさらいしたいと思います。(もっと詳しく知りたい人は前回の記事をご一読ください)。

大崎町は、鹿児島県・大隅半島東部に位置する人口1万3000人のまち。ごみ分別の取り組みをはじめたのは、1998年のことでした。ごみの増加により埋立処分場が「あと数年でいっぱいになる」という事態に直面。町役場と住民は450回にわたる説明会で対話を重ね、埋立処分場を延命化する道を選びました。そして、ごみを細かく分別してリサイクルすることにより、埋立処分場に運ばれるごみの量を減らしていったのです。

以降、分別品目は「缶・ビン・ペットボトル」から27品目にまで増えています。ごみの60%を占める生ごみや草木などの有機物は、土着菌で発酵させたのち完熟堆肥として大崎町の農地へと循環しています。こうした取り組みの結果、2006年以降はリサイクル率80%以上をキープしています。日本一になった回数は、なんと13回! 

大崎町のごみ分別指導ポスター。住民による「衛生自治会」という組織が、集落ごとのごみ分別回収をサポートしている

大崎町のリサイクルを引き受けている、中間処理施設「そおリサイクルセンター」

生ごみや草木などの有機物は、そおリサイクルセンターの関連施設「有機工場」で約5ヶ月から半年間発酵させて約10分の1に減量。完熟堆肥製品「おかえり環ちゃん!」になり農地へと循環する

大崎町の分別・リサイクル活動は「大崎システム」と呼ばれ、今や国内外から注目を集めています。2012〜2015年には、国際協力機構(JICA)を通じて、ごみ問題に悩むインドネシアへの「大崎システムの技術移転」も実施されました。

2021年4月、大崎町は鹿児島県内の企業とともに、「大崎町SDGs推進協議会(以下、SDGs協議会)」を立ち上げ。「2030年までに使い捨て容器の完全撤廃・脱プラスチック」を目標に設定。使い捨て容器に代わる便利な手段を開発し、2027年までに80%の普及率を目指しています。SDGs目標12に掲げられる、「つくる責任、つかう責任(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)」の達成は、大崎町では「絵に描いた餅」とは考えられていません。

合作もまた、SDGs協議会の一員。今回募集するプロジェクトマネージャーは、同協議会とともに、「OSAKINI プロジェクト」を進めていくことになります。具体的には、主に後述する「大崎システムの分析・評価」と「企業などと連携して進める新技術開発」を中心に、プロジェクトの企画・提案・進捗管理、書類作成などに取り組む予定です。

「大崎システム」を世界に発信する準備が整った

合作代表の齊藤智彦さんは、2018年に初めて大崎町を訪問。2019年1月には、大崎町の政策補佐監に就任し、ローカルを軸足としながらグローバルな視点をもって、SDGsの達成を通して世界の課題解決にチャレンジする計画づくりをはじめました。

合作株式会社代表・齊藤智彦さん。海外でアートを学んだ後、日本で地域政策に関する研究職を経て、日本各地で地域プロジェクトを実施した経験をもつ

齊藤さん このまちの人たちは、「ごみを分別することがこの世界を良くすることなんだ」とよくわかっていることに感動して、すごくワクワクして。こちらから「大崎町の価値をもっと世界に広げるお手伝いをさせてもらえませんか」とお願いしたんです。

齊藤さんに誘われて大崎町にやってきた西塔大海さんもまた、「まっすぐな目で、このまちから世界の未来を語る人たち」に強く惹かれたと言います。

合作株式会社取締役・西塔大海さん。東日本大震災当時、気仙沼の避難所を運営。全国20以上の自治体の地域づくりのサポート、地域おこし協力隊に向けた研修などの実績がある

西塔さん 今まで20以上の自治体とお仕事をさせてもらって、どこも好きだし思い入れがあります。ただ、自分の30代、40代の軸になる仕事としては、地域のためにも、日本のためにも地域の外にある企業ともつながる事業をやる必要があると考えていました。「それだけの引力をもつまちって、どんなところだろう?」と思っていたなかで、大崎町の引力はすごかったんです。

2020年7月、ふたりは大崎町で合作を設立。2021年春には、彼らとともに大崎町から世界の未来をつくっていく、4人のメンバーが入社しました。

2021年春に入社した合作の第1期メンバー。前列左から、藤田香澄(ふじた・かすみ)さん、立花実咲(たちばな・みさき)さん、中垣るる(なかがき・るる)さん、森川和花(もりかわ・ほのか)さん。みなさんグリーンズジョブの記事を読んで入社してくださったそう

現在、合作は大崎町を舞台に持続可能な未来をつくる「OSAKINI プロジェクト」を世界に展開するために、急ピッチで準備を進めています。2021年8月大崎町は、Yahoo! JAPANが企業版ふるさと納税の寄附先となる地方公共団体を公募する「Yahoo! JAPAN 地域カーボンニュートラル促進プロジェクト」に選定され、4,599万円の寄附を受けることになりました。他にも複数の企業からの寄附も集まっており、「OSAKINI プロジェクト」の実施事業もいよいよ具体化しています。

そのなかから、本記事ではふたつの事業を取り上げたいと思います。ひとつは大崎システムの分析・評価、もうひとつは大崎システムをアップデートするために、企業などと連携して進める新技術開発。どちらも、今回、募集するプロジェクトマネージャーが担当するお仕事になります。それぞれご紹介していきましょう。

大崎システムを評価する“ものさし”をつくる

大崎システムのCO2排出量の測定・分析を行うプロジェクトを担当するのは、プロジェクトマネージャーの藤田香澄さん。「このプロジェクトは、企業との連携や、大崎システムの国内外への展開を行ううえで最初に必要なこと」だと言います。

研究機関や企業との連携プロジェクトのプロジェクトマネージャーを担う藤田香澄さん。幼少期を南太平洋のツバル、フィジー、キリバスで過ごし、大学では環境問題や国際関係、行政学を学んだ。前職は面白法人カヤック。サーフィンが好きだそう

藤田さん 大崎システムについて、「ごみの焼却処理と比較したときにCO2排出量をどのくらい削減できているのか」などはまだ検証されていません。これから、環境系の研究機関と連携して「どういう指標で評価するのか」という調査の設計部分からつくろうとしています。

西塔さん 今は、「何を誰とどうやって調査するのか」という設計をしている段階ですね。
一般的に、国や自治体が環境系調査を行う場合は、調査機関に仮説の検証を依頼します。しかし、我々は「何を調べなければいけないのか」という部分から一緒に考えたいんです。地域側の人たちの言葉は合作が翻訳し、研究者側の言葉は環境学博士の大岩根尚さんに翻訳していただくという形をとり、ていねいに進めています。

大崎システムは、経済・社会に対する効果も生んでいます。たとえば、リサイクルセンターは約40名の雇用を創出。資源ごみの売却益は年間約1000万円にのぼり、その一部は「リサイクル未来創生奨学金制度」に活用されています。協力しあいながら分別活動をする住民の間には、自分ごととしてまちづくりに関わる意識も生まれました。合作では、こうした要素も含めて測る“ものさし”をつくることを視野に入れて、調査の設計を行おうとしています。

齊藤さん 環境面におけるCO2排出量だけなら、ある程度すぐにデータが出るのかもしれませんが、経済やコミュニティへの影響も含めないと価値評価ができないと考えています。ただ、僕らが独りよがりになるのはよくないので、第三者を入れてしっかり評価を行いたいんです。これから世界に向けて大崎システムを展開していくためにも、エビデンスを示すという責任は必須だと思いますから。

大崎システムは、住民、行政、企業が力を合わせてつくりあげてきたもの。合作は、まちへの敬意をもちながら、その成果を世界に向けて発信するための評価システムをつくろうとしているのです。その真摯な姿勢には心打たれるものがありました。

「未来の大崎町ヴィジョンマップ」。SDGs協議会ではこのイラストに描かれたことの実現を目指しています

企業と連携して、このまちだから描ける未来をつくる

前述したとおり、大崎町のリサイクル率は80%以上を達成していますが、町内だけで取り組むリサイクルは限界に近づいています。この先は、消費財や物流のしくみを見直し、リサイクルの質を高める方向性を模索しながら、大崎システムのアップデートが必要です。

今、大崎町ではどんなプロジェクトが動きはじめているのでしょうか?

藤田さん たとえば、可燃ごみとして扱われている使用済み紙オムツのリサイクルでは、ユニチャームさんと連携しています。同社が独自に開発した「オゾン処理方法」では、高分子吸水ポリマーを酸化させて水とCO2に分解して、衛生的で安全なパルプに再資源化が可能だとされています。お隣の志布志市(2016年度から実証実験に着手)に続いて、大崎町でも紙おむつを再資源化する実証実験をはじめています。

紙おむつは、埋め立て処理するごみの約3分の1を占めています。もし、再資源化が実現すればリサイクル率がさらに改善する可能性があります。また、日本製の紙おむつは海外にも輸出されているため、世界の課題解決にもつながるかもしれません。大崎システムを世界へ展開するうえで、リサイクルの質を高めていくことはとても重要なのです。

齊藤さん 酒類などに使われるアルミ付き紙パックは「紙」扱いで、現在固形燃料としてのリサイクルにとどまっています。もし、アルミ付き紙パックと同等の品質を保てる「紙パック」に切り替えられたら、トイレットペーパーなどに再生可能になります。また、注ぎ口のキャップをハサミなしで切り取れるものにしたり、商品の外装フィルムをなくす方法を採用できれば分別の手間が減ります。今は、アルミなしでも酒類に使用でき、注ぎ口を切らずに取り外せる紙パックの技術をもつ企業との連携も進めています。

ほんの少しのところを改善することが、大崎の人たちの暮らしを良くする小さな一歩になります。大崎システムを世界に展開するときには、こうした小さな一歩の積み重ねが、大きなインパクトになるのだと考えています。

2021年秋からは、環境負荷の低い商品および商品の販売方法の開発を共にする、小売業、消費財メーカー、素材メーカー、物流企業などの公募を開始しています。

今回、募集するプロジェクトマネージャーは、先述した「大崎システムの分析・評価」やこうした企業などとの連携をつくる仕事です。期待する人物像を尋ねると、「地域の人としっかり向き合いながら、社会に対して『こうしたい』という欲求がはっきりある人」(齊藤さん)、「誰も解をもっていないので、言われたことをするのではなく自分の意思で動ける人」(藤田さん)とのこと。

藤田さん 不要な容器包装を減らしたり、ライフサイクル全体での環境負荷の低い製品に置き換えたりするには、いろんな企業との連携が不可欠です。合作のプロジェクトマネージャーは、企業の方たちと対等に話し合いながらプロジェクトをつくり、しっかり検証を行った技術や商品を世の中に出すお仕事。気候変動はもう「待ったなし」の状況ですから、突破力がある方を募集したいと思っています。

おふたりのお話を聞いていると、世界を変える小さな手応えを着実に積み重ねるのが、合作のお仕事なのだろうなと思いました。一つひとつは小さくても、いつか未来の人たちから「あそこで世界が変わったよね!」と言われるような大きなインパクトを生み出すに違いありません。
それでは最後に、一緒に働くことになるメンバーとオフィスのようすをご紹介しましょう。

次の合作を担う「だいたい機嫌のいい人たち」

昨年の求人記事では、「対象となる人物像」にひとつ印象的な言葉が記されていました。「だいたい機嫌がよくいられる方」ーーあらためて、この言葉を考えた西塔さんにその”こころ”を尋ねました。

西塔さん 合作の仕事はルーティン業務ではないので、どれひとつとして計画通りにいかないんです。「だいたい機嫌のいい人」あるいは「自分で自分の機嫌を取れる人」じゃないと乗り越えられないと思ったんです。実際に、第1期のメンバーは自分の機嫌を取るのがすごく上手だなと思います。

実は、「だいたい機嫌がいい」という言葉にピンときて応募したのが、テレビやラジオでキャスターの仕事をしていた中垣るるさん。ご本人はもちろんのこと、相対する人のご機嫌さえだいたいよくなりそうな人です。

「声と笑い声で居場所がわかる」ひと、中垣るるさんは合作のムードメーカー。NHK大分放送局などでキャスターを務めた経験をいかして、合作のオンラインイベントでも大活躍。現在もフリーランスのアナウンサーとしても活動している

中垣さん 今までとは違うことをやってみたいと思っていたときに偶然見つけたのが合作の求人記事。キャスターの仕事で関わってきた広報の人たちを思い出して、「広報なら私にもできるのかもしれない」と思いましたし、だいたいは機嫌がいいので応募してみました(笑)

中垣さんと共に広報を担当する立花実咲さんは、WEBメディア『灯台もと暮らし』の立ち上げに関わったのち、2017年から3年間は北海道下川町で地域おこし協力隊を経験した人。2018年に北海道胆振地方東部地震の後に北海道全域で発生したブラックアウトを契機に、気候変動に興味をもったそうです。

大きな笑顔がキュートな立花実咲さん。「チームで力を合わせて興味のある分野に根本的な部分から関わりたい」と思っていたときに、合作の求人を見つけたそう

立花さん るるさんは「話す」のが得意。私は文章を綴る作業もあるけれど、SDGs協議会がやろうとしていることを、誰にどうやって見せていくのかを考えて形にしていく。お互いの強みをいかしつつバランスよく役割分担をしています。いつも、中垣さんの存在に救われているというか、いてくれると落ち着くし元気になります。他のメンバーも同じ気持ちだと思います(笑)

森川和花さんは、唯一の鹿児島出身&新卒メンバー。コロナ禍で予定していた留学が中止になって、就職活動をはじめたときに合作の求人記事を発見して応募したそうです。面接で出会ったふたりの“サイトウさん”の印象はどうでしたか?

東京生まれ、鹿児島・日置市育ちの森川和花さん。人材育成の領域に関わっていく予定。「社会が大きく動いていくなか、その先頭あたりにいる会社で働いている社会人になりたい」と話す

森川さん 私がイメージしていた“大人”に一番近い人たちだなと思いました。相手の立場にかかわらず人の話を真剣に聞いて、自分の立場にかかわらずていねいに会話ができて、自分の仕事を楽しむと同時にその仕事に責任を負っているというか。おふたりと話したときに「こういう人たちもいるんだ」と衝撃を受けましたし、とてもうれしかったです。

ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅の管理棟(旧有明高校)にあるSDGs協議会のオフィス。元教室だった空間は風通しもよく、自由な空気が流れている

オフの時間の過ごし方は、中垣さんは「釣りと料理」、立花さんは「自宅をオアシスにして過ごす」、藤田さんは「フラダンス」、森川さんは「自動車免許取得したので運転練習を兼ねたドライブ」などとそれぞれです。農産物も海産物も豊かで、食材が安いのもうれしいところだとか。そうそう、大崎町のリサイクルをやってみた感想も聞いてみましょう。

コロナ禍が過ぎたら「会社のみんなやまちの人たちと宴会したい!」と話すみなさん。それぞれに「合作でこれからやりたいこと」を胸に抱いて仕事に取り組んでいる

森川さん ごみの分別は、自分なりのやり方が決まって慣れるまでは少し時間がかかりました。「いやあ、全然簡単ですよ」とは言い切れないけれど、普通に生活しているだけで「環境に悪いことはしていないな」と思えるのは心持ちが楽です。買いものをするときも「せっかくこの仕事をしているなら、ちょっとでも環境負荷が低い商品を選びたい」と自然に思うようになりました。自分の価値観がすごく変わっていくのを感じています。

いくら環境に悪いと頭ではわかっていても、行動を変えることはなかなか難しいものです。ところが大崎町は、「ふつうに暮らしているだけ」で移り住んだ人たちの価値観をごく自然に変容させてしまうのです。言葉ではないところで共有できるからこそ、大崎システムは世界に通用する可能性があるのだと思います。

そんな大崎町で、合作に集う「だいたい機嫌のいい人たち」と、自分の足元からSDGsの達成につながる仕事をしてみませんか? 自分の人生と暮らしているまちと、この世界の未来が一緒に変わっていくような日々が待っています。

(写真: 東花行)

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