10/2(土)スタート! 豪華ゲスト講師たちとともに学ぶ 「作文の教室」第10期〜DELUXE EDITION〜

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あなたのいらないモノはだれかにとってのギフトかも!? 不要とほしいのマッチングで、地域に豊かさを爆誕させる「Buy Nothing Project」って?

あなたにとって「豊かさ」とはどんなイメージですか?

給料が出たらほしかったブランドの服を買う!
1年に1回は海外旅行へ行く!
ボーナスで温泉旅館に泊まってごちそうを食べる!

派手なお金の使い方や、ふだんとは違う環境に身をおく非日常感がつくり出す「贅沢」は楽しい時間ですよね。ただコロナ禍でそんな体験も難しくなっていて、より身近な場所に豊かさを見つけようとする人が増えている様子。

わたしは、贅沢も身近な快楽も、その奥底には心が満ち足りた状態への欲求があるのではないかと思うのです。

わたしは、知人から言われたこの言葉を思い出しました。

「人の幸せを幸せと思えることが一番ですよ。」

利己主義ではなく、利他主義。限られたパイを奪い合う資本主義的な考えと異なる、分かち合う心。いらなくなったモノや特別じゃないけどできることを通して、地域のつながりをつくりだせないか。そんなチャレンジに取り組む「Buy Nothing Project」についてご紹介します。

Buy Nothing Projectは、Rebecca Rockefeller(レベッカ・ロックフェラー)さんと Liesl Clark(リーズル・クラーク)さんの2人が2013年7月にワシントン州のベインブリッジ島でギフトエコノミー(※)の考えに基づき始めたもので、現在では世界30か国以上に広がり、日本でも4つのグループがつくられています。

Facebookのグループから参加することができ、そのルールはシンプル。参加者はいらなくなったもの、プレゼントしたいもの、サービスやスキルなどを投稿します。逆に、もらいたいものや困っていることを投稿してもよいのです。お互いのニーズが合った場合に、決してお金を発生させず無償でプレゼントされます。

(※)ギフトエコノミーとは見返りを求めない分かち合う経済のことで、例えばカルマキッチンでは「あなたのお食事は、あなたの前に来たお客様によって支払われています。」と銘打ち、客は食事代を支払う義務はありません。そのかわり、それぞれの関わり方ででその循環を続けるために貢献するのです。(https://greenz.jp/2013/08/23/karma_kitchen/

リサイクルだけじゃない。Buy Nothing Projectが生み出すもの

提供されているものは実にさまざま! その一部をご紹介します。

誕生日のポップ。あるのとないのじゃパーティーの盛り上がりが大違い!

指輪!なにかドラマがありそうですね。焼きたてのパンやキャセロールなどでもいいそうですよ。

これだと単なる無料のリサイクルプラットフォームのようですが、ここからが大事なところなのです。

Buy Nothing Projectは地域ごとにグループが分かれていて、参加できるのは1つのグループのみ。つまり、自分が住んでいる地域のグループにしか参加できません!

もし、このルールがなく世界中でのやり取りが可能であれば、その大半はメールのやり取りといつもの配達員とのコミュニケーションを生み出すだけでしょう。しかし物理的に会うことのできるメンバーで構成されることで、ギフトやサービスを直接手渡すコミュニケーションが生まれます。会うことができるからこそ、もらったギフトへの恩を返したいと思うでしょう。そうやって関わった人たちがつながっていき、ローカルコミュニティが形成されていきます。

そして無償であるからこそ、与えることも与えられることも、お互いに遠慮する必要のない関係性づくりに大きく寄与しているのではないでしょうか。

Buy Nothing Projectに参加して消費について考えなおし、新品を買わずに近所の人に商品を譲ってもらうことは、商品の製造量に影響を与え、ゴミ処理場や海に捨てられる不要な商品の過剰生産に歯止めをかけることになるかもしれません。

しかし、このプロジェクトの真の目的は、そこでつながった人たちが、お金にとらわれずに豊かさを共創していくことなのです。

いかがでしたか?

人と分かち合うこと。
人とつながること。
そして、人を思う心。

Buy Nothing Projectは、モノでもなく、お金でもなく、人と人とのつながりが生み出す心の在り方が豊かさの指標のひとつだと教えてくれます。

(Text / Curator: Hikaru Nojiri)

– NEXT ACTION –

あなたも、人のために与えられることについて考えてみませんか?
それはきっと、あなたと人をつないで、お互いの心に豊かさを宿す最初の一歩なのです。