あなたは再生可能エネルギーにどのようなイメージを持っているでしょうか。
環境に優しい?
災害時でも使える?
不安定?
メディアで利点・欠点それぞれ取り上げられているので、なんとなく知っている方も多いはず。とはいえ、「再生可能エネルギーをもっと使おう」という社会の動きは理解できても、その活用が進むことで自分の暮らしにどんな変化があるのだろう。壮大すぎて縁のない話だな、と思っている方もいるかもしれません。
実は再生可能エネルギーの業界で普段働いているわたしは、これまで、どうすればたくさんの人に興味を持ってもらえるか考えてきました。
いろいろ悩んだ末に行き着いたのは、自分の原点。
思い返せば、わたしは再生可能エネルギーに出会ったときワクワクしたんです!
あの「ワクワク感」がキーワードかもしれない。毎日のぼって沈む太陽。全身で感じる風。そんな自然の力で生まれたエネルギーで遊ぶことで、地球とつながっている感覚を得る。そんなワクワクで、再生可能エネルギーの良さをプレゼンできないかと思いました。
そこで今回のgreenz playlistでは、過去greenz.jpで紹介されてきた、再生可能エネルギーのなかでも身近に取り入れやすい「ソーラー(太陽光)」のユニークな使い方や取り組みをまとめていきます!
ガスも、電気も、火も使わない。太陽光のめぐみが生む美味しさ。
ガスも電気も使わず、太陽の光だけで行う「ソーラークッキング」。CO2を排出せず、光熱費がかからず、また、晴れていれば季節を問わずに屋外調理が可能です。この記事で紹介したのは、太陽の力でつくる焼き芋のレシピ。
電子レンジなど、スイッチひとつ押して数十秒で仕上がる調理は本当に便利で、わたしたちの暮らしを支えてくれていますが、それと同時に、自然の成り立ちを想像しながらできあがりを待つ1時間も、また別の感謝を実感できるものです。(⇒続きは、こちら)
音にこだわった結果、ソーラーに行き着いた。
みなさんは、「電気には“ノイズ”が含まれている」ということを知っていましたか? 遠い発電所で発電された電気は、送電線や変電所を経て家庭に届くまでに、さまざまな影響で、波形がゆがんでしまうのです。
そんなノイズのない“最高の音”を求めて、ソーラー電源による音響システムにたどり着いた音響チームが「RA-energydesign-」。プロのミュージシャンやエンジニアなど、音にとことんこだわる人たちに幅広く支持されているそうです。
「湧き水で淹れたコーヒーと水道水で入れたコーヒー、ってくらい音が違うでしょ。一度知っちゃうと、もう戻れないですよ」とは、「RA-energydesign-」メンバーの藤田晃司さんの言葉。(⇒続きは、こちら)
ソーラーパネルにだって表情がある? 無機質なイメージを一新する美しさ。
街を歩いていると見かけることが増えてきたソーラーパネル。ただ、その無機質で、どこかよそよそしい見た目から、自分ごとにしづらいかもしれません。「美しい見た目のものを使いたい」という方にオススメしたいソーラーパネルを見つけました。設置されているのは、デンマークの学校「Copenhagen International School」。デザインと発電の効率性、その両方を追求した美しいソーラーパネルです。(⇒続きは、こちら)
パネルのリユースで、より自然を汚さないエネルギーづくり。
ソーラーパネルって、使われなくなったあとどうなっているの? そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか? そんな疑問にお答えするために取材したのは、使用済みソーラーパネルをリユースして販売している企業「ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社」。
資源の有効利用や廃棄物を減らすためには欠かせないリユースは、どのように行われているのでしょうか? 事業を始めた理由や検査の仕方、これからの課題などについて伺ってきました!(⇒続きは、こちら)
太陽光発電と断熱で、電力会社から独立だ!
ソーラーパネルや自家発電機を活用し、電力会社に頼らないオフグリッド住宅。とはいえ、どのようにオフグリッドに移行するか、なかなか現実的に思えない方も多いかもしれません。
ノースカロライナ州の住宅販売会社「Deltec社」が開発した戸建て住宅「Solar Farmhouse」は、大きな手間を掛けることなく完全なオフグリッドライフに移行できるんです。断熱性能に優れた建築デザイン、ソーラーパネルを駆使した自家発電など、その仕組をご紹介しましょう。(⇒続きは、こちら)
いかがでしたか?
ソーラー×料理
ソーラー×音
ソーラー×デザイン
etc..
思いもしなかったものとソーラーとのかけ算がありましたね。「自然由来のエネルギーを使うことで気候変動や環境破壊を食い止めよう!」という意識も大事ですが、これら5つの事例は、それぞれの暮らしでソーラーを使い”どう楽しむか”という視点でデザインされているのが印象的です。その楽しむ姿勢、ワクワク感によって再生可能エネルギーが知られていくことで、太陽は地球と人々の心をも照らす大きな光になるかもしれませんね。
堅苦しいことだけを考えていては、暮らしの変化を持続させるのは難しいもの。まずはあなたも、ワクワクしながら地球とつながれるソーラーで遊んでみませんか?
(Text / Curator: Hikaru Nojiri)