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自家発電100%、広い生活空間、自由にできるDIY。それはわがままな夢じゃない。誰でもオフグリッドライフができる戸建て住宅「Solar Farmhouse」

ソーラーパネルや自家発電機が注目を集め、電力会社に頼らないオフグリッド住宅への関心がここ最近で高くなってきています。

しかし、オフグリッドで完全に電力を自給自足するとなると、まだまだ一筋縄でいかないのが現状。

「電力インフラがなくて不便なことがあるのでは?」
「人の協力を得ながら地道に取り組まないといけないの?」
などの疑問・不安もあり、いつか実現したいけど、難しいことと考える方も多いのでは?

でも、そんな心配とは、もうおさらば!

今回ご紹介する戸建て住宅「Solar Farmhouse」は、大きな手間を掛けることなく完全なオフグリッドライフに移行できるんです!

傾斜のある屋根、古風で趣のある玄関口、白を基調としたアメリカ伝統的なデザイン

一見シンプルなつくりの「Solar Farmhouse」。実は、至るところにオフグリッドライフ実現の仕掛けがあります。

まず一つ目は、季節を問わず快適な温度・湿度を維持してくれる、優れた建築デザインです。太陽の光を受けやすい建物の形状や異なる素材を重ね合わせた断熱性の高い壁によって、冬でもポカポカ。空気の循環を考慮した窓の大きさや配置、放射熱を反射しやすい素材の屋根が、夏場も室内を快適な状態に保ってくれます。

空調調整の手間が省けるので、エアコンやヒーター、加湿器、除湿機といった余分なエネルギーを消費する家電をこれまでのように設置する必要はありません。

太陽光を受けやすい屋根の形状⑭や窓の配置⑮、断熱性の高い壁⑬が、室内の温度を快適な状態に整えてくれます

異なる素材を幾層にも組み合わせた壁の枠組みには、気密性を高めるためのシール材が取り付けられています

次に、自家発電した電力だけで年間消費電力をまかなってくれるソーラーパネル。優れた断熱性と通気性を実現したことで、余分なエネルギーを消費しないため、必要とされるソーラーパネルの面積も、従来の戸建て住宅に比べて格段に少なくてすむんだとか。

エネルギー効率の良さとソーラーパネルによる発電で、年間およそ15万円の光熱費を節約できるそう。この数字は、日本における4人世帯の年間電気料金に匹敵します(出典元)。

従来の戸建て住宅の電力を賄うのに必要とされる、ソーラーパネルの平均的な設置面積

一方、「Solar Farmhouse」の電力をまかなうのに必要なソーラーパネル設置面積はほんの僅か!

そんななか、このようなエネルギー効率に優れた家だと「もしかして狭いのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、「Solar Farmhouse」のもうひとつの魅力は、その広々とした空間です。天井が高く開放的な一階部分は収納スペースも広く、人数の多いご家庭でも不便なく生活できます。

キッチン、ダイニング、リビングがひとつになった開放的な1階部分

間取りや収納スペース、玄関口やガレージなどは自由に変更できるので、お気に入りのレイアウトを考えるのも楽しそうですよね

ここまで至れり尽くせりの「Solar Farmhouse」。気になるお値段は、完成前の状態であれば約1,000万円。DIY好きの人にとっては、好みの内装に設計できる余白があるのも魅力的ですよね。

また、完成した状態での価格は、4,000万円前後。普通の戸建てと同等の価格でオフグリッド住宅を建てることができるので、DIYの知識がない方にとって購入を検討する価値は十分にありそうです。

完成前の状態での購入も可能なので、DIY好きの人にとっては腕の見せどころです!

「Solar Farmhouse」の開発元であるノースカロライナ州の住宅販売会社「Deltec社
の創立者Steve Linton(以下、スティーブさん)とJoseph Schlenk(以下、ジョセフさん)は、自分たちの住宅への想いを次のように語っています。

私たちは、環境に負荷をかける構造設計は採用しません。時間や経費を削ることなく、環境面や耐久性で高い水準の住宅建築を目指しています。

創立者のスティーブさん

伝統的かつお洒落なデザインを踏襲しつつ、暮らしの快適性や利便性、環境への優しさを実現した「Solar Farmhouse」は、ちょっとした我慢や不便を感じることもあったエコな暮らしから卒業し、自分たちのほしい住まいをしっかりと見つめ直すための物件として、注目されるのではないでしょうか。

[via inhabitat, Deltec Homes, NEDO, 総務省統計局]

(Text: 竹内謙二)