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学童は、ただ“子どもを預かる場所”じゃない。コロナ禍による休校中も子どもたちの日常を保障し続けた学童保育+学習塾「ネクスファ」の次なる挑戦

突然の、全国一斉休校要請。今年2月末、前例のない事態に、子どものとなりで生きる多くの人々は驚き、戸惑いました。

学校は、子どもたちにとって学びの場であると同時に居場所でもあります。「休校の間、誰が昼間の子どもたちを見てくれるんだろう?」と途方に暮れた保護者の方々も少なくないと思います。

この春小学1年生になった娘を持つ私も、そのひとり。

「娘はいつランドセルを背負えるんだろう?」
「私の仕事は…?」
と、頭が真っ白になったのを覚えています。

「休校になっても仕事にいかなければならない」
「子どもの居場所を保障してほしい」。

そんな保護者の切実な声に応えるように、厚生労働省は、休校要請が発表された2月27日当日、「放課後児童クラブ」(以下「学童保育」)について、「感染の予防に留意した上で、原則として開所していただくようお願いしたい」とした文書を発表しました。

これを受けて、ふだんは子どもたちが学校で過ごす時間も含めて、朝から晩まで子どもたちの居場所になった全国各地の学童保育では、いったい何が起こっていたのでしょう。

まだ記憶に新しい今こそ、学童保育の現場の声に耳を傾けてみたい。そんな想いで、私がインタビューを申し込んだのは、千葉県柏市で、学童保育と学習塾が一体となった子どもの居場所「ネクスファ」を運営する共同代表・櫻井政志さん辻義和さんです。

ネクスファは、この緊急事態のなかでも、感染症対策のための環境を整えた上で、いつもと変わらずにのびのびとした子どもたちの日常を守りつづけました。そしてこの経験が、スタッフのみなさんの大きな自信と一体感につながり、今、次なるステージへと歩み出そうとしています。

なぜ、そんなことが可能だったのでしょうか? その理由と背景を通して見えてきたのは、現在の子どもたち、そして学童保育を取り巻く諸問題でした。

コロナ禍での気づきを「これから」に活かすために。まずは2月下旬にさかのぼり、ネクスファの現場の様子を覗いてみましょう。

コロナ禍でも耐えられる環境はつくれる。
だから、覚悟を持って開けよう。

2012年、柏市のビルの2階にオープンしたネクスファ。小学1年生から中学3年生まで約100人が登録しており、入れ代わり立ち代わり、毎日60人ほどの子どもたちが放課後の時間をともに過ごしています。

ネクスファにいつもと変わらない子どもたちの声が響き渡っていた今年2月27日、政府から突然の休校要請が発表されました。「寝耳に水だった」と振り返る櫻井さん。その晩には厚労省から「学童保育は原則として開所」という通達があり、柏市の公立の学童保育の指針も「開所」と発表されました。それを受け、ネクスファではスタッフで緊急ミーティングを行ったそう。

辻さん 僕たちは民立(※)の学童なので、柏市から直接情報が届きません。親御さんから他の学童の様子を聞いたり、こちらから情報をキャッチしたりしなくてはならない状況でした。その上で、他の学童に準じなければいけないわけではありませんが、やはり柏市の指針が出た時点で「開けよう」という判断になりました。

(※)学童保育には、「公立公営」「公立民営」「民立民営」の3つの運営形態があります。「公立」は自治体からの補助金を受けて運営しており、運営指針も基本的には自治体に準じます。柏市の学童保育は40以上あるすべての小学校区で公立公営。その中でネクスファは市からの補助金等の制度が一切存在しない民立民営で運営しています。(自治体によっては、民立民営でも補助金が出る場合があります)

自治体の判断に準じる必要のない、ある意味自由な「民立」という運営形態ではありますが、感染のリスクを感じて開所を迷うことはなかったのでしょうか。

櫻井さん 僕らの役割は、一番は子どもの成長に寄り添うこと。それと同時に、お父さんお母さんにも寄り添うことも目指しています。僕らが運営しないと、仕事ができなくなってしまう。生活が全部壊れてしまう。都内に通勤されている方も多く、3月の時点ではまだ在宅勤務可能な方も少ない状況でしたので、生活を崩すわけにはいかないという気持ちがありました。

家庭とのつながりを大事にするネクスファでは、学期ごとの保護者会のほか、バーベキューや運動会など保護者参加のイベントも開催してきました。

辻さん どちらの選択肢もあったとは思います。でも開ける判断をしたのは、この状況の中でも感染を防ぐための対策と子どもたちのケアを徹底する努力はできる、やれることはやっていこう、と覚悟を決めたということです。

都市部の住宅街にある学童保育では、近所から届く苦情への対策として、窓は締め切り、1日中屋内で過ごさざるを得ないところも多いと聞きます。神奈川県にある私の娘が通う学童も、窓は開放しているものの室内で過ごす時間が大半です。この春、私は大勢の子どもたちがひしめき合っている光景を目の当たりにして、通所自粛を選択しました。

しかし、ネクスファは学習塾と合わせて4部屋(全体で約160平方メートル)という広いスペースを確保しており、すべての部屋で常時換気ができます。また、日頃から徒歩圏内の公園で外遊びをしていて、いわゆる「3密」を避けることができる環境下にありました。

「明らかに感染が拡大するような場所だったら閉めていたと思う」と、櫻井さん。「やりたいことをやりたいようにやってのびのび過ごせるように」と、子どもたちの環境を整えてきたスタッフのみなさんの努力が、このタイミングで力を発揮したのです。

もともと「子どもたちは外で走り回るのが一番」という考えで外遊びを重視してきたネクスファ。まだ寒い3月でしたが当時は遊具も使えたため、思い切り公園で外遊びを続けることができました。

大事にしてきたことの逆をしなくてはならない。
それでも、絶対的に生命が大事だから。

こうして開所を決意した後、保護者に利用日のアンケートを取り、シフトを組み、保護者への発信を行い、また会議を重ねて……。櫻井さんいわく「とにかくバタバタだった」というこの時期、何を大事にして動いていたのでしょうか。

櫻井さん 一番は子どもたちには学校が急に休みになったことによる不安が少なからずあると思っていたので、「ネクスファには行ける」という安心できる状況をつくらなければいけないと感じていました。

辻さん 子ども前ではバタバタしない、ということは心がけました。その方針はコアメンバー4人(共同代表である、櫻井さん、辻さん、松濤正子さん、坊ノ下瑞恵さん)のほか、関わってくれている20〜30人のスタッフ全員にも徹底して伝えていましたね。

「でも子どもたちにとっては、案外日常だったんです」と、辻さんは続けます。

辻さん 卒業にまつわる行事がなくなってしまった小学6年生と中学3年生はケアが必要でしたが、下の学年の子たちは割と淡々と来て、ネクスファでの日常を過ごしてくれていました。

「休校やったぜ」みたいな子もいれば、「ちょっとさみしい」という子もいて、それぞれに感じていたことがあったと思います。でもネクスファに来ているということは、自分の時間をゆったり過ごす時間が伸びたということでもあって、そんなにストレスは感じていないようでした。

学童保育部門は、自分らしく過ごせる「第3の居場所」であるとともに、「たくましく社会を生きる力」を育む学び舎であることを目指し、200種類を超えるプログラムも提供しています。

もちろん日常の中での感染症対策は徹底。うがい・手洗い、消毒、マスクなど考えられる対応はすべて施した上、できるだけ外の人を室内に入れない方針を取り、お迎えもビルの前から電話を受けてスタッフが子どもを連れて出るというオペレーションに切り替えました。また、お昼ご飯やおやつは、向かい合わず、しゃべらずに食べるように。「あの光景は忘れられない」と辻さんは語ります。

辻さん 僕たちは人と人が関わり合う場を大事にしてきたのですが、それと逆のことをするわけです。食べることを共有する時間は子どもにとって大事なコミュニケーションで、一番ホッとできる時間でもありました。それが、全員外を向いてしゃべらないで食べる、という光景に変わってしまって…。それでもちゃんと説明すればわかってやってくれるんです。子どもってすごいですよね。

大事にしていることと逆のことだけれど、やらなくてはいけない。迷うことなくそう判断できたのは、やはり「生命」を思ってのことでした。

櫻井さん 一番は子どもの生命を守らなければいけないということ。それは普段から変わらなくて、大きい怪我を防ぐこと、登下校の安全を確保すること、コロナ禍では子どもたちを感染から守るということ。絶対的に生命が大事なので、食べ方に関しても、すぐに決断できました。

生命を守るために。唇を噛み締めながら子どもたちの食事風景を見守っていたネクスファの現場に、再び緊張が走ります。4月7日、政府は緊急事態宣言を発出しました。

子どもたちの安定、スタッフの成長。
コロナ禍を共有して見えた、築き上げてきた価値

緊急事態宣言を受けて、柏市は入学式の延期を決定。休校期間も延期となりました。柏市の公立の学童保育は、この時点で、「保護者が社会生活を維持する上で必要な事業(※)に従事しており、かつ、家庭で児童を保育する人がいない場合」という条件に該当する子どものみを対象とした「特別保育」を実施する方針に転換。それ以外の子どもに関しては基本的に利用自粛を求め、保育料の免除策も打ち出しました。

※柏市の文書では、「医療関係、インフラ関係(公共交通機関、電気、ガス、水道等)、保育・介護関係、 運送通信関係、食品・生活必需品供給関係等」と業種についての言及もありました。

世の中の緊張感がさらに高まる中、ネクスファでは「何よりも、子どもたちと保護者のみなさまが、ともに安心して過ごし、学ぶことができる居場所として存続し続けるために」という思いから、これまで通りの開所を決意。保護者の業種を特定することなく、「必要な方」に対しては受け入れる方針を伝えました。

辻さん 民立なので、公立のルールにのっとると運営を継続できない(※)ということもありますが、業種を特定すると困る方が出てくると考えました。難しい判断でしたが、こちらの方針を伝え、保護者の方にご判断いただく、という形をとりました。

※補助金を受けていない民立の学童保育は、公立のように保育料免除策を打ち出すことも難しく、経営が厳しくなるという現状があります。

保護者に寄り添うこの方針には、「助かります」という感謝の声も多く届きました。結果として約半数の子どもたちが通所を継続することに。ネクスファはこれまでと同様に感染症対策を徹底する他、今度は4月からの新入生に対するケアにも心を向けていきました。でもスタッフの心配を他所に子どもたちは、「逆に、例年よりも環境への適応が早かった」と櫻井さん。

櫻井さん 本来なら学校から帰ってネクスファで過ごすリズムになるはずが、シンプルに朝から晩まで同じ場所にいることになったので、1年生が馴染むのは早かったんです。外遊びも思い切りしていたので、上の学年の子たちとも交わって。

辻さん 大学生も学校が休みになって、3ヶ月間、朝から晩までずっと来てくれていて。年齢の近い人が全力で遊んでくれるのって、子どもにはものすごく良いこと。日常で遊ぶ中から関係性ができあがっていきました。きめ細やかに子どもたちの様子を見てくれるお母さんスタッフも含め、本当に助けられました。僕たちはミーティングで部屋にこもることも多かったんですが、恵まれているなぁと思いましたね。

年齢の近い大学生、安心感のあるお母さんスタッフさんなど、多様な人と関わることができるのも、ネクスファの大きな魅力です。

辻さん 何よりうれしいのは、スタッフ一人ひとりに想いがあるということ。僕たちがお願いしていないのに子どもたちの気分転換になるような遊びを考えてくれたり、コアメンバーに去年の運動会の動画を編集して贈ってくれたり。もともと想いも力もある方たちでしたが、休校中の3ヶ月をみんなで共有してきたことで、スタッフはすごく成長しました。

新入生が馴染みやすい環境、スタッフの層の厚さ、質の高さ、そして想い。緊急事態宣言という未曾有の事態に直面したネクスファを支え、さらなる一体感へと導いたのは、これまで築き上げてきた組織としての強さであることは言うまでもありません。

また、「まーしー(櫻井さん)」、「つじちょう(辻さん)」と、スタッフや子どもたちとはニックネームで呼び合う関係性をつくり、現場においても学生さんやお母さんスタッフを信頼し、積極的に現場を委ねてきたコアスタッフのあり方も大きな影響力となっていたのでしょう。

辻さんによると「ネクスファの哲学は特に言語化していないし、スタッフ全員でミーティングをする機会もそれほど多くない」とのことですが、そのあり方は、場の空気としてスタッフのみなさんにも浸透していたのだと感じます。

やわらかな笑顔で子どもたちとかかわる「まーしー」こと櫻井さん

一方で財政面においても、これまでの運用形態が功を奏したそう。

辻さん この状況になって、学童保育と学習塾を両方やっているということも僕たちにとって必要だと感じました。今回、学童を自粛してくださったみなさんに対して、一部返金対応をしたんです。それはオンラインに切り替えても継続して受講し続けてくれた塾の生徒からの月謝収入があったからこそできたことなんですね。

櫻井さん 今回、公立も民立もほとんどの学童が環境面や財政面で厳しい状況にさらされたと思います。そんななかで、自分たちはつくりたい環境をつくってきてよかったな、こういう非常事態でも耐えられる環境をつくれてきたんだな、と感じ、自信……とまではいきませんが、よかったな、と思いました。

塾や学童保育のプログラムの一部はオンラインに切り替えて継続。リアルな現場での触れ合いや関わり合いを大切にしていたネクスファにとって戸惑いの中の挑戦でしたが、子どもたちは積極的に参加してくれたのだとか。

感染不安から通所を自粛する利用者が増えるなか、経営に悩んだ民立民営の学童保育も少なくなかったことでしょう。でもネクスファは、学童保育と学習塾というふたつの顔を持っていたことで、コロナ禍でも財政難を軽減できました。民立の学童保育に対する補助制度がない柏市においても、柔軟にやりくりすることができたのです。そして辻さんによると、どうやら多様な顔を持つ場のメリットは財政面だけではないようです。

辻さん ネクスファでは一人の子どもが学童にも塾にも関われる。ここに来ると、居場所が複数あるんですよね。その上、多様な個性を持つスタッフが関わってくれているので、その子のありのままの個性を発揮できる場所でもある。

多様性のある場って、パッと見はカオスかもしれませんが、僕は価値があると感じています。いろいろな居場所のあり方があると思うので、既存の基準を満たしたものにとどまらず、地域の中でのネクスファのあり方というのはこれからも考え続けるのかな、と思いますね。完成形はないです。

ネクスファは東京大学、柏市、UR都市機構とのパートナーシップ事業「高齢者の生きがい就労プロジェクト」に参画するかたちでスタートしたため、学校からの送迎など、スタッフにはシニアの方も多いのだとか。

「ただ、民立は公立よりも月謝が高く通える人が限られるので、正直補助があるとうれしい」と、辻さんは補足してくださいました。

補助金などを受けて経済的な基盤をつくるには、どうしても行政等が設定した基準を満たす必要があります。より多様な場所に対しても制度が開いていれば、子どもたちの居場所の選択肢も増え、より豊かな放課後の時間を過ごすことにもつながる。辻さんのお話から、私はそんな未来を思い浮かべました。

子どもたちと同じ目線で全力で遊ぶ「つじちょう」こと辻さん

子どもの放課後の先に、
まちを、社会を見据えて。

6月、学校が再開し、自粛していた子どもたちも元気に戻ってきました。そして今、「完成形はない」というネクスファの次なるチャレンジが大事な局面を迎えています。この秋、9年目にして初の移転。子どもたちがもっと思い切り遊び、学ぶための環境づくりを目指して、クラウドファンディングを実施中です。

もともと賃貸契約満了に伴って計画していた移転。公立の保育は移転に関する補助金の制度がありますが、ネクスファは一切補助金を得られません。コロナ禍の3ヶ月間で大きな費用がかかり、移転に伴う資金が大幅に不足したため、クラウドファンディングに挑戦することになりました。

おふたりはワクワクを隠せない様子で、移転先でのチャレンジについて聞かせてくれました。

辻さん 移転先は公園から徒歩10秒。思い切り放課後の時間を過ごすためには、最高の立地です。本来はまちが放課後の居場所になればいいと思うのですが、現在は放課後の子どもは学童に行かなきゃいけない社会。そんな中で、ランドセルを背負ってネクスファに来ると、ずっと公園にいることができるようになる。放課後の過ごし方がより豊かになっていく可能性を感じています。

櫻井さん 今回の移転先に限らない話ですが、個人的には地域の人たちが気軽に立ち寄れる場所になったら楽しいな、と思います。立ち話しの中でコミュニケーションが生まれたりプロジェクトがはじまったりするようなイメージ。

キッチンも新しくできるので、子ども食堂のようなものなのか、テイクアウトできる場所なのか…。かたちはわからないですが、ここに集まることが目的ではなく、ここを拠点にいろいろな人がつながってくれたらいいな、と思います。

新しいネクスファのイメージ図。公園やまち、公共空間へとつながっていくイメージが広がっています。

「もはや学童と塾の話ではなくなっていますね」という私の不躾なツッコミに、「いろいろ混ざったら楽しいですよね」と笑う櫻井さん。一方で辻さんは、「学童と塾、それぞれの質を高めていくことにも注力したい」と姿勢を正します。

多様な方々の多様な想いが混じり合っていることがネクスファの大きな魅力。スタッフのみなさんの思い描く未来も多様性に富んでいます。

その中でおふたりに共通して感じられたのは、コロナ禍でも子どもたちの日常を保障し続けた誇りと自信、そして、これからも自分たちのつくりたい場所をつくりあげていこうという強い意志としなやかな行動力。さらには、どんな状況下でも子どもとの時間を楽しもうとする心も、言葉の端々から伝わってきました。

今回のインタビューはオンラインで行いました。おふたりのやわらかな笑顔と真摯な想い、画面越しにもひしひしと伝わってきました。

今、議論しておきたい
子どもの居場所をめぐる諸問題

一方で、インタビューを通して、民立学童の立場からの問題提起だけではなく、学童保育の制度や子どもの居場所を取り巻く環境に関する諸問題に真正面から向き合う姿勢も、強く感じることができました。

辻さん 学童保育の基準はあってないようなもので、怪我やアレルギーに対するガイドラインもないですし、「児童1名につきおおむね1.65平方メートル以上」(「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準(厚生労働省令第六十三号)」より)というのも、常識的に考えるとそれではとても狭くて運営できないんですよね。でもそれでやってしまっているという実情があって。現場の方々の収入の低さも大きな課題です。

櫻井さん そもそも僕らは学童って、子どもの成長に寄り添い、家庭にも寄り添う場所だと思っているんですが、ただ「子どもを預かる場所」と思われてきたところもあって。

辻さん 子どもの声をどこまで拾えているのかな、と疑問に思うこともあります。この状況に対して物申したい子どももたくさんいると思うんですよ。子どもたちの出す声、もしくは声なき声にしっかり耳を傾けていきたいですね。

現在、学童保育の利用者数は全学年で増加傾向にあり、小学1年生の利用率は30%を越えています。(厚生労働省「平成28年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」より)感染者数がふたたび増加し、第二波の到来も予想されるなかで、子どもたちの居場所となる学童保育の現場は、今後ますます重要な社会的役割を担うことになるでしょう。

また、辻さんの「子どもの声をどこまで拾えているか」という問題提起は、学童に限らず、保育園、学校、地域社会、家庭など、子どもの居場所すべてに共通するもの。このインタビューを通して浮かび上がった、子どもの居場所をめぐるさまざまな問題について議論したい方、ぜひあなたの気づきを周りの方に伝えてみてください。今議論することが、これからの子どもたちのより良い環境をつくり、次の「いざ」というときに必ず生きてきます。

私も、引き続きさまざまな現場の取材を通して、読者のみなさんと子どもの居場所をめぐる議論を続けていきたいと思います。また、学童と保育園に通う2人の子どもを持つ親としても、地域の人々との対話を重ねていきます。

非常事態に直面したとき、ネクスファのように「やってきて良かったな」がたくさん確認できるって、なんだかいいな、と思いませんか?

そんな未来を、一緒に見にいきましょう。
今、行動することから。

– INFORMATION –

ネクスファ9年目の挑戦!放課後の居場所・学び舎を移転します!

こんにちは、ネクスファです。

ネクスファは、千葉県柏市で学童保育と学習塾が一体化した居場所・学び舎として2012年にスタートしました。

高校生からシニアの方まで、多世代の多様なスタッフとともに、そして何よりこどもたちと共にこの9年間、模索と実践を重ねてきました。現在は小1~中3のこどもたち、100人以上が日々集います。

このたび様々な経緯があり、近隣に移転することになりました。

しかし、新型コロナウイルスに対応するため3~6月に大きな費用がかかり、現在、移転に伴う資金が大幅に不足しています。こどもたちにとって思いっきり遊び、学ぶことができる場所を続けるために、みなさまのお力をお貸しください!
https://readyfor.jp/projects/nextph-move