こんにちは、NPOグリーンズでプロジェクトマネージャーをしている東善仁です。普段は連載やトークイベントなどの企画をしたりしています。以前は茶山台団地でのコミュニティ支援にも関わっていました。
茶山台団地では「ゼロ円マーケット」という場づくりもしていました。(現在もNPO法人SEINさんが運営されてにぎわっています) 今回は、地域の皆さんの交流の場となった「0円マーケット」をはじめる手順やポイントについてご紹介します。
0円マーケットでは、お金を介さずに「おすそわけ」の気持ちで品物をシェアします。自分ではもう使わない、でも捨てるのは寂しいしもったいない、と思う品々を持ち寄り、必要な人に譲ります。物々交換ではないので、気に入った品物を持ち帰るだけでもOKです! 地域の人と気軽に出会える場をつくりたい人。ものを大事にするコミュニティにしたい人にとくにおすすめです。
「0円マーケット」の手順
1. 運営を手伝ってくれそうなメンバーに0円マーケットについて話す
フリーマーケットのように売り買いする際の会話も楽しいものですが、子どもたちは参加しにくい面もあります。0円マーケットではお金を介さずに品物をシェア。誰でも気軽に、使ってほしいものを持ち寄ることができるんです。
2. 告知ポスターやチラシをつくる
仲間ができたら、次は地域への呼びかけです。おすそわけの品物を持ち寄ってもらえるよう参加を呼びかけましょう。チラシのデザインなどはもちろん自由ですが、忘れずにお知らせしておくと良いのがこちらの3点。
・食品や開封済みの化粧品などはご遠慮いただくほうがいいこと
・物々交換ではなく、ゼロ円でのシェアであること
・みんなで楽しもうという心持ち
3. 持ち寄られた品物を並べる
いよいよ開催日。参加者が手にしやすいように並べます。
4.参加者同士、話しかけてみる
集まったみなさんで、お話ししてみましょう。それまであまり話したことがない人でも、何かモノが間に入ってくれるので安心して話しかけやすくなります。 「これ、まだまだ使えそうですよね」 「なにか面白いもの見つかりましたか?」 といった挨拶からはじまる会話が充分たのしいものです。
5.後片付けもなるべく大勢で
終了時間になったら、大人も子どもも力を合わせて後片付けをしましょう。ひと汗かけば、すっかり仲間になれます。
心を通わせるポイント
0円マーケットをする際におすすめなのが、ポストイットなどを使って、元の持ち主から一言コメントを書いてもらい、おすそわけされる品物に貼ったこと。さらに次の持ち主になる人にも御礼コメントを書いてもらって掲示ボードに貼り出します。実はこれ、途中から始めたことなのですが、ただモノが移動するだけでなく人々の心がちゃんと存在する、ということが可視化され、0円マーケットの意味が参加者に伝わりやすくなりました。
以前、泉北ニュータウン「茶山台としょかん」で実施した事例も参考になるかもしれませんので、良かったら合わせてご覧ください。
注意したいこと
リスクや注意点としては、繰り越しになる品物もでる、ということ。そのため、継続開催の場合は保管場所も必要になりますし、一度きりの開催の場合は、残ったものを捨てずにNPOなど物品寄付を募っている団体を事前に調べておきましょう。また、高価な品物などがある場合は取り合いにならないように配慮しましょう。あくまでも大切なことは、物を通じた人々の交流が生まれることです。
0円マーケットを開催される方は「#0円マーケット」とつけてつぶやいてください。発信することで仲間になりましょう。ぜひはじめてみてください!