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なぜ自作したくなるのか。乳酸発酵飲料から考える、つくる喜び

手しごとやハンドメイドの魅力は、創造する喜びにあります。暮らしと直結し、自らを生かす実感。目的やメリット重視ではなく、好奇心を軸にした挑戦。主体的な楽しみが、そこはかとない自己効力感を育んでいきます。

全てを自作することは大変だからこそ、ふと思いついたものからつくってみる。小さく、個人的であることは楽しい、と感じます。

暖かな日差しが差し込み始めた季節。子どもの頃によく飲んだ、甘酸っぱくておいしい、あの乳酸発酵飲料の原液をつくりました。

乳酸発酵飲料の素となるもの

100年以上の歴史を誇る本家ドリンクは、乳酸菌と酵母で第一次発酵、第二次発酵と、手間と時間、そしてメーカーならではの技術が集結した賜物です。今回はあくまでもつくる喜びを探ることを目的にし、自宅にあるものを駆使して近いテイストを目指します。

材料(仕上がり約750ml)
・ヨーグルト 350g
・グラニュー糖 250g
・オーツミルク 100ml
・レモン果汁 50ml

市販のヨーグルトの場合、脂質の割合や原料によって味が異なるので、好みのものを選ぶ。生乳100%だと、より分かりやすいおいしさに仕上がる。ミルクも、豆乳や牛乳など味や色味も違うので好みのものを。レモン果汁は瓶詰めのレモン汁でも良いが、絞りたてでつくると格別。グラニュー糖の代わりに素焚糖(すだきとう)でつくったバージョンは下記の画像参照。

手順
1. レモン果汁以外の材料を小鍋に入れる

2. 弱火にかけ、鍋底からかき混ぜながらグラニュー糖をよく溶かす

目安は10分前後、ほんのり透明がかってきたら火を止める

3. 漉し器または目の細かいザルで1〜2回濾す

ヨーグルトのダマが残りやすいので、この工程によって格段に滑らかな仕上がりに

4. 粗熱が取れてからレモン果汁を加え、全体をよく混ぜる

5. 清潔な瓶などに移し、冷蔵庫で保存

飲む時の割合は1:3を目安に、水や炭酸水などで割る。材料のうち消費期限が短いヨーグルトに合わせて1〜2週間以内で飲み切るようにする

右はグラニュー糖の代わりに素焚糖でつくったバージョン。ほんのり香ばしさを含む味わいに。

自作してわかることは、考えることが増える、ということです。ヨーグルトやミルクの味の違いを感じ、自分の好みはどれで、それはなぜなのか、と考える。甘みはどのくらいにしたいか。何日くらいで飲みきれるか。そもそもなぜつくりたいのか等々。ほんの数十分の間にきっといろんな問いが浮かんでくるでしょう。

もちろん、いつ飲もうか、何で割ろうか、誰と楽しむかなど、楽しい考えごともたくさんあるはず。自分自身との対話によって、何を新たに発見するか。創作の楽しさは、その過程にこそあると思います。