greenz.jpの連載「暮らしの変人」をともにつくりませんか→

greenz people ロゴ

メジャーな観光地とは違う旅行をしたい? 現地の人と触れ合う「ローカルな旅」の始め方。

海外旅行をする、となるとみなさんはどんな旅を思い浮かべますか。

ヨーロッパの中世からあるロマンティックな街並を巡る旅? それとも、タイのエキゾチックでスパイスの匂いが漂う夜市で過ごすグルメな旅?

海外旅行に便利なガイドブック、たとえば「LonelyPlanet」や「地球の歩き方」などを見てみると、そういった観光地の情報がぎっしりつまっていて、見ているだけでも楽しくなってきますよね。でも、案外訪れてみると、「写真で見たものと違う」とがっかりした経験があるかもしれません。

一方、ガイドブックに紹介されているものを求めて観光をするような、従来の旅行とは違ったものがじわじわと人気を集めています。

それは、「ローカルな旅」。まるで住民であるかのように、訪れる土地になじみながら旅をするのです。ガイドブックには載っていない、その土地に行った人だけが実際に見て、感じて、味わうことができる旅。そして、現地に住む人々との交流を通してディープな文化にふれられる旅。

そんな旅に行ってみたい、という方に、今回は「ローカルのように旅する4つのアドバイス」をご紹介します!

アドバイスその1: ローカルのお家にとまろう

旅行をするときに欠かせないのが、宿泊先を探すこと。ラグジュアリーなホテルもいいですが、はるばる訪れる海外の土地で、現地の人々と同じ生活を楽しめると、もっとおもしろいはず。その方法としておすすめなのは、ローカルのホストが住んでいる一室をかりること!

近年では、有名な「Airbnb」や、「HomeAway」など、ローカルが旅行者に部屋を提供できるサイトが充実。これらを利用すると、簡単にローカルの住む家にとまることができちゃうんです。

ホテルと違って、ローカルのお家にあるのはホストのあたたかさ。ホスピタリティあふれるホストがたくさんいて、なかには滞在中にディナーにお呼ばれされたり、お茶をしながら語り合ったり、なんて機会もあるかもしれません。

そういった、ホストたちとの交流を通し、旅行先の文化をリアルに身にもって体験することができるのも、一般的なホテルに宿泊するだけでは味わえない醍醐味です。

アドバイスその2: プランや旅行前の期待は捨ててしまおう

旅行の計画をつめすぎると、それに追われてしまいがち。ついつい、あそこも行かなきゃと急ぎ足にかけまわって、最後には時間が足りない。そんなことも多々ありますよね。そこでおすすめなのが、旅行のプランは現地についてから決める! ということ。ローカルのところに宿泊する予約だけ取っておいて、あとは真っ白な状態で飛行機に乗り込みましょう。

いざ現地についた、まずは情報収集。そこで、ローカルの人々におすすめ情報を聞いてみるのです。現地の人々が日常的に通うレストランやカフェ、マルシェなど、ガイドブックには載っていないような、貴重な情報を得ることができます。

旅行前の情報は、ガイドブックや観光サイトを通して得ることが多く、そういった情報は、あらかじめ観光客が消費すべきものとして用意されたようなものもたくさんあります。

手持ちの情報が少ないほど、現地で得るローカルの情報が厳選されたものとなり、きっとみなさんに思わぬ出会いや発見をもたらしてくれるでしょう。

アドバイスその3: 現地の言葉を話してみよう

みなさんは、日本を旅行している外国人が日本語で「こんにちは」や「ありがとう」と言ってくれたら、うれしくないですか?それと同じで、みなさんが旅行先の言語を話せば、現地の人々は喜んでくれるはず。「別の国の言語を話す努力をする」ということはその国の人とコミュニケーションをとりたいという意思の表れで、文化を尊重している、と言えますから。

今日では無料の言語学習ツールが発達し、手軽に他の国の言語を学ぶことができます。

たとえば毎日5分間、レッスンを受けられる「Duoling」やゲーム形式で単語や文法を覚えられる「Babbel」など。その他さまざまなアプリを駆使して、事前に旅行先の言語、最低でもあいさつや感謝の気持ちは言うことができるよう準備しておくことをおすすめします。そうすることで、ローカルとの距離がぐんと縮まり、新しい出会いが増え、みなさんの旅を鮮やかなにものにしてくれるはず。

アドバイスその4: ローカルと同じ交通機関を使おう

旅行中、交通手段としてついつい使いがちなツアーバスや観光タクシー。言語の不自由もなく、行きたいところにダイレクトに連れて行ってくれるのでとても便利ですが、ローカルが使う交通機関と同じもので移動するのもいいかもしれません。

地図を見ながら自らの足で交通機関を選び移動することで、その土地を記憶し、なじみやすくなります。なによりも、路線バスや地下鉄を使うことで、ローカルの日常生活のワンシーンに近づける、というのがおもしろいところ。

また、タクシーを使う際にも、グローバル企業のものを使うのではなく、現地の国に根ざした企業、たえば、人気の観光地であるフランスだと「Uber」ではなく「Chauffeur Privé」を選択することで、ローカルの経済にコミットすることができますよ。

(アドバイスここまで)

いかがでしたでしょうか?

ローカルの旅で出会えるたくさんの現地の人々。彼・彼女らとの交流を通して感じるのは、国や人種は違えど、共通する相手を思いやる優しさ。その優しさの連鎖がつづくと、争いのない社会へと一歩ずつ進んでいくことができるのではないでしょうか。そして旅の記憶はずっと色濃くのこり、あなたの人生の旅に彩りをそえてくれるはずです。

この年末年始、旅行先は決まっていますか? まだ、という方は、一度ローカルな旅に出てみましょう! きっと、新しい発見があなたを待っていますよ。

[via:THE GOOD TRADE,Top Photo: Some rights reserved by orangetaki flickr]

(Text: 川又彩華)
(編集: スズキコウタ)

– あなたも「greenz people」に参加しませんか? –

こちらの記事は「greenz people(グリーンズ会員)」のみなさんからいただいた寄付をもとに制作しています。2013年に始まった「greenz people」という仕組み。現在では全国の「ほしい未来のつくり手」が集まるコミュニティに育っています!グリーンズもみなさんの活動をサポートしますよ。気になる方はこちらをご覧ください > https://people.greenz.jp/