みなさんは結婚式の引き出物としてカタログギフトをもらった経験はありませんか?
結婚式をはじめ各種イベントで重宝されているカタログギフトですが、選択肢が豊富なようでいて実は欲しいものが少なかったり、同じような商品ばかりで飽きてしまったり…。特に、結婚式のような一生の記念になるイベントの場合、新郎新婦“らしさ”があり、なおかつ幅広い世代に喜ばれるものを贈りたいと思うもの。
今日ご紹介する「東信州ギフト」は、贈り手にとっての“地元”や“ふるさと”をアピールしつつ、厳選された旬の味覚を贈ることができる、まさに贈り手“らしさ”が際立つギフトです。
旬の野菜が農家さんから届く!
カタログギフトというと分厚い冊子のイメージが強いですが、「東信州ギフト」は、はがきサイズのカード12枚が1組。カード1枚につき1商品(野菜や果物、加工食品)が紹介されています。その中から好きな商品を選び申し込むと、それが旬を迎える時期に生産者から直接、商品が届くのです。
東信州ギフトのカード表紙
カードの内容にも特徴があります。表面には2人の人物が。その野菜や加工品を「今つくっている人、これからつくっていく(かもしれない)人」「一緒に作っている2人」「師匠と弟子」の姿です。農業一筋に生きる父親と都会に暮らす息子、この道五十余年の父と紆余曲折を経て家業を継いだ娘、新規就農した都会育ち女性と地元の大先輩女子…など様々。
裏面には、そんな2人の何気ない会話や想い出のエピソードがつづられていて、なんだか心がほっこり温かくなります。おいしさや旬を届けるのはもちろんですが、同時に、読むだけでも楽しく、贈り手の地元の“温度”が伝わるように作られています。
東信州ギフトに参加した米農家の塩澤さん親子
人と人がつながる贈り物
Loop38の井上拓磨さん(左)、間島賢一さん(右)
このカタログを企画したのは、全国の“地元”の活性化をめざす「株式会社 地元カンパニー」。東信州ギフトのカタログの制作は、長野県上田市に拠点を置くまちづくり団体「Loop38」の井上拓磨さんと間島賢一さん。地元カンパニーの代表・児玉光史さんが東信州出身であることが縁で、ギフト作りはスタートしました。
贈る人は、思い入れのある地元のモノを贈れ、地元にお金を落とせる。もらう人は、贈り主の地元がどんなところかわかり、その土地のおいしいものを食べられる。生産者は、多くの人に直接、農産物を届けられる。かかわるみんながうれしいギフトです!
と胸を張る児玉さん。
最近、誰かにプレゼントを贈る機会って少ないような気がします。野菜や加工品ならいろんな世代の人にも喜んでもらえるので、誕生日やお中元、お歳暮にもオススメですよ!実際に受け取った側からも、「選ぶ楽しさがあり、本当においしいものが届いて感激した」という声が届いています。
ギフトに参加した生産者のなかには直販は初めての農家さんもいて、お客さんからの声が届くことにやりがいを感じ、張り合いにもなっているようです。何よりこのギフトを贈ることで、人と人がつながり、田舎や自分の地元の雰囲気を知ってもらう機会になればいいですね。
と井上さんも続けます。
地元カンパニーでは、東信州ギフトを第一段として、日本中の「地元ギフト」を開発していく予定とのこと。信州で始まったこのアイデアがいろんな地域に広がりを見せれば、地域や農業の活性にもつながるかもしれませんね。
みなさんの“地元”には、どんな贈り物がありますか?全国各地の「ギフト」づくりは、まだスタートしたばかり。あなたも、あなた自身の“地元”のギフトづくりに参加してみませんか?
(Text:依田 幸江)
東信州ギフトを見てみよう
Loop38(ループサンパチ)とは?