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クラウドファンディングと署名活動のハイブリッド!市民と政治をつなぐプラットフォーム「Citizinvestor」

Photo by Yukiko Matsuoka.

Photo by Yukiko Matsuoka.

クラウドファンディングの先駆け的存在「Kickstarter」がニューヨーク市内の低所得地域を対象とするクラウドファンディングページを特設したり、英ロンドンでは公共プロジェクトのためのクラウドファンディングサービス「Spacehive」が開設されるなど、”まちづくり”にクラウドファンディングを活用する事例は増えてきましたが、お金だけでなく、市民の声も、”まちづくり”を加速させるための重要なファクター。

そこで登場した、市民の声を集める署名活動とクラウドファンディングをハイブリッドさせたオンラインプラットフォームが「Citizinvestor」です。

地方公共団体では、公園の設置、図書館の改修、公営駐車場の拡張など、日々、様々な課題に取り組んでいますが、慢性的に財政難に苦しむ組織も多く、カバーできる範囲には限界があるのも事実。また、一部の地域には重要な課題であっても、全体最適を鑑みると、優先度が高いと判断されず、先送りされるものも少なからずあるかもしれません。

そこで、「Citizinvestor」は、地方公共団体からの公共プロジェクトに特化したクラウドファンディングサービスを提供し、「住民が、自ら望む公共プロジェクトに対して、可能な範囲で自身の資金を投じる」というアプローチから、公共プロジェクトの執行を後押ししようとしています。

たとえば、「2012年末までにフィラデルフィアで15,000本を植樹しよう」というプロジェクト「TreePhilly」では、「Citizinvestor」でクラウドファンディングを実施中。12,875米ドル(約100万円)目標額に設定し、幅広く資金を募っています。

Citizinvestorの「Tree Philly」クラウドファンディングページ

Citizinvestorの「Tree Philly」クラウドファンディングページ

また、「Citizinvestor」は、地方公共団体からの公共プロジェクトを支援する一方で、市民から地方自治体への嘆願もサポート。市民ユーザは「Citizinvestor」を通じて、地方自治体ではまだ決定されていない公共プロジェクトのプランを提案し、賛同するユーザから署名を集めることができます。

現在、米ウィスコンシン州ミルウォーキー「milwaukee STREETCAR」による”市内に路面電車を走らせよう”という署名活動をはじめ、合わせて8つのプロジェクトについて、「Citizinvestor」のページ上で署名活動が行われています。

「Citizinvestor」は、Kickstarterと似たユーザインターフェイス。上メニューの「FIND A PROJECT」から、クラウドファンディングもしくは署名活動を実行しているプロジェクトの一覧が表示でき、気になるプロジェクトは、サムネイルをクリックすると、詳細ページに移動する仕組みです。

Citizinvestorのプロジェクト一覧ページ

Citizinvestorのプロジェクト一覧ページ

2012年9月に開設されたばかりということもあり「Citizinvestor」に投稿されている公共プロジェクトはまだ数少ないですが、地方自治体から地域住民への財政支援の要請と、地域住民から地方自治体への公共プロジェクトに対する請願という、真逆の二つの役割・機能を一つのプラットフォームで実現するというのは、これまであまりなかった試み。「Citizinvestor」のようなハイブリッド型プラットフォームがこれからの”まちづくり”にどのような影響を与えていくのか、興味深く見守りたいと思います。

英ロンドンの公共プロジェクト向けクラウドファンディングサービス「Spacehive」の記事を読もう。

「シビック志向のクラウドファンディング」に関するまとめ記事もご参考まで。