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新進グラフィックアーティストの巣立ちの場!英大学による合同卒業制作発表会「New Blood」

英ロンドンのOld Spitalfields Marketで開催された「New Blood 2012」

英ロンドンのOld Spitalfields Marketで開催された「New Blood 2012」

一般的に、欧米では、毎年6月が卒業の季節。今年も、数多くの若きグラフィックアーティストたちが、大学から巣立っています。

そんな彼らの門出を祝し、英ロンドンでは、2012年6月27日、28日の両日、英国内のアート系大学が集結し、合同の卒業制作発表会「New Blood 2012」が開催されました。

「New Blood 2012」は、英国のクリエイティブ産業を推進する団体「D&AD」によって運営され、地元ロンドンのUniversity of Westminster(ウェストミンスター大学)やKingston University(キングストン大学)など、48の英グラフィックアート系大学が参加。グラフィックデザイン、ビジュアルコミュニケーション、デジタルメディア、イラストレーション、写真、広告など、幅広い分野から、各校の卒業制作プロジェクトが展示されました。

また、各プロジェクトの成果は、クリエイティブ業界のプロフェッショナルやジャーナリストらで構成されるD&ADの委員会が審査。優秀なプロジェクトや作品には、独自の賞「Best New Blood」が贈られています。

「New Blood 2012」の会場入り口。学生・業界関係者・プレスなど、多くの人々が訪れていました。

「New Blood 2012」の会場入り口。学生・業界関係者・プレスなど、多くの人々が訪れていました。

中でも私が関心を持ったのは、クリエイティブなアプローチを用いて、社会的課題を世の中に啓発する作品やプロジェクト。

青少年のナイフによる犯罪の防止を訴える作品(下画像)や、安易な”ファッション感覚”からのタトゥーに警鐘を鳴らす「London Ink」、過剰なアイメイクの人体への悪影響を警告する「Go Cruelty Free」など、特に若い世代に顕著な社会的課題を、同世代の学生たちが真摯に受け止め、グラフィックアートやビジュアルコミュニケーションなどの専門スキルを、その解決につなげるための手段として応用しています。

グラスゴーの青少年によるナイフ犯罪防止を訴えるポスター

グラスゴーの青少年によるナイフ犯罪防止を訴えるポスター

若者の安易なタトゥーに警鐘を鳴らすポスター

若者の安易なファッション感覚でのタトゥーに警鐘を鳴らすポスター

過度なアイメイクのカラダへの悪影響を訴えるポスター

過度なアイメイクのカラダへの悪影響を訴えるポスター

「New Blood」は、業界関係者にとって”未来のスーパークリエイター”を発掘する場であり、卒業生がクリエイティブ業界にデビューするための大きなきっかけでもあります。また、グラフィックアート系の大学への進学を検討している受験生にとっては、”将来の先輩”にあたる卒業生の作品を直接見られる貴重な機会。これはすなわち、大学の受験生向けプロモーションの場ともなっているわけです。

「New Blood 2012」会場内に設置された求人掲示板

「New Blood 2012」会場内に設置された求人掲示板

より多くの優秀な才能を育成し、世に送り出し、社会で活かしていくためには、「New Blood」のように、中間団体がハブとなり、大学と実業界が健全な形で連携していくことも、有効な手段のひとつといえるかもしれませんね。

「New Blood 2012」の展示作品をオンラインで見てみよう