町の掲示板は、地域住民にとって超ベーシックな草の根の情報メディア。
では、長年このメディアが担ってきた役割はきちんと担保しつつ、よりタイムリーかつインタラクティブなものへと進化させ、住民同士の積極的な情報共有や交流に役立てるためには、どのような方策がありうるのでしょう?
そんな試みのひとつが、ハイパーローカルオンラインプラットフォーム「EveryBlock」です。
「EveryBlock」は、ソーシャルメディア時代の”町の掲示板”。地元のニュースやイベント告知、おすすめのレストラン、不動産情報など、地域に根ざした情報を共有するオンラインプラットフォームで、現在、アトランタ、ボストン、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなど、米国16都市で運営されています。
特徴は、一方向のニュース発信のみならず、ユーザ間の双方向なコミュニケーションをも実現している点です。ユーザ登録すれば、住民自身が発信者となってローカルな情報を投稿したり、住民同士で地域の課題を議論することも可能。いわば、このオンラインプラットフォームは、バーチャル上で”掲示板”と”井戸端会議”の機能を担っているわけです。
従来のアナログな町の掲示板は、紙ベースの情報発信が主なゆえ、タイムリー性に欠け、チラシの貼り替えなど情報のアップデートに手間がかかるという面が…。その点、オンラインで情報を配信できれば、最新のニュースを複数のユーザへと瞬時に届けることが可能となるので、平時はもちろん、災害など緊急時の情報インフラともなりうるでしょう。
また住民からのコメントやフィードバックなどが広く共有できるのも、オンラインプラットフォームならではの利点。近隣住民だからこそ知りうるトラブルや課題、これらを解決するためのアイデアをシェアし合うことで、よりよいまちづくりにもつながりそうです。
ライフスタイルの多様化などに伴って、従来の密接な”ご近所づきあい”が失われつつある、とも言われていますが、ソーシャルメディアを活用することによって、地域住民同士の新しいつながりが生まれる予感がしますね。
ご近所との交流は家を建てるところから!